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夕飯

 さて、後は主菜、攻略出る前に仕込んでおいたなんちゃって豚の生姜焼きでいこう

 これは生姜に似ていると匠さんから教わった異世界の生姜で代用して、みりんが無いのでハチミツを使用、お酒は代用でワイン、醤油塩砂糖、このタレで少し厚切りにしたプヒモスの肉を漬け込んだ物を、アイテムボックスに入れている

 アイテムボックスは入れた物が時間経過しないので、漬けて数分程度の物を入れているそのため、ただ焼けば出来あがり状態なので、これをフライパンで焼く

 さっきまで煮込んで葉野菜を入れてから時間が経っていない豚汁の鍋を簡易版竃から退ける、葉野菜は余熱で火が通るだろう、空いた簡易版竃にフライパンを置き油を入れ漬け込んだ肉を焼く、良い匂いがする


「ごくっ、何だこの匂いは?私はもうパンを食べたはずなのにお腹が空いてきた」

 私の後でポーカ王子達がこちらを見ている、何となく圧を感じる多分気のせいじゃないと思う


「王子達の分もありますから食べてくださいね」


「有り難う御座います!」

 元気の良いお返事を頂きました、焼けたので、自分の分を木皿に入れて、フライパンごとポーカ王子達が座る中央に置く


「はい、どうぞ、」


「有り難う御座います!」

 ポーカ王子達は生姜焼きをパンとチーズを切るのに使っていたナイフで器用に取って食べ出した


「美味い!」

 みんなの口に合ったみたい


「ドーロ、お前食べるの早すぎだ、一番食ってるだろう」


「ヘッドさんが遅過ぎなんすよ」


「いや、ドーロが一番食っている、一旦手と口を止めろ」

 コーノレ団長がびしりと断言する


「ぐっ、そんなぁ」

 

 この中で一番若くて食いたい盛りなのかもね、まぁ、仲良く平等に分けてね~


「これは肉でしょ?そんなに美味しいの?」

 がっくりしているドーロさんに今まで大人しかったチャルメルが尋ねている


「そりゃ、めちゃくゃ美味いっすよ!」


「そうなの?じゃあ一つ貰うわね」

 チャルメルが一切れを宙に浮かせ、たぐり寄せる


「あっ」

 お預けを食らっているドーロさんが羨ましそうにチャルメルを見る中チャルメルは豚の生姜焼きにかぶりつく


「ん~、周りに付いている茶色いやつは美味しいけど肉はやっぱり駄目ね、はい、これあげるわ」

 チャルメルがドーロさんに、一口着けた一切れを渡す


「頂きます!くぅ~旨え~」

 ドーロさんは躊躇無くそれを食べてしまう


「ドーロお前って奴は……」

 コーノレ団長達はドン引きしている


「ご主人様ご飯が良い具合に炊けました」


「有り難う玄武」

 炊けたご飯を木皿に入れて豚汁をもう一つの木皿に入れて晩ご飯の出来あがり、ポーカ王子達にも豚汁を入れてあげる

 チャルメルは試しに少し食べたけど好みじゃなかったので、リンゴみたいな木の実を渡しておく


「それじゃあ頂きます」

 私も座ってご飯を食べる、多めに作ったご飯と豚汁は鍋ごとアイテムボックスに入れるまた今度食べよう

 まずは豚汁から


「うん、美味しい」

 シプホスに乗っていただけなのに疲れてたみたい、疲れた体に豚汁が染みる

 ポーカ王子達も私が食べるのを見て豚汁を食べだした


「あ~、美味しい、食べたこと無い味ですが落ち着きます」

 ポーカ王子は味噌汁を気に入ったようだ


「攻略中に手の掛かる料理が食べられるとは、イボガワ様、有り難う御座います」

 コーノレ団長も喜んでくれている


「と、言うか、俺の普段食べてる奴より美味いんですけど」

 ドーロさんは戸惑いながらヘッドさんに話し掛けている


「私だってこの様な美味しい物食べたこと有りませんよ、イボガワ様は調理スキルをお持ちなのですか?」

 ヘッドさんが面白い事を聞いてくる


「創造神様からはその様なスキルを頂いていませんよ、これぐらいなら誰でも覚えれば出来ますよ」


「そんなっ、ばかな……」

 ヘッドさんが凄く驚いて固まっている、あれ?ポーカ王子達みんな驚いてるんだけど


 驚き固まっているポーカ王子達は置いといて、ご飯ご飯~炊きたてご飯に豚の生姜焼きを乗せて頂きます!うん、ちゃんと生姜焼きになってる美味しい、ご飯が進む、私が食べている間にポーカ王子達は豚汁と豚の生姜焼きを食べきった


「あ~、食べ過ぎた、お腹がいっぱいでもうダメ」

 ドーロさんがその場で寝転んでしまう


「先にパンを食べた後だしな、私も食べ過ぎた」

 コーノレ団長も少し苦しそうにしている


「攻略中なのに贅沢をしている、変な感じだ、私達が去年攻略した時は食料と体力を気にしながら進んだはずなのに」

 ヘッドさんが何とも言えない顔で胡坐をかきながら俯いている


「この攻略速度で、去年も行けてたら結果は変わっていたかもしれないな」

 コーノレ団長も何か思う事があるみたい


「そう言えばここまで漆黒の狼に会わなかったですね」

ポーカ王子が渋い顔をしている


「漆黒の狼?もしかして、赤い目をしてる奴?」

 のんびりとシプホスの背に寝転んでいたチャルメルが敏感に反応する


「チャルメル様ご存じなのですか!?」

 ポーカ王子が驚きながら尋ねる横でコーノレ団長達も驚いている、さっき寝転んだはずのドーロさんは体を起こして驚いている


「知ってるわよ、私が塔の外にいた時、私達妖精がいた森をぶっ壊した奴よ、そのお蔭で瘴気に侵された仲間達が魔物墜ちしちゃたんだから!あいつは本当に許さない!」

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