ドロップアイテム交換
ドロップアイテムと味噌醤油の交換の為に匠さんのお宅に来た
「揖保川さん、お待ちしておりましたよ、さぁさぁこちらへ」
リアさんと出迎えてくれた匠さんがキッチンへ案内してくれる
「クジラ肉とワサビをこちらにお願い致します」
キッチンテーブルに置くよう言われたのでお裾分けとして渡すマグロも一緒に置く
「おお〜ワサビ〜クジラ肉〜マグロ〜」
置いていく素材に興奮して目を輝かせる匠さん
「クジラ肉はこの塊があと20個ありますけど、どうしますか?私のアイテムボックスなら時間経過が無いので鮮度を保てますよ?」
クジラ肉の塊は一辺が50センチメートル立方体という大きさ
「あとこれが20個も!?そういう事でしたら揖保川さんのアイテムボックスに入れていて下さい、この一つを消費するだけでも大変ですからね、なくなり次第貰いに行く事に致します、醤油や味噌でその都度お支払い致しますからお願いします」
「分かりました、そう言えば先程話した時に言い忘れていたのですが、この昆布とか要りますか?」
青龍が取ってくれた昆布一つを匠さんに見せる
「昆布!?確かにこれは昆布に似ていますね、是非下さい、出来れば揖保川さんが作製中の荒節も完成したら譲って頂けないでしょうか?私が交換出来る物は味噌醤油だけですけどお願いします」
「良いですよ、ただ今回はこの昆布の乾燥をして頂けるのであれば十数本ほど差し上げますよ、荒節に関してはもう少し待って下さいね」
匠さんなら乾燥昆布を知っているだろうし乾き具合が分かるだろう多分
「それならばお任せ下さい!」
匠さんは自信を持って返事をしてくれた、なので青龍が取ってくれた根付き昆布を全部テーブルに出す、本数で言えば百本程
「こっ、こんなに、成る程これを全て乾かすのは一苦労ですね、丁度今は領民の手が空いていますから頼む事に致しましょう」
「領民の人達は暇なのですか?」
農業って普段やる事は草引きぐらいだけど、手広くしたら暇とは言い切れないのでは?
「以前開拓した当初は開拓の出来具合の確認と農作の実例をこちらの人達に見せる為に青龍さんのお力で稲と大豆の成長を早めて貰い収穫しましたので土が痩せています、その為今は土を休ませているのです、そういう訳で領民は手が空いているのです、揖保川さんがつい先程まで塔攻略に取り掛かっている間は揖保川さんの領地の手伝いをしていましたが、アチ村コチ村の人達の覚えが良いので今は余り手が掛かっていないのです、ですから安心して下さい」
丁度私の領地について話が出たので聞いてみよう
「そう言えば私の領地の開拓はどうなっていますか?漠然とですが進捗具合を教えて下さい」
「揖保川さんの領地5の1の3から10区画全てに農業用水を引く事が出来ました、田植えはアチ村コチ村住民が住んでいる地区周辺を重点的にやっていきました、全ての田んぼの田植えまでこぎ着けております、今回は急いでいませんから農作については青龍さんの力を籾から苗を作る以外頼っていません」
思いの外進むのが早すぎ!?10日でそこまで出来るの?リアさんの土魔法があるにせよ早いよ
「いやいや、匠さん仕事早すぎですよ、一体どんな手品を使ったのですか?」
「実はですね、コチ村の中に土魔法を使える人が5人いたんですよ、しかも使い慣れていた様でこちらの要望通りすぐに掘削して下さいまして予定以上の進み具合になっています、リアの負担が減りやる事は指示出しが主体になりました、またアチ村の人達は手が器用で田植えの活躍が凄かったのでここまで出来ました、その為手伝う気満々だった私の領民達は最近の仕事が現場監督になっております」
どうやらアチ村コチ村の人達は農作をするのに優秀だったみたい、いずれ匠さん達の指示が無くとも農作をすることが出来るだろう、今後が楽しみだね




