農作相談
騎士強化に1つ目処が立ち軽い足取りで次の目的農作について匠さんがやりたい事があると言うのでそれを済ませることにする、お昼ごはんは騎士食堂で頂いた、全粒粉パンと塩で味付けした肉入り野菜たっぷりスープ、これだけで満足出来ない騎士が沢山いて、パンをおかわりしていた因みにパンに付けるバター、ジャムは無い、全部福利厚生だから仕方ないおかわり出来るだけ温情か
そして匠さんに付いて行くと1つの部屋のドア前まで来た
コンコン、匠さんがノックすると
「はい、どうぞ」
中からスートさんの声がした
「匠です」
「おお、来ましたね、入って下さい」
「失礼いたします」
匠さんが中に入るので私も入る
「失礼します」
「イボガワ様も同じでしたか、訓練の様子はどうでしたか?」
「騎士強化の目処が立ちました」
「なっなんと!?誠ですか!!」
「スート殿揖保川さんが凄いんですよ!訓練を少し見るだけで解決しちゃったんです!!」
「それは素晴らしい!どのようにしたのですか?そして効果は?」
スートさんに説明をする
「成る程、基本ですか、これで強くする事が可能になりましたな、欲を言えば騎士の人数を増やしたいのですが可能でしょうか?」
「それはどうでしょう?」
匠さんが腕を組もうとして片腕が無い事を思い出したところで手で顎を擦る
「スキルの無い人でやってみないと分かりませんね、それは置いといて、スート殿、あれは出来ていますか?」
「ああ、昨日頼んできたやつですね、出来てますよ」
スートさんが匠さんに紙の束を渡す
「何ですかそれは?」
「これは戸籍で記録されている戦闘向きではないスキルと所有者表です、味噌醤油造り及び農作で使えそうなスキル持ちを集めようと思いまして」
「それは良い考えですね」
不遇だったスキルでも今回の事なら使える、それなら
「そうだ、匠さん、リアさんはどうです?」
「えっ、リアですか?ふむ、なるほど、色々捗りそうですね」
「むっ、リアがどうかしましたか?」
そう言えばスートさんの娘さんだったね
「農作は土地を耕す、掘り起こすんです、リアさんの魔法が適任です」
「り、リアが、役に立てるのか?」
「はい、凄く立ちますよ!」
「そっ、そうか、リアが、そうか…」
スートさんが目尻を拭う
あれ?なぜかスートさんが感涙してる?
「それでは揖保川さん次にいきましょう」
「えっ、はっ、はい」
こんな状態のスートさんを放ってくの?
「それではスート殿有り難うございます」
「あ、有り難うございます」
匠さんにつられて付いて行く
「あの匠さん、さっきのスートさんを放って置いて良いのですか?」
「スート殿の気持ちが分かるからこそ、そっとしてあげたいのです、男は泣くところを余り見せたく無い者ですからな、それに次の約束もありますから」
「次の?」
次に来たのはスートさんがいた部屋より立派な扉のある部屋の前だったコンコン、匠さんが扉をノックする
「匠純一郎です、ウメ様いらっしゃいますか?」
「はい、どうぞ」
どうやらウメ様のところに来たみたい扉が開いたと思ったらメイドさんが開けたらしく
「どうぞ、お入り下さい」
中に誘導してくれる
「失礼いたします」
匠さんは一歩入って低頭する
「失礼いたします」
私もそれに習う
「いらっしゃいませ、匠卿、揖保川様、農作で相談との事でしたね」
「はい、ウメ様ならば農作に精通していると思いましてご助力の程をと」
「それならば大丈夫ですよ、寧ろ久方ぶりにやりたいです」
「それは有り難うございます、ウメ様には陣頭指揮を中心にお願いしたく」
「あら、私ならまだまだやれるわよ?」
「いえいえ、急に体を動かしますと体に触りますから程々に」
「確かにこちらに来てから体を余り動かしていませんでしたね、程々にしておきます」
「有り難う御座います、まずはこちらを見て下さい」
匠さんが懐から紙を出すさっきスートさんから貰った資料ではなさそう、簡単に描いた地図だった
「水の関係上どのように田んぼを作るのか考えましょう」
「それは一番大事ね」
「一番近くにある川がこちら、そして王家保有領土が、ここからここまで」
地図には塔と川が大まかに描かれていた他に木みたいなマークが描かれていた
「ついでですが私の領土はここ」
塔から結構離れていた
「大まかに塔から離れると土地が低くなっています、一番の問題なのが塔に一番近い王家保有領土になります救いなのが農作出来るところが川に近い事ですね」
「あら、困ったわね」
「これは水車で何とかしていこうと考えていますがいかんせん私も曖昧なものですから出来るかどうか」
「ウメ様、イボガワ様何か良い案はないですか?」
これは小さい時米造り体験で一度勉強したぞお父さんと一緒に研究発表したな
「アルキメデスのポンプという装置がありますよ、人力になってしまいますが」
「え?なんですかそれ?」
「ちょっと書くものを貸して下さい」
「あら、どんなものなのかしら、紙とペンをここへ」
「はい、ただ今、どうぞこちらを」
メイドさんが紙とペンを持ってきてくれる
「有り難うございます」
大きな筒の中にドリル状のものを入れたやつを隙間なく詰めてドリルの中心軸を回すとずるずると水が上ってくるそんな装置、人力なのがちょっと痛い
「ほー、こんなので出来るのですか、結構簡単な仕組みですね」
「人力なので最終手段にして下さい」
「他に方法があると言うだけで気が楽になりますよ有り難うございます」
良かったー小さい時勉強してて、あれ?なんでこんな事やったんだっけ?確か小さい時田んぼの作業させられた記憶がある…もしかしてお父さん、知ってて教えた!?あんな時から決まってる事を知ってたんだ…お父さん、有り難う本当に有り難うお父さんへの思いに溢れている間に話しが進んでどのように開拓するのかが決まったあとは他の貴族が保有する領土に水を流す為に治水工事をする事、その貴族が頷かなければいけない、それはウメ様がやってくれるらしい、これは凄く心強い




