アチ村の獣人達が……
「それでは皆さん外へ出ましょう」
あの後で私達の事をちゃんと自己紹介して、どうしてこうなったのかを色々説明をしてからコチ村へ戻って他の村人にも1階層行きの説明をしましょうっと言うことでまずは外へ
「「「はい!」」」
元気良く返事をするコチ村の人達、とても聞き分けが良くなった、色々説明をしていると私の事を『ミコト様』と呼び出した、決して私は強要していない
直ぐ側にある門から出ると、私達が入る時に門の前にいた猫耳獣人さん達が皆倒れていた
「あれっ!?大丈夫ですか!?一体何があったのですか?」
「おお〜あなたはさきほどなかへ〜はいったひと〜」
近くで倒れていた獣人さんに声を掛けると一応返事が来たけど、その声は力が無くてやる気が無さそう
「あ〜これは私達がさっき掛かった術の症状に似ているわね」
チャルメルが観察しながら教えてくれる
「チャルメル、これはどうやったら治る?」
「そうね、普段やってる神聖魔法で治ると思うわ、あっ、でもあそこにいる黒耳の獣人は朱雀の火の方が良いと思う」
チャルメルは私達が入る前から介抱されていた1人の黒耳獣人を指して説明をしてくれる
「それじゃあ、皆お願いね」
「「「「はい!」」」」
四神獣の皆に治療をお願いしていると
「うわっ!何だこれは!?」
「こいつらはアチ村の奴等か?でも俺たちと一緒で色々と白くなっているぞ、これもミコト様達がやったのか?」
後からやってきたコチ村の人達が騒ぎだした
そんな事はお構い無しに四神獣達は治療をやってゆく
「うぅ……体が動く?何だったんだあれは……」
治療を施された人達が次々と起き上がる
「むっ!お前等はコチ村の者か!?なぜここに!」
喧嘩っ早なアチ村の人がコチ村の人達に気付き喧嘩腰に話し掛ける
「これはこれはアチ村の方々私はコチ村の村長をしておりますガベルと申します」
コチ村の村長が前に出て落ち着いた物腰で挨拶をする
「おっおぅ……以前まで憎かった奴等のはずなのに、どうして前程の怒が出ないんだ……」
喧嘩腰だったアチ村の人はコチ村村長の対応に毒気を抜かれたのか戸惑っている
「お初にお目にかかります私はアチ村村長をしておりますカッツと申します」
アチ村へ突入する前に中で何があったのかを熱弁してくれた村長さんがコチ村の村長に挨拶をしてきた、険悪な空気は無い
「うがぁー!」
和気藹々としていると叫び声が倒れていたアチ村の人達の方から聞こえてきた