後処理
街は全て崩れ、街があった場所は見渡す限りすべて陥没した、瓦礫によって少し埋まっている大きな穴が私達の前に出来ていた、創造神様が外の地形や遺物を再現とか言ってたけど、塔の外でも同じ様に大穴が出来ているのだろうか?
『はい、しっかりと出来ていますよ、そうだ安心して下さい穴だけでなく、直に周辺の荒れた土地も直りますよ』
創造神様が教えてくれる、そういえば魔神デミレプリア像に無茶な願いをして領地が荒れたとか言ってたね、あの像を壊したから良くなっていくのかな?
そんな事を考えていると
ゴゴゴ
「えっ!地震!?」
少し地面が揺れたと思ったら大穴が粘度の高そうな泥水で満たされだす
『ム〜』
私達の前で変化する大穴から以前会った大きな醤油饅頭の様な形をした大地精霊が出てきた、どうやら以前力を貰ったお陰で神通力を目に纏わなくても大地精霊を見る事ができるみたい
『ムー!』
大地精霊が掛け声と共に光る、それと同時に地面がうっすらと光りだした
「眩しい!ちょっと、一体なんなのよ!」
チャルメルが目を押さえて愚痴っている
「チャルメルは大地精霊が見えないの?」
「何かがいるなとは思ってたけど精霊だったのね、私達妖精でははっきりとは見えないわ」
「へ〜同類なのかと思ってた」
「精霊は物質の根源が神様の力を与えられて動いている存在、だから感情は乏しいのよ、やるべき事をやるみたいな感じね、私達妖精は生きる力が小さく固まった存在で感情豊かなのよ、存在としての位は精霊の方が上で私が奥の手を使ってやっと精霊を見ることができるぐらい違う存在なのよ」
「良く分からないけど、違うって事ね、確かに感じる力も段違いだもんね」
チャルメルと話していると光っていた地面が落ち着いて来た
「これは、先程まで荒れて固まっていた地面とは違って肥沃な土になっていますね、精霊の力は素晴らしいですね」
青龍が地面を触りながら唸っている
「ご主人様、ここに街があった印として大木を植えても良いでしょうか?」
「何それ良いね青龍、その木の横に記念碑を置くとかしたらいんじゃない?」
「それはよろしゅうございますな、素材は何にいたしましょう?」
玄武は同意してくれる
「それならば魔銀がよろしいかと、魔銀には離れていても同じ場所で出来た魔銀の存在が何処にあるのかを教えてくれる特性があるらしいですから」
白虎が以前調べてくれていた魔銀の特性を教えてくれる
「え!そんな特性があったの?それを利用すれば迷子対策になりそうだね」
白虎の提案通り魔銀で細長い四角柱の記念碑を青龍が生やした大木の横に立てた、その記念碑には『ギリア王都跡』っと掘っておいた(創造神様から街の名前を聞いた