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門の外へ

 匠さんに付いて行くと大きな門の前に来た、門は両開きタイプで方側だけ少し開け人が一人通れる幅にして門番が門から外へ出ようとしている人達に、何かを受け取り調べている、大門の横に小門では外から中に入っている人達がいた、大門前はちょっと列が出来ていた、その列に並ぶのかなと思ったけど匠さんは列の横を進んで行くその先には動かしていない片側の門に一般家庭のドアより少し大きめの潜り戸(くぐりど)があり、そこにも門番がいた

「これはタクミ卿、こちらまでどうされましたか?」

 門番は座っていた椅子から立ち上がり姿勢を良くして右手で左肩を上からつかみ匠さんに話し掛ける、このポーズが敬礼みたいなものかな?

「こちらが今日召喚された揖保川さん達だ、少し外を体験しようと思いましてな」

「そうでありましたか!召喚者様ようこそ異世界へ、証板のご提示をお願い致します」

「証板?」

「ああ、先程戸籍登録した時の板ですよ、名称を伝えていませんでしたねすみません」

「あ、分かりました」

動く事を前提で来たので運動用の黒いトレイナーパンツのポケットに入れておいた証板、四神獣達と自分の分を出す

「はい、確かに、有難う御座います」

 門番さんは渡した証板5枚をささっと見て返して来た一体何を見たのだろう?

「ではお通り下さい」

「そうだ、揖保川さん荷物をここに預けておきましょうか?」


 実は匠さんに付いてきた時からずっと荷物を持ったままだった、大体平坦だったしキャリーバッグだから苦も無く来れた、尊がくれた華族写真をA1版ポスターにしてくれたのを入れてる筒は軽いし、階段は最近覚えた身体強化を使って持ち上げて昇降した、魔法って便利だな~

「はい、お願いします」

 流石にモンスターと戦うのに荷物があるのは邪魔だしね…って、ちょっとまてよ、確かスキルにアイテムボックスがあったよねここで試してみよう

 バッグにスキルを使うよう意識するとバッグが暗い空間に吸い込まれた

「バックが消えた!?」

「揖保川さん何をしたのですか!?」

 門番さんは驚き匠さんは私に問い詰める様に聞いてくる

「アイテムボックスと言うスキルですよ、他の方で持っている人はいないのですか?」

「初見のスキルです、スート殿と過去のスキルと照らし合わせたのですが無かったですよこのようなスキルは」

「そうだったのですね、分かって良かったじゃないですか」

「いや、消えたバックはどこへ!?」

「あ、そうですね出してみましょうか」

 バッグを出そうと思ったら頭の中で目録のイメージが出てきた目録には『異世界のバッグ』この1つしか無かったので異世界のバッグを出すイメージをするとさっきアイテムボックスに仕舞ったキャリーバッグが出てきた

「おおー!出てきた!」

「これは凄いですよ揖保川さん!!」

 門番さんと匠さんは驚いている、私も漫画で耐性が無かったらそちら側だったと思う


 因みに微弱ながら出し入れに魔力を消費しているみたい、気にしなくても良い程度なので別に大丈夫だろう、もしも魔力に困ったら魔力を空間から集めれば良いしね

「おっほん、それではお通り下さい」

 門番さんが潜り戸に付いていた閂を外し戸を開けてくれるそこを潜ると見渡す限り広がる草原にポカポカの太陽が気持ちいい、草原の自然豊かな澄んだ風が心地良い

「あれ?そう言えばここって塔の中ですよね?」

「はいそうですよ」

「どうして上に太陽があって風まであるのですか?」

「ダンジョンはそう言う物なのです、理由や原理など何一つ分かっておりません、分かっているのは神のお力としか言えません」

「そうなのですか、ん?みんなどうしたの?」

「外にはもんすたあ、なる物がいるのですよね?」

「僕達は御主人様を護る為に来たからね」

「御主人様も警戒を怠らぬようお願いします」

「三人共攻撃は任せましたぞ護りは私に任せなさい」

「はっはっはっ、1階層に出るモンスターは武器さえあれば容易く倒せる奴ばかりですよ、先程見たスモーキーは珍しい方でそして1階層の中で一番強い部類ですよ、御安心下さい、片腕の無いこの私でも散歩がてら出かけられる程度ですからな」

「え?匠さん片腕無いのですか?」

「はい、この通り」

ポンチョみたいな服を右手でめくり上げ左腕を見せてくれる肘から先の方が無い

「それはモンスターにやられたのですか?そういえば左目にも眼帯がありますし」

「はい、確かにモンスターではありますが但のモンスターではありません40階層のボスモンスターにやられました」

「成る程ボスは気を付けた方が良いって事ですね?」

「はい、ボスは別格です」

「みんな、だからそんなに警戒をしなくても良いよ」

「確かに、辺りの気配を探りましたが、強い反応がありませんでした」

「ちぇーここら辺鳥がいないから使役出来ないや」

「これからはスキルに慣れていきましょ朱雀」

「御主人様すみません我々のスキル確認をしてもよいでしょうか?」

「そうだね、それはやっておかないとね、すみません匠さん少々お時間を下さい」

「良いですよ、私も未知のスキルがどんな物なのか知りたいですし、では広いところでやりましょうか」

 そういうわけで門から少し離れて誰もあまり来ないだろうという広い場所に来た

「ではまず私の金属化からやってみます」

 白虎のよく分からない金属化からやってみる

 ある程度スキルの使い方を教えてからやってみる

「それではいきます!」

 白虎が掛け声を出した瞬間白虎の魔力が動いたと思うと白虎が微動だにしない

「あれ?白虎どうしたの?」

 腰を少し落とし右足を少し出して右手を突き出したまま首すら動かさない

『金属化は本来指定した所を金属化させる攻守兼ね備えたスキルです、部位指定をせずに漠然と使ってしまったので体全体が金属化してしまい現在動けない状態になっています』

 突然創造神様が話し掛けてきた

『そう言う事は早く教えてくださいよー!』

『危険性が無かったのでつい楽しんでしまいました』

 ちょっと!!そんなのあり!?

『というか白虎どうすれば良いんですか!?全然動かないんですけど!!』

『スキルの使用を辞めるか魔力が尽きれば元に戻りますよ』

「白虎どうしたのー?何で動かないの??」

「何か話しなさいな、どうしましたの?」

「何か不備があったのでしょうか?」

何も知らない朱雀達は白虎に近づく

「ぶっあぁ!スキルを使った瞬間体が固まって動けなくなりました!!」

「うわっ!ビックリしたー」

「固まった?」

「それは役に立つスキルなのですかな?」

「そうですね、力が漲り体全体が頑丈になった気がします」

「そうなると防御用のスキルということですかな?」

 玄武が防御性に気付きだした

「固いならそれで攻撃すれば強いんじゃない?」

 攻撃性の方向に考えが向くよう誘導してみる匠さんがいるし、創造神様から聞いたとは言えない

「しかし、動けないのであれば攻撃のしようが無いのでは?」

「そうか、手だけを固くすれば良いのでは!?」

 白虎が答えにたどり着いてくれた

「何それ、面白そう、白虎やってみて」

「はい!やってみます」

 脚を広げて立ち右腕を水平に上げ手は開いて指を少し曲げ、再び魔力を消費したと思ったら

「ふん!」

 白虎が草原をかき上げるように腕を振ると白虎がいる横下綺麗だった草原に引っかき傷の様に(えぐ)れた地肌が出来ていた

「これ凄く良いですよ!爪を伸ばして固く出来ないかとやってみたら爪に魔力でできた何かが纏わり付いて有効範囲が伸びました!」

「ええっ!ちょちょっと待ってください!!ここの地面を搔き削ったのですか!?相当な力でやらないと掘れないのに」

 匠さんが凄く驚いている、

「え?そうですよ、出来ました、ちょっと見てて下さいね」

 白虎は手の形をを手刀にして脚を広げて下を見る魔力が消費されたと思ったら、構えた手刀を地面に突っ込んだ、肘手前まで地面に突き刺さっている

「ほら、ね?」

「おっおぉぉう、これはまた凄い」

 匠さんの反応からして凄い事なんだろう、それにしても、白虎には身体強化が無いのだけどな、身体能力まで上がってるような…

『その者はそのスキルと、とても親和性があり、そのスキルを使えば身体強化と同等以上の能力が出せます』

 『成る程、そういう事でしたか、そうなると他の子達の属性スキルも?』

『はい、能力が上がります』

「この出来た穴はどうしましょう?」

 白虎が疑問になり考えていると、匠さんが

 「御安心下さい、しばらくすれば戻りますよ」

 そう言っていると搔き傷の様に抉れた地肌と穴が直り草原に戻る

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