⭕ 少年★陰陽師★探偵 2
──*──*──*── スタジオ
春舂霄囹:主人公役
「 ──真犯人は貴様だぁ!! 」
助監督
「 ──カット!
霄囹さん、物凄く良かったですよ~~!
出番まで彼方で休憩してください。
──次のシーンの準備してーーー! 」
春舂霄囹
「 ふぅ…………台詞が長過ぎる… 」
ドラマの撮影が始まり、僕は忙しくなった。
スケジュール管理とやらはマネージャーの〈 器人形 〉がしてくれている。
健康管理はキノコン任せにしてる。
僕はスケジュール帳に書かれている仕事をこなすだけだで良い。
移動手段には便利な転移陣を使えば良い。
公共交通機関を使わない分、移動は楽だ。
全く……転移陣なんて便利な移動手段を思い付き、生み出した眞小呂は大した陰陽師だったよ。
眞小呂の発想力には今でも脱帽するねぇ。
春舂霄囹
「 僕の出番は当分ないな 」
キノコン
「 霄囹ちゃま、オシボリですエリ 」
春舂霄囹
「 有り難う 」
キノコン
「 霄囹ちゃま、お茶ですエリ 」
春舂霄囹
「 うん、有り難う 」
受け取ったオシボリで両手を拭いたら、お茶の入ったコップを受け取る。
オシボリは使い捨てらしく、ゴミ袋行きだ。
春舂霄囹
「 今日は撮影以外の仕事は入ってないんだよな? 」
キノコン
「 はいですエリ。
今日は夜までドラマ撮影だけですエリ 」
春舂霄囹
「 そうか。
じゃあ、久し振りに家に帰れるな!
1ヵ月振りか…。
玄武と弓弦は元気にしてるかな? 」
キノコン
「 元気ですエリ。
今はプロになる為に試験を受けてますエリ 」
春舂霄囹
「 プロか。
頑張ってるんだな。
2人で仲良くプロ試験かよ 」
僕は何だか面白くなくて、ブスッと顔をむくらせた。
玄武は弓弦と仲が良いから余計に面白くない。
何でこんなに苛々するんだ…。
キノコン
「 霄囹ちゃま、差し入れのクッキーですエリ 」
春舂霄囹
「 差し入れ?
誰からだよ? 」
キノコン
「 マオ様からですエリ。
ポスターの御礼ですエリ 」
春舂霄囹
「 ポスター?
あぁ、あの──。
嫌がらせに届けてるヤツか 」
キノコン
「 クッキーと一緒にお手紙も同封されてますエリ 」
春舂霄囹
「 手紙?
ラブレターかよ… 」
僕はキノコンから手紙を受け取ると、便箋を封筒から出して広げて読んだ。
僕を気遣う内容が続く。
心配してくれているのか……。
こういう手紙も悪くないな(////)
文面の最後には “ 貼る場所が無いからポスターは送ってくるな! ” と書いてある。
どうやら此方が、マオが僕に伝えたかった本文らしいな。
フッ……。
春舂霄囹
「 キノコン、ドラマの宣伝カレンダーが有ったよなぁ?
差し入れの御礼だ。
マオに送っといてくれ 」
キノコン
「 1度送った事のあるカレンダーですエリ。
宜しいですかエリ? 」
春舂霄囹
「 良いよ。
僕は律儀だからねぇ!
カレンダーに僕のサインも入れてやろう! 」
キノコン
「 畏まりましたエリ。
カレンダーとペンを御用意致しますエリ 」
春舂霄囹
「 あぁ、頼むよ 」
助監督
「 ──スタジオでの撮影は終わりま~~す!
次は外で撮りますので、皆さん準備してくださ~~い! 」
スタッフ
「 霄囹さん、外で撮影が始まります。
お願いします 」
春舂霄囹
「 あぁ、分かった。
確か追い詰めた犯人の中から妖怪が姿を現して、対峙する場面だったな 」
キノコン
「 式神のボクも一緒に犯人を追い詰めますエリ~~ 」
春舂霄囹
「 よし、NG無しの一発OKを決めるぞ! 」
キノコン
「 はいですエリ! 」
──*──*──*── 撮影中
春舂霄囹:主人公役
「 ──もう逃げられないぞ!
素直に罪を認めて自首するんだ!! 」
真犯人役
「 クソッ、此処までか!
上手く行っていたのに! 」
春舂霄囹:主人公役
「 陰陽師探偵の僕から逃げ切れると思うなよ! 」
キノコン:式神役
「 主さま、真犯人の様子が可怪しいですエリ! 」
春舂霄囹:主人公役
「 何?! 」
真犯人役
「 うぅ……うぁぁぁあ゛ぁぁぁぁーーーーーー!! 」
キノコン:式神役
「 エリ?!
主さま! 」
春舂霄囹:主人公役
「 ──妖怪が取り憑いていたのか!
祓うぞ、キノコン! 」
キノコン:式神役
「 はいですエリ! 」
助監督
「 ──カット!
良いね!
鬼気迫る迫真の演技でしたよ!
──次のシーンの準備してーーー! 」
キノコン
「 霄囹ちゃま、次は妖怪が生徒を襲って怪我人が続出するシーンですエリ。
霄囹ちゃまの見せ場は、妖怪に捕まった女生徒を式神で助けるシーンですエリ。
式神召喚が見せ場ですエリ 」
春舂霄囹
「 確か、助けた女生徒が主人公の助手になるんだったな 」
キノコン
「 はいですエリ。
中盤では助手が相棒に昇格しますエリ。
少年雑誌で人気のグラドルをしている子ですエリ 」
春舂霄囹
「 ぐらどる??
キノコン、ぐらどるって何だ? 」
キノコン
「 グラビアアイドルですエリ。
水着アイドルですエリ 」
春舂霄囹
「 みずぎぃ?
何だよ、みずぎって… 」
キノコン
「 海に入る時に身に付ける露出度の高い下着ですエリ 」
春舂霄囹
「 下着??
ぶらじゃーとかぱんていと言うヤツか? 」
キノコン
「 はいですエリ。
──此方がグラドルの写真集ですエリ 」
春舂霄囹
「 用意が良いな…… 」
キノコン
「 こんな事もあろうかと用意してましたエリ 」
春舂霄囹
「 ふ~~ん。
何れ何れ、見てやろうじゃないか 」
僕はキノコンから “ グラドル写真集 ” なる物を受け取ると、頁を捲り、開いて見た。
春舂霄囹
「 ──っ、なんて破廉恥でけしからん格好をしているんだ!!
嫁入り前なのに……こんなに肌を露出して……何を考えてるんだ?!
親は!
親は何をしているんだ!!
何でこんなけしからん破廉恥な格好を許してるんだ!!
わ、分からん…… 」
キノコン
「 霄囹ちゃま、グラビア雑誌は親目線で見る物ではないですエリ 」
春舂霄囹
「 親目線で見るだろう!
これでも一応、親を経験してるんだぞ!
嫁入り前の娘にこんなはしたない格好を強要して金を稼ぐなんて、性根の腐った大人は何処にでも居るもんだな!
全く以てけしからん!!
≪ 日本国 ≫の女は自分を大事にしない輩が多いのか? 」
キノコン
「 自分の身体を売ってでも金銭を稼ぎたい女性が多いですエリ。
貞操概念が失われつつあるガバガバな時代ですエリ。
米●町は犯罪多発率全国1位を独占キープしている県ですエリ。
お股がユルユルでガバガバな女性も多いですエリ 」
春舂霄囹
「 …………貞操概念皆無のイカれた女とは関わりたくないもんだ 」
キノコン
「 難しいと思いますエリ。
芸能界は枕営業が当然の様に罷り通る業界ですエリ。
新人や若手の可愛い子の大半は、権力を振り翳し理不尽を撒き散らすゲスい大人達に美味しく頂かれちゃってますエリ。
有名な女優さんも枕営業をして芸能界で生き残ってますエリ 」
春舂霄囹
「 芸能界ってのは腐った肥溜めみたいな所なのか? 」
キノコン
「 そうとも言えますエリ 」
春舂霄囹
「 セロフィートめぇ!!
知ってて僕を芸能界に投げ込みやがったのかぁ!! 」
キノコン
「 霄囹ちゃまに枕営業の話は来ませんエリ。
案してくださいませエリ 」
春舂霄囹
「 そうなのか? 」
キノコン
「 企業スポンサーの力ですエリ。
《 セロッタ商会 》を敵に回して無傷でいられる企業も業界も無いですエリ。
霄囹ちゃまに危害を加えようと企む不逞な輩は此方で排除してますエリ★ 」
春舂霄囹
「 ………………喰ってないよなぁ? 」
キノコン
「 ノーコメントですエリ★ 」
春舂霄囹
「 ウインクされると余計に気になるんだよ!
まぁいい…。
それもセロフィートの指示……命令なのか? 」
キノコン
「 はいですエリ。
セロ様の御命令は絶対ですエリ★ 」
春舂霄囹
「 楽しそうだな… 」