表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/431

✒ 新年!あけおめ 1


──*──*──*── 東京都米●市米●町米●横丁


──*──*──*── 犯罪天国都市・米●町


──*──*──*── 裏野ハイツ


──*──*──*── 102号室


 オレとシュンシュンはづるさんの本因坊を懸けた対局をモニター画面から見てから、シュンシュンの転移陣を連続使用して裏野ハイツへ帰ってた。

 づるさんの対局日は1月1日──正月だった。


 づるさんは忙しくて、12月30日の朝食を一緒に済ませて以降、会う事はなかった。

 10歳の本因坊はスケジュールが詰まっているそうだ。

 優秀で有能なマネージャーの〈 うつわ()にん(ニン)ぎょう() 〉がスケジュール管理をしているから、づるさんの負担は酷くない筈だ。

 例え、ハードなスケジュールだとしてもづるさん本人が楽しいなら別に構わない。


 1月1日の対局会場でもシュンシュンとオレは遠目でしかづるさんを見る事は出来なかった。

 女装して会いにたんだから、身内として会う事が出来ないのは致し方無い事だ。

 一般客用のモニタールームで午前の対局だけを見て、速攻で裏野ハイツへ帰ったんだ。


 だって、1月1日は正月の元旦だ。

 大晦日(12月30日)も留守にしといて、正月(1月1日)も留守にする訳には行かないじゃないか!

 セロも帰っててるかも知れないし!!


 で──、裏野ハイツへ帰ってたら案の定、セロは出掛け先から帰ってていた訳だ。


 シュンシュンとオレの転移先は101号室の居間リビング

 急いで101号室のドアを開けて──、102室のドアを開けたら居間リビングに入ったら、セロが椅子に座って読書をしていた。

 食卓テーブルの上には豪華な重箱が並べられている。


 床にはセノコンとマオキノが器用に土下座をした状態で、セロに対して平伏していた。

 なんか──、恐い。


 オレの身体からだは勿論の事、シュンシュンの全身もカタカタと震えている。

 シュンシュンはさおな顔をしていて、今ぐにでも倒れてしまいそうだ。


 なんとかセロに説明をしたいのに、声が出ない。

 言葉を発する事が出来ない。

 どうしてだろう!?

 オレは……読書をしているセロを怖がっているのか??


セロフィート

「 お帰りなさい、マオ,しょうれいさん。

  短い旅行は楽しかったです? 」


 セロは本から目を離す事なく、オレとシュンシュンに話し掛けてる。

 怒っているのか??

 声だけじゃ分からないな……。


セロフィート

「 大体の事情はセノコンとマオキノから聞きました。

  ワタシがないのをさいわいに随分と羽目をはずしたようですね 」


 玄関からじゃあ、セロの表情は見えない。

 怒ってる……んだよな??


セロフィート

まで玄関に立っているつもりです?

  セノコン,マオキノ──、分かっていますね? 」


セノコン & マオキノ

「「 はいですエリ 」」


セロフィート

「 始めなさい 」


セノコン & マオキノ

「「 かしこまりましたエリ 」」


 土下座をして平伏していたセノコンとマオキノがシュタっ立ち上がる。

 玄関に立っていたオレとシュンシュンは、セノコンとマオキノにつかまると、訳も分からぬまま階段を上がって2階へ連行された。


──*──*──*── 2階・居間


マオ

「 マオキノ,セノコン──。

  もしかしてオレがシュンシュンと出掛けちゃったからセロに怒られたのか?

  もしそうなら御免な!

  セロにはオレから事情を話すから!! 」


マオキノ

「 セロ様は怒ってませんエリ 」


マオ

ほんか?

  だって正座させられてたじゃないか! 」


セノコン

「 あれは新年の御挨拶をさせていただてましたエリ 」


マオキノ

「 今年1年もセロ様に命を懸けて尽くす事をお誓いしてましたエリ。

  土下座と平伏は絶対服従の忠誠心をと忠義を誓う為のポーズですエリ 」


マオ

「 怒られた訳じゃないんだ……。

  かったぁ~~。

  シュンシュン、セロは怒ってないみたいだぞ!

  いのちびろいしたな! 」


霄囹

「 そ、そうだな……。

  それで……セノコンとマオキノは僕とマオになにをする気なんだ?

  まさか──、お仕置きするんじゃないだろうなぁ!! 」


セノコン

「 ある意味では、お仕置きかも知れませんエリ 」


マオキノ

「 準備を始めますエリ! 」


セノコン

「 レッツ、“ メ~~イクア~~ップ! ” ですエリ♪ 」


霄囹

「 メイクアップだぁ??

  一体なにをするつもりなんだよ!? 」


 セノコンとマオキノが分裂する。

 シュンシュンとオレは引き離されて、セノコンとマオキノの分身体に囲まれてしまった。


マオ

「 な…なんか……こわい……!! 」











マオキノ

「 終わりましたエリ 」


セノコン

「 完璧ですエリ 」


マオキノ

「 お似合いですエリ 」


セノコン

「 セロ様もお喜びになられますエリ 」


 セノコンとマオキノは手に持っているスマホ(スマートフォン)でパシャパシャしている。

 シュンシュンが「 おい! なんで写メってるんだ!! 」って声を荒げている。


 オレはシュンシュンが居る方に目を向けると、黒紫色の髪をした美少女がた。

 シュンシュン──なのか??

 着物を着ているんだが??


 シュンシュンと目が合う。

 シュンシュンはオレの姿を見ながら、口をパクパクと動かしている。

 金魚の物真似かな??


マオ

「 シュンシュン、すっごい美少女に変身してるぞ!

  和服美少女だよ! 」


霄囹

「 それを言うなら、お前もだよ!

  セノコン,マオキノ!

  これは事だよ!

  説明しろぉ!! 」


セノコン

「 セロ様の御命令ですエリ 」


マオキノ

「 ボク達はセロ様の御命令どおりに、マオ様としょうれいちゃまを華麗に変身させましたエリ 」


セノコン

「 セロ様が1階で御2人を御待ちですエリ 」


マオキノ

「 セロ様へ晴れ姿を見せて差し上げてくださいませエリ 」


 セノコンとマオキノに背中を押されて階段を下りた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ