表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
74/431

⭕ 女装兄弟 4


──*──*──*── 高級ホテル


 高級ホテルの中に入ると別世界にような感覚に襲われた。

 広いホールの天井には、大きくて綺麗なシャンデリアが取り付けられている。

 高級な大理石を惜しみ無く使われている床や壁、繊細で丁寧にられた彫刻に感心してしまう柱。


 フロントでげんさんが利用している宿泊室を教えてもらったら、エレベーターに乗って5階へ上がった。


──*──*──*── 5階・廊下


 廊下を歩いてげんさんが宿泊している宿泊室の前にた。


マオ

「 ──鍵が掛かってるから入れないじゃん 」


霄囹

「 鍵ぐらい簡単にけれる。

  まぁ、見てろ 」


 シュンシュンは陰陽術で宿泊室のドアの鍵を簡単にけた。

 泥棒もさおになる手際のさだ。


霄囹

「 ほら、いた。

  ホテルの鍵も陰陽術の前ではチョロいもんだ 」


マオ

「 ホテルの鍵ってさ、ルームキーが無いとかない仕掛けになってる筈だよな?

  ………………こわっ 」


霄囹

「 鍵をけたぐらいで怖がるなよ。

  僕だから出来る芸当だぞ。

  もっと感動しろよ。

  中に入ったら鍵を掛けとくぞ。

  知らない奴にドアをけられたら厄介だからな 」


 宿泊室の中へ入ると、シュンシュンは陰陽術でドアの鍵を簡単に掛ける。

 オレ達、完全に犯罪者だな。


霄囹

い部屋じゃないか。

  スイートルームかな? 」


マオ

げんさんはないみたいだな。

  観光に出掛けてるのかな? 」


霄囹

「 かもな。

  戻ってるまで待ってよう 」


 シュンシュンは靴を脱ぎ捨てるとベッドの上に寝転がる。

 なんでベッドの上をゴロゴロしてるのか分からないけど楽しそうだ。

 オレはなにをしたらいんだろうな?


マオ

「 ──これって、棋譜……だっけ?

  凄い枚数だな 」


 テーブルの上には棋譜帳に書かれた棋譜が沢山ある。

 げんさんが対局したヤツかな?

 オレは棋譜を見ても分からないんだよな~~。


マオ

「 あっ、碁盤あるじゃん!

  シュンシュン、碁盤があるからさ囲碁やらないか? 」


霄囹

「 僕はげんを感じるのに忙しいから1人でやってろ 」


マオ

「 囲碁は1人で出来ないだろ~~ 」


 シュンシュンはベッドの中に潜り込んでいる。

 なんでベッドの中に入る必要があるんだろうな?


マオ

げんさんを感じる──ってなんだよ…。

  げんさんは寝ないんだから、ベッドに入っても意味無いと思うけど? 」


霄囹

いだろ、別に! 」


マオ

んだよ?

  浮気者だなぁ 」


霄囹

「 浮気のなにが悪い!

  ないんだ。

  浮気にはならないんだよ! 」


マオ

げんさんって、しき妖魔だろ。

  なんで好きなんだよ?

  せいげんに似てるからか? 」


霄囹

「 違う!

  しき妖魔だって構うもんか!

  例えげんと子作り出来なくても、僕はげんと両想いになりたいんだ! 」


マオ

げんさんはづるさんと仲がいじゃんか。

  2人の仲を引き裂く気かよ? 」


霄囹

「 引き裂きはしないさ。

  げんづるあいだに僕が入るんだ! 」


マオ

「 引き裂いてるじゃんか。

  げんさんを待ってるあいだ暇なんだからさ、囲碁やろうよ 」


霄囹

「 碁罫紙を見ながら、1人で棋譜並べでもしてろ。

  僕は忙しいだ! 」


マオ

「 ベッドの中に入ってるだけだろぉ~~ 」


 オレは掛け布団ぶとんを掴むと思いっきりまくった。

 「 するんだよ! 」って怒ってたシュンシュンと取っ組み合いの喧嘩になった。






 どのくらいの時間、シュンシュンとオレは取っ組み合いをしていただろう?

 気が付いたら宿泊室の中は滅茶苦茶になっていた。

 こ……これは、ヤバいんじゃないか?!

 げんさんが宿泊室に戻ってる迄に片付けないと、げんさんの雷が落ちるかも知れない。


マオ

「 ──シュンシュン、喧嘩をしてる場合じゃないよ!

  げんさんが戻ってる迄に部屋を片付けないと!! 」


霄囹

「 ……………………たしかにな…。

  いくなんでもこれは酷いか…。

  仕方無い──。

  マオ、頑張れ! 」


マオ

「 オレ1人に丸投げするなよな!

  シュンシュンも片付けるんだからな! 」


 いやがるシュンシュンに片付けをさせようとするけど、シュンシュンは素早くヒラリ,ヒラリと軽快にオレの腕を

 シュンシュンは逃げ足が早い!

 シュンシュンをつかまえて、2人で片付けをするか──、シュンシュンの事は諦めて、オレ1人で片付けるか──、悩みどころだ。


マオ

「 シュンシュン、逃げるなよ!! 」


霄囹

「 『 逃げるな! 』と言われて逃げない奴はないんだよ! 」


 シュンシュンとの追い駆けっこは長引きそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ