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⭕ 女装兄弟 1


──*──*──*── 12月29日


──*──*──*── 翌日


 結局、セロは外出したまま帰って来(こ)なかった。

 全(まった)く──、オレが1人で外出するのは禁止するくせに、自分は良(い)いとか酷いよな!


 今回はセロが全面的に悪い!

 オレは外出するぞ!

 シュンシュンと一緒だし、問題は無い筈だ!!


 シュンシュンはオレの代わりに夜(よ)通(どお)し【 少年陰陽師★平安幻想異聞録 】の友愛ルート(イージーモード)で進めてくれた。

 イージーモードだからなのか予定より早目に退魔師試験に合格する事が出来て、主人公は無事に退魔師になる事が出来た。

 データを[ セーブ ]した後(あと)、セノコンが用意してくれたメモリーカードの中へゲームのセーブデータを丸っとコピーしてもらえた。


マオ

「 シュンシュン、マジで有(あ)り難(がと)な!

  これで大事なデータを守れるよ! 」


霄囹

「 “ 見付からなければ ” だけどねぇ。

  セロフィートには隠蔽工作したって無駄なんだから、取られた時(とき)はデータの事は、素直に諦めろよ 」


マオ

「 …………分かってるよ… 」


霄囹

「 よぉ~~し!

  朝(あさ)食(げ)を食べたら着替えて出発するぞ。

  セノコン、昼(ひる)食(げ)は玄(げん)武(ぶ)に奢らせるから用意しなくて良(い)いぞ~~ 」


セノコン

「 畏(かしこ)まりましたエリ 」


マオ

「 玄(げん)武(ぶ)さんに奢らせるのかよ…。

  シュンシュンもセロからM(魔法の)B(ブラック)K(カード)を貰ってるだろ? 」 


霄囹

「 僕のM(魔法の)B(ブラック)K(カード)は1日に使える上限が決まってるんだよ 」


マオ

「 へぇ?

  幾(いく)ら迄なら使えるんだ? 」


霄囹

「 …………1万円だよ。

  全(まった)く、1万円ぽっちじゃ雀の涙じゃないか!

  セロフィートはケチだ! 」


マオ

「 1万円を “ 雀の涙 ” なんて言うシュンシュンだから、限度額を決められたんだろ~~。

  シュンシュンは金(カネ)遣(づか)いが荒そうだし、無駄遣(づか)いして豪遊しそうだもんな~~ 」


霄囹

「 するかよ!

  こう見えて僕は倹約家なんだぞ!

  節約術と倹約術の書籍だって発売してるんだぞ! 」


マオ

「 え゛っ?!

  シュンシュン──、節約と倹約の本を出してるのか??

  …………………………マネージャーをしてる〈 器(うつわ)(キ)人(にん)(ニン)形(ぎょう)(カ) 〉にゴーストライターさせてるのか? 」


霄囹

「 正真正銘、僕が書いて監修もしてる著書だ!

  【 陰陽師アイドル完全監修! 節約術のススメ 】と【 陰陽師アイドル完全監修! 倹約術のススメ 】って書籍だ。

  セット購入すると特典が貰えるんだぞ!

  マオには特別に僕のサイン入り書籍を送ってやるから読んでみろ! 」


マオ

「 本を読むのは一寸(ちょと)なぁ…… 」


霄囹

「 親子で節約,倹約を学べる様(よう)に書いてある。

  子供が飽きない様(よう)に特に大事なポイントは、セロカ君にコメントさせてある。

  馬鹿でも読めるから試しに読んでみろ 」


マオ

「 セロカ君が出るのかよ?! 」


霄囹

「 子供はセロカ君が好きだろ?

  特典は非売品のセロカ君グッズだ。

  どうだ、欲しくなっただろう? 」


マオ

「 非売品のセロカ君グッズ…………欲しい!!

  でも何(なん)でセロカ君を使えるんだ? 」


霄囹

「 僕の企業スポンサーが《 セロッタ商会 》だからに決まってるだろ。

  個人スポンサーはセロフィートだしな。

  僕はセロカ君を弘める為に上(う)手(ま)く利用されてるんだよ。

  セロカ君効果のお蔭で書籍は重版決定だし、僕の知名度も上がったよ。

  セロカ君の恩恵は確(しっか)り受けれているよ。

  動画配信の登録者数も増えたし、ラジオのパーソナリティーをしないかって話も出てるんだ 」


マオ

「 ラジオのパーソナリティーだって?! 」


セノコン

「 マオ様,霄(しょう)囹(れい)ちゃま──、お喋りは1階の居間(リビング)で続けてくださいませエリ 」


マオ

「 あっ、御免なセノコン!

  直(す)ぐに下りるよ 」


霄囹

「 悪い悪い。

  話し込んだら止(と)まらないな… 」


 セノコンから会話を中断された後(あと)、階段を駆け下りて1階の居間(リビング)に向かった。

 2階の後片付けはセノコンがしてくれるらしくて助かる!


──*──*──*── 1階・居間


 テーブルの上には既に出来立ての料理が並んでいる。

 今朝の朝(モニング)もガッツリと気合が入っている。

 マオキノが腕を振るって作ってくれた料理だ。


 シュンシュンとオレは椅子に腰を下ろして座る。

 マオキノに「 いただきます 」を言ってから食べ始めた。


マオ

「 ──さっきの続きだけどさ、陰陽師がラジオのパーソナリティーをするなんて凄いじゃんかよ! 」


霄囹

「 そうかぁ?

  ラジオ番組の放送時間は丑(うし)の刻(こく)の午前1時 ~ 3時までの2時間だ。

  僕が陰陽師だから、心霊系,怪奇系を取り扱いたいんだと 」


マオ

「 ガッツリとヤバそうなラジオ番組になりそうだな 」


霄囹

「 そうだな。

 ラジオパーソナリティーには相方が居(い)るらしくてだな、そいつが鼕(とう)朴(ぽう)圄(ご)和(か)音(いん)なんだと。

  笑えるだろう?

  この史上最年少の最恐陰陽師である春(しゅん)舂(しょう)霄(しょう)囹(れい)にだよ、インチキ霊(れい)能(のう)力(りょく)者(しゃ)と組めってさ! 」


マオ

「 でもさ、そのトーポナントカに動画配信で突撃インタビューを何(なん)度(ど)かしてたんだろ?

  仲良しだと思われたんじゃないのか? 」


霄囹

「 ………………否定は出来ないねぇ。

  まぁいいさ、インチキ霊(れい)能(のう)力(りょく)者(しゃ)の化(ば)けの皮(かわ)を剥(は)いで丸裸にしてやるさ!

  どうせ組むなら亰(きん)邊(べ)晁(あさ)子(こ)が良(よ)かったんだけどねぇ…… 」


マオ

「 相方の交代は頼めないのか? 」


霄囹

「 亰(きん)邊(べ)晁(あさ)子(こ)は霊(れい)能(のう)力(りょく)者(しゃ)を引退するんだ。

  自分の引き際(ぎわ)を分かってるんだろうな。

  双子の兄妹(きょうだい)が亰(きん)邊(べ)晁(あさ)子(こ)の跡を継ぐらしい 」


マオ

「 へぇ──、1人減って2人増えるのか。

  オカルト業界に新(しん)風(ぷう)が入って来(く)るんだな~~ 」


霄囹

「 フフン!

  僕は今も吹き荒れてる神(かみ)風(かぜ)だけどな! 」


マオ

「 それだと、乱(らん)風(ぷう)って言うんじゃないのか? 」


霄囹

「 いいや。

  断然、神(かみ)風(かぜ)だな! 」


 ──シュンシュンと話(はなし)をしながら、朝食(モニング)を終えた。

 後片付けはマオキノがしてくれる。

 2階の後片付けを終えたセノコンが1階へ下りて来(く)ると──、女装しないといけないオレの手伝いをしてくれる。


 セロの御世話係をしているだけあってか、セノコンのセンスは抜群に良(い)いらしく、シュンシュンが唸って褒める程(ほど)の腕前みたいだ。

 オレのサイズに合わせて作られている女性用の衣服が出された時(とき)は驚いたけど、前(まえ)々(まえ)からセロが内緒で用意していた衣服らしい。

 セロには文句を言わないといけないな!!


セノコン

「 マオ様、服を着る前に胸パット入りタンクトップ──ブラトップを身に付けてくださいませエリ 」


マオ

「 これを?

  胸パットなんて要(い)るのか? 」


セノコン

「 今日(きょう)日(び)の女装は胸の膨らみも再現するのが流行ですエリ。

  男性専用の女性下着風(ふう)ブラジャーも有りますエリ 」


マオ

「 ぶらじゃー??

  ぶらじゃーって?? 」


霄囹

「 ブラジャーは女装に慣れた上級者向けだぞ。

  男性専用の女性下着風(ふう)のパンティーも有るが、初心者のマオにはハイレベル過ぎる。

  楽(ラク)なブラトップが良(い)いだろう。

  下着は男性専用の女性下着風(ふう)ボクサーパンツが良(い)いな。

  モッコリ感を上(う)手(ま)く隠してくれる優れたボクサーパンツだ。

  女装初心者の頼れる味方だ 」


セノコン

「 バッチリ御用意してますエリ★ 」


マオ

「 シュンシュン……妙に女装に詳しいけど何(なん)でだ??

  まさかの趣味か!? 」


霄囹

「 性別反転を出来る僕が女装に走るわけ無いだろ。

  職業柄、顔が広いんだよ。

  女装に詳しい知り合いも居(い)るんだ。

  受け売りに決まってるだろ。

  『 女装させたい野郎が居(い)るんだ 』って声を駆けたら喜んで相談に乗ってくれたよ 」


マオ

「 マジかよ…… 」


霄囹

「 因(ちな)みに、お(マ)前(オ)の写真を見せたら興奮してたよ 」


マオ

「 シュンシュン!!

  勝手にオレの写真を見せんなよな! 」


霄囹

「 いやぁ、女装の話(はなし)が盛り上がって楽しかったよ! 」


マオ

「 くぅ~~~~。

  何(なん)か思いっきり地団駄踏みたいぃ~~!! 」


セノコン

「 マオ様、先ずはブラトップとボクサーパンツを身に付けてくださいませエリ 」


 オレはセノコンに促されるまま着ていた衣服類(るい)を脱いだら、セノコンから進められるブラトップとボクサーパンツを身に付ける事になった。

◎ 訂正しました。

  霊能力者は引退するんだ。─→ 霊能力者を引退するんだ。

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