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⭕ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 22


 シュンシュンとゆみさんが就寝するみたいだ。

 はいはい──、御約束の【 ゆみの誘い 】発動だな。

 オレは毎度のルーティーン化した〔 受ける 〕を選ぶつもりだ。


 あれ──、今夜は〔 誘う 〕〔 押し倒す 〕〔 就寝 〕の3択だ。

 〔 押し倒す 〕だと?!

 これは……あれか?


 もはゆみさんに誘われて、受けていた(されていた)側だったシュンシュンが、今夜はゆみさんを押し倒して、する側になる──っていう??

 逆転パターン??

 弟子の下克上が発動したのか?!


 ……………………ゆみさんを……シュンシュンが……。

 ゆみさんの…………にシュンシュンが…………を入れて──。

 ……………………オレがづるさんを押し倒して、パオパオする側に──(////)


 ∑(  ̄□ ̄;)ハッ!!

 いゃいゃいや、駄目だろっ!!

 オレにはセロがるんだ(////)

 づるさんと……そんな……駄目だよ…………浮気は駄目だ……。

 づるさんがセロに消されるぅ~~~~!!


 いゃいゃいや、違うぞ、オレ!

 しっかりしろ、オレぇ!!

 これはゲームだ!

 娯楽を気軽に楽しむ為のゲームだろ!


 たしかにゆみさんのモデルはづるさんだ。

 モデルにしてるだけっ!!

 づるさんに似てるけど、づるさんじゃないんだ!

 本人とは別人!!


 仮にゆみさんとシュンシュンが仲良くパオパオしたって、画面の中での出来事なんだぞ!

 それに主人公のモデルはオレじゃなくて、シュンシュンだ。

 シュンシュンがづるさんとパオパオするんだから、オレは関係無いんだ!

 オレは無罪!!

 現実のづるさんもシュンシュンも無傷なんだ。

 なにも迷う事なんて無いじゃないか!!


 は…………勇気を出して…………、勇気リンリン丸を全開にして〔 押し倒す 〕をえら──ぶ前に[ セーブ ]をしとこう。

 選択を間違えて最悪な事態を迎えたら困るし、いやだからな!


 オレは先に[ セーブ ]をした。

 そして──、オレは──、禁断の──、〔 押し倒す 〕の下克上を選んだ。

 弟子が師匠を越えるときぃぃぃぃぃたぁぁぁぁぁ!!!!


ゆみ今日きょうは疲れただろ?

  僕がマッサージするよ 」と善意の皮を被った小悪魔的なシュンシュンの台詞。


「 まっさーじ??

  一体なにをしてくれるんだ? 」と不思議そうに首を傾げていそうなゆみさんの台詞。


身体からだの凝りをほぐすんだ。

  僕、得意なんだよ。ゆみは僕の特別だし、師匠だから気合を入れてマッサージするよ 」とシュンシュンの台詞。


 なんだよ……。

 〔 押し倒す 〕ってアイコンに期待しちゃったじゃんかよ!

 マッサージするなら〔 マッサージ 〕って出せよな!!

 弟子の下克上は無しかよ…。

 期待させといて、落とすのめてほしいよな!


「( 平安時代にマッサージなんて無かった筈!

   ゆみはマッサージを知らない!

   これはチャンスだ!

   僕の●●●●(パオーン)ゆみ●●●●(パオーン)より立派じゃないし、たくましくもない。

   まだ(まだ)これからだからかなわないけど……、僕にだってゆみを気持ちくさせる事は出来る──筈だ!

   流石に満足させる事は出来ないだろうけど……僕ばかり気持ちくしてもらってばかりじゃ駄目だ。

   僕は最年少の最強陰陽師のしゅんしょうしょうれいなんだ!

   僕の辞書に “ 出来ない ” と “ 不可能 ” は無いんだ!! )」と妙に意気込んでるヤル気まん(まん)のシュンシュンの台詞。


 シュンシュン…………下克上するんだ。

 師匠のゆみさんに弟子のシュンシュンが本気で下克上!!

 一寸ちょっとドキドキしてたかもだ!

 “ 全身マッサージ ” を悪用して、づるさんを──じゃなくて、ゆみさんにパオパオするんだな!! 


ゆみ、マッサージを始めるね 」とシュンシュンの台詞。


「 あぁ、しょうれいに任せる 」とゆみさんの台詞。


 画面がパッと暗くなる。

 暗くなった画面から、キラキラ輝くミラーボールが回っている映像が流れる。

 ハープの綺麗ないろも聞こえてる。

 シュンシュンの全身マッサージに御約束の派手な演出。

 本日5度目ぇ~~。

 

 画面に【[ セーブ ]しますか? 】ってアイコンが出る。

 勿論〔 する 〕を選ぶ。

 全身マッサージをする所は見せてくれないみたいだ。

 残念~~~~。


 画面が切り替わって、ドット絵のゆみさんが宿屋の主人に手続き(チェックアウト)をしている。

 宿屋を出たゆみさんとシュンシュンは退魔仲介所へ向かう。

 ≪ 集落 ≫を出る前に退魔仲介所へ立ち寄って、≪ 平安京 ≫へ向かう事を伝えないといけないからだ。

 こういう細かい所は、向こうと同じだな。

 きっと参考にしてるんだろうな。


 退魔仲介所に入ると、ゆみさんが名簿に記入してくれる。

 ゆみさんと受付人の会話が始まる。

 退魔師歴が長いゆみさんは、受付人からさま(ざま)な情報を得ている。

 シュンシュンも退魔師になったら、これを1人でしないといけないんだよな。


 いくゆみさんが師匠だからって、どんな依頼を受けるときも一緒とは限らないもんな…。

 1人で解決するのがむずかしい依頼を請け負ったときは、メンバーを選んでパーティを組めるんだよな。

 式神が強いからパーティを組む必要なんてないかも知れないけど……。

 念の為に戦力の確保はしときたいよな。


 その為には……どうしても性愛ルートに入らないといけない。

 戦力ゲットの為に……性愛ルートに……。

 あんまり師匠が過ぎても大変かも知れないな。

 リアルで浮気なんかした事ないのに、ゲームの中で複数の同性と浮気なんて出来るのかな?

 ………………だけど、するしかないんだ…。


 まったく、なんてゲームだよ…。

 なんて考えてるあいだに、情報収集を終えたゆみさんとシュンシュンは退魔仲介所を出ていた。

 ≪ 集落 ≫を出る為に歩いている。


 ≪ 集落 ≫を出ると、地図マップに切り替わる。

 ≪ 集落 ≫ ── 徒歩・15日 ─→ ≪ 平安京 ≫になっている。

 馬車でも有ればなぁ~~。

 かで馬車を調達するとか出来ないかな?

 牛車は遅いから論外な!

 式神で馬を出せたらいのにな~~。


 ゲームだから地図マップの上で2頭身のシュンシュンを動かすだけで、≪ 平安京 ≫には着いちゃうんだけどな~~。

 こういう所はいよな。

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