⭕ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 19
画面が切り替わって、廃神社屋敷の中を歩いているドット絵のシュンシュンと弓嘉さん。
どうやら朝食の場面はカットされたみたいだ。
あのミラーボールの映像が朝御飯の場面だった──って事はないよな??
自動で動いていたシュンシュンと弓嘉さんが別行動をする流れになった。
弓嘉さんが画面から居なくなる。
シュンシュンが1人になると画面に〔 物色 〕〔 拝借 〕〔 窃盗 〕の3択が出た。
〔 物色 〕〔 拝借 〕は良いとして──、〔 窃盗 〕って何だよ!
火事場泥棒みたいなもんか?
〔 物色 〕〔 拝借 〕もやってる事は火事場泥棒と変わらないけどな~~。
何か使える物を入手する事が出来るかも知れないし、迷わず〔 物色 〕を選んだ後に〔 拝借 〕を選んだ。
〔 窃盗 〕は消えない。
〔 窃盗 〕を選ばないといけないみたいだ。
このゲームは主人公を犯罪者にしたいのか??
制作者側の意図は分からないけど、悪意を感じる。
気が進まないけど〔 窃盗 〕を選ぶ。
〔 窃盗 〕すると金目になりそうな物が次々とアイテム欄に追加されていく。
恐いっ!!
恐いよ、〔 窃盗 〕の力ぁ~~~~!!
然も、追加入手される度に「 チャリンチャリンチャリンチャリンチャリン 」ってな感じで、コインをゲットする時みたいな音がする。
いっ、厭らしかぁ!!
画面の中のシュンシュンが火事場泥棒デビューしちゃったよぉ!!
こんな──、主人公を悪の道へ唆して犯罪へ誘導する様なゲームが世間に出ていて良いのかな??
オレは…………駄目だと思う~~~~!!
でも、一寸楽しいんだよぉ!!
ハマってる自分が本当で悔しいっ(≧口≦)ノ
陰陽師に物色スキル,拝借スキル,スリスキル,万引きスキル,窃盗スキルっていうヤバそうなスキルが必要なのかな??
陰陽師は怪盗や泥棒じゃないんだぞ!!
セロに抗議しないといけない案件だぞ、これは!!
シュンシュンの〔 窃盗 〕が終わった頃に別行動をしていた弓嘉さんが戻って来た。
弓嘉さんは弟子のシュンシュンが火事場泥棒をした事を知らないんだろうな。
これからも知らないまま、シュンシュンに弟子として接するんだろうな……。
バレたら幻滅されるだけじゃ済まないぞ、コレぇ!!
破門されるかも知れない危機ぃ~~!!
シュンシュンと合流した弓嘉さんから、隠し部屋を見付けた事を知らされる。
シュンシュンが火事場泥棒スキルを惜しみ無く発動していた間、弓嘉さんは真面目に廃神社屋敷内を調べてくれていたんだな。
隠し部屋を見付るなんて有能過ぎるぅ!!
出来る師匠だ!
ドット絵の弓嘉さんが、自動的に歩いて隠し部屋を見付けた場所へ案内してくれる。
移動する最中に妖魔と遭遇して戦闘になるのは勘弁してほしい。
直ぐに終われるし、ツヅラをゲット出来るから良いんだけどさ~~。
何とか隠し部屋のある場所へ到着した。
戦闘がなければ、5分も掛からずに到着出来たんじゃないか?
30分も掛かったんだけどぉ!
苛々したよ。
「 ──駄目だな。
隠し部屋を見付けれたのは良いが、開ける為は鍵が必要みたいだ 」と残念そうに弓嘉さんの台詞。
「 鍵って──、もしかして此処に着く迄に倒した妖魔が落としていったアレかな? 」とシュンシュンの台詞。
「 アレとは何だ?
妖魔が何かを落としていたのか? 」と弓嘉さんの台詞。
「 うん。
『 何で妖魔が “ 玩具の積み木 ” を落とすんだろう? 』って、不思議に思ってたんだ 」とシュンシュンの台詞。
シュンシュンは弓嘉さんに拾っていた玩具の積み木を見せる。
画面にはシュンシュンの両手の掌の上に乗っている積み木の絵が出る。
確かに子供が遊ぶ積み木の玩具に見える。
妖魔と強制的に戦闘をしないといけなかった事には、ちゃんとした意味があったって訳か…。
別に妖魔と戦わせなくても〔 物色 〕とか〔 窃盗 〕で入手させてくれたら良かったのにな~~。
制作者側の悪意!!
「 見てよ、弓嘉──。
隠し部屋の扉の下を!
穴が開いてる!
この積み木を嵌め込むんじゃないかな? 」とシュンシュンの台詞。
「 確かに形が似ているな。
よし、嵌め込んでみるか 」と弓嘉さんの台詞。
「 これで隠し部屋に入れるんじゃないかな!
この奥に妖魔のボスが居たりして? 」とシュンシュンの台詞。
弓嘉さんが隠し部屋の扉の前にしゃがんで、積み木を下の穴へ嵌め込む絵に変わる。
立っているシュンシュンの両手の中には積み木が見える。
全ての積み木を嵌め込み終わるとドット絵に切り替わり、音を立てて隠し部屋の扉が開いた。
「 やったよ、弓嘉!
これで隠し部屋に入れる! 」と嬉しそうに喜ぶシュンシュンの台詞。
「 何が出るか分からない。
用心して進もう 」と慎重な声で弓嘉さんの台詞。
ドット絵のシュンシュンと弓嘉さんが隠し部屋の中へ入った。
画面には【[ セーブ ]しますか? 】のアイコンが出る。
当然、[ セーブ ]するに決まってる!
オレは[ セーブ ]をしてから、Aボタンを押した。
画面は美麗な3DCGに切り替わっている。
隠し部屋に入ると何故か青色の鳥居が奥へ向かって立っている。
青色の鳥居をの中を歩かないと先へは進めない。
画面はシュンシュン視点で進む。
青色の鳥居なんて初めて見る。
青色とは言っても色が微妙に違って変化を楽しめてる。
鳥居と言えば赤色だから、青色の鳥居は斬新かも知れない。
綺麗だと思ってしまう。
青色の鳥居で出来たトンネルを抜けると、広い空間が広がる。
シュンシュン視点から第3者視点へ切り替わる。
広い空間の壁には色んな種類の仮面が飾られていて、一面を仮面で埋め尽くされている。
不気味さを感じる空間だ。
広い空間の真ん中には、ウネウネと動いている気持ち悪い生き物が居る。
アレが妖魔のボス??
何か…………弱そうなんだけど??
「 アレは──、“ ウネウネさん ” だと!?
何故こんな所に “ ウネウネさん ” が居るんだ?! 」と驚いた様子の声で弓嘉さんの台詞。
“ ウネウネさん ” って何だろう??
ウネウネと気色悪く動いてるから “ ウネウネさん ” って言うのか??
う~~~~ん…………弱そうに見えるんだけどな~~。
「 弓嘉、“ ウネウネさん ” って何?
知ってる妖魔みたいだけど── 」とシュンシュンの台詞。
「 “ ウネウネさん ” は多くの陰陽師,退魔師の間で噂されている都市伝説の妖魔だ 」と緊迫した様子で弓嘉さんの台詞。
都市伝説!?
妖魔のボス戦前にオカルト要素をブッ込んで来た!?
制作者側の意図が益々分からない。
「 都市伝説だって?!
( おぃおぃ、此処は現代じゃないんだぞ!
都市伝説って何だよ?
平安時代にも “ 都市伝説 ” なんて有ったのかよ? )
弓嘉、都市伝説って何??
“ ウネウネさん ” って、ヤバい妖魔なのか? 」と困惑気味にシュンシュンの台詞。
「 やばい??
霄囹は変わった言葉を使うな…。
“ ウネウネさん ” に遭遇した場合は、“ 戦わずに逃げろ ” と言われている。
私にも理由は分からない。
霄囹── 」と心配そうな弓嘉さんの台詞。
「( 理由が不明なのに “ 逃げろ ” だって?
ふざけてるのか?
平安時代の陰陽師も退魔師も腰抜けばかりか?
だけど──、僕の弓嘉に何か起きても困る。
弓嘉には避難してもらおう。
彼奴の相手は僕だけで十分だ! )
弓嘉は避難して!
彼奴は僕の式神に倒させるから! 」とシュンシュンの台詞。
「 霄囹!?
本気なのか?
アレを──、“ ウネウネさん ” を倒すと言うのか?! 」と弓嘉さんの台詞。
「 弓嘉、僕は陰陽師だ。
理由も分からないのに尻尾を巻いて逃げるなんて出来ない!
人間に良からぬ危害を加える妖魔ならば、僕は陰陽師として妖魔を滅する!
下がっていてくれ 」と力強いシュンシュンの台詞。
シュンシュンは目の前でウネウネと不気味に動いている謎の生物を倒す気満々だ。
シュンシュンが格好良ぞ!
出来る陰陽師っぽい!
いよいよ、シュンシュンの見せ場じゃないのか?
「 …………霄囹……。
弟子が戦うのに師匠が避難する訳にはいかない。
私も共に戦う 」と弓嘉さんの台詞。
「 弓嘉……。
分かったよ。
だけど、弓嘉は僕の後方に居てほしい 」とシュンシュンの台詞。
「 分かった。
弓使いは後方支援をする立場だ。
問題ない 」と弓嘉さんの台詞。
シュンシュンはウネウネと動いている謎の生物に歩み寄る。
「 お前が何なのかは知らないが、人間に危害を加える妖魔は、僕が滅する!! 」とシュンシュンの台詞。
シュンシュンは印を切り、法術を発動させた。