⭕ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 13
──*──*──*── 20時
──*──*──*── 2階・居間
夕食を終えたオレは1人で2階へ上がって、ゲームを再開する事にした。
因みにセロは用事があるみたいで、2階には上がって来ない。
マオ
「 セロめぇ!
オレより優先する用事って何だよ!!
折角、セロとイチャイャしながらゲームをしたかったのにな!! 」
TVとゲームの電源を入れて、立ち上がったら[ ロード ]を選ぶ。
3つある森の中の[ セーブ ]データから1つを選んで、ゲーム再開だ!
始まるのは森の出口の手前だ。
右上の地図を見ると、出口の所に丸印が付いていて親切だ。
因みにバッテンはツヅラが置かれていた場所の印だ。
マオ
「 ちゃんと地図っぽいのが良いよな~~。
よし、森を出て物語を進めよう。
森を出ると≪ 村落 ≫に入るんだったよな 」
オレは森を出て≪ 村落 ≫に入った。
マオ
「 確か、マオキノから聞いた内容だと、≪ 村落 ≫で暴れてる妖魔が居るんだっけな。
≪ 村落 ≫の中を歩いてれば良いのかな?
確か、弓使いの退魔師が妖魔と戦ってる筈だから加勢するんだったよな 」
弓弦さんと出逢った時は、オレが妖魔の相手をしてて、弓弦さんが加勢してくれたんだったよな。
弓使いの退魔師か。
マオキノは「 弓弦さんがモデルにされてる 」って言ってたし、容姿が気になるぅ~~。
シュンシュンを動かして、≪ 村落 ≫の中を移動していると、ヒュッ,ヒュッ──と弓矢が飛ぶ音が聞こえて来た。
進みたい方向の左キーを押したまま、Bボタンを押してシュンシュンを走らせる。
シュンシュンが画面の左端に到着すると場面が切り替わる。
妖魔と対峙している弓使いの退魔師が、妖魔に弓矢を射ている。
戦闘シーンはドット絵で展開されている。
マオ
「 動く絵本みたいだ~~~~!! 」
シュンシュンが戦闘シーンに入って、弓使いの退魔師の加勢に入ると、画面が切り替わった。
美麗で滑らかな3DCGの戦闘シーンに変わって、【 戦闘に加勢しよう! 式神を〔 召喚 〕して、弓使いの退魔師を助けよう! 】ってアイコンが出る。
マオ
「 何かクエスト発生した感じだな~~ 」
オレは迷わず〔 召喚 〕を選んだ。
式神を選んで〔 召喚 〕を実行する。
式神が出現すると画面に【 弓使いの退魔師を死なせず、妖魔を退治しよう! 】ってアイコンが出る。
マオ
「 死なせたらアウトなのかよ…。
うわぁ~~、責任重大だな…… 」
弓使いの退魔師は地面に片膝を付いている。
かなりダメージを受けている様子だ。
一撃でも直撃したら死んでしまいそうだ。
シュンシュンの横には当然の様に実体化した夕鶴ちゃんが居る。
自称シュンシュンの妻気取りの夕鶴ちゃんが居てくれれば、衛りは心配ないな!
何てったってLV99だもんな!
対峙してる妖魔より、オレが召喚した式神の方がLVが高いのか、素早さが高いのか──、4回も式神が先に攻撃が出来る。
楽勝じゃんか!
式神に4回の先制攻撃をさせる。
いやぁ、強い!
召喚したのは全体攻撃を使える式神だから、全体攻撃で1体の妖魔を攻撃する。
1体だからって、ケチって単体攻撃をしなくて良かったみたいだ。
妖魔は1体しか居ないけど、攻撃しないといけない場所が6ヵ所もあったからだ。
頭,胴体,両腕,両足の6ヵ所だ。
全体攻撃だから、6ヵ所を同時に攻撃をする事が出来た。
1回の攻撃で5000超えのダメージを与えられる。
余っ裕~~~~!!
4回の先制攻撃で妖魔を倒す事が出来た。
シュンシュンが妖魔の攻撃を受ける事も、弓使いの退魔師が妖魔の攻撃を受ける事も無く、夕鶴ちゃんの出番も無かった。
【 妖魔を撃破! 弓使いの退魔師の生還に成功! “ 命の恩人 ” の称号を入手した 】っていうコメントが出る。
“ 命の恩人” の称号??
何か凄い称号を貰っちゃったかも??
兎に角、無事に戦闘が終わって良かった。
夕鶴ちゃんが居るお蔭なのか、ツヅラが出現する。
自動的にツヅラが開くと装飾品を入手した。
ラッキーだな♪
画面はドット絵に切り替わる。
シュンシュンが勝手に動いて話が進む。
画面にはシュンシュンの絵と助けた弓使いの退魔師の絵が出て、枠の中に会話の内容が出る。
完全フルボイスだ。
弓使いの退魔師の絵は確かに弓弦さんに似ている。
声色は違うけど、なんか安心する声だ。
声に惚れそう……。
──セロの声には敵わないけど、嫌いじゃない声だ。
キャラクターに声を当てて命を吹き込む人達の事を声優──って言うんだっけ?
後でチェックしとこっと。
「 加勢に感謝する。
助けてくれて、有り難う。
お蔭で命拾いをした。
私は退魔師をしている宕嶌弓嘉と言う。
退魔師には珍しい弓使いだ 」って、弓使いの退魔師から台詞が出る。
弓弦さんと似てるのに、名前は “ 弓 ” しか合ってない。
然もだ、男キャラなのに弓嘉??
女みたいな名前じゃないかよ…。
戦闘シーンが終わったからかな、実体化していた夕鶴ちゃんの姿が消えている。
シュンシュンと弓嘉さん2人で会話が進んでいて、和みムードで良い雰囲気だ。
画面に【 妖魔を倒し、入手した戦利品を渡しますか? 渡しませんか? 】ってコメントの下に〔 渡す 〕〔 渡さない 〕の2択が出た。
[ セーブ ]をしてから選ぼうと思ったけど、[ セーブ ]が出来ない。
仕方無いから[ セーブ ]を諦めて、オレは〔 渡す 〕を選んだ。
シュンシュンが妖魔を倒してゲットした戦利品を出して、弓嘉さんに見せる。
ゲットした戦利品は装飾品みたいだ。
どうやら1つを2つに分けて身に付ける事が出来るみたいだ。
「 気持ちは有り難いが、妖魔を倒したの君だ。
助けられた私が受け取る訳にはいかない。
君が持っていてくれ 」って、弓嘉さんから台詞が出る。
〔 受け取る 〕〔 強引に渡す 〕〔 分けて渡す 〕の3択が出たから、オレは〔 分けて渡す 〕を選んでみた。
[ セーブ ]が出来ないから間違った選択をしていないかハラハラする。
シュンシュンは装飾品を2つに分けると片方を弓嘉さんに手渡した。
弓嘉さんは戸惑っている様子だけど、片方を貰えて嬉しそうだ。
笑顔を見せてくれる。
出逢って直ぐに御揃いの装飾品か。
日が暮れるって事で、弓嘉さんから宿泊する宿の話が出る。
そうか、宿泊する宿を取らないと、≪ 村落 ≫の中で野宿をする事になっちゃうをだよな。
シュンシュン、ピンチじゃん。
どうしたら良いんだろう…。
シュンシュンが宿泊する宿を取っていない事を話すと、弓嘉さんが宿泊している宿を紹介してくれた。
2人で≪ 村落 ≫に在る宿屋へ向かう事になった。
画面がドット絵に切り替わると、3頭身のシュンシュンと弓嘉さんが自動で歩いて、宿屋を目指して移動する。
移動中もシュンシュンと弓嘉さんの会話は続いている。
宿屋に到着して、宿屋の中へ入ると場面が切り替わる。
宿屋の主人との交渉が始まるけど、宿泊室は満室になってしまったみたいだ。
宿に泊まれない事に困るシュンシュンへ弓嘉さんが助け船を出してくれた。
弓嘉さんの助け船に宿屋の主人も便乗して来た。
≪ 村落 ≫で暴れていた妖魔を倒した実績もあって、シュンシュンが弓嘉さんの宿泊室に寝泊まりするなら布団の貸し出しと夕食,朝食を用意してくれる事になった。
弓嘉さんはシュンシュンに恩義を感じてくれているみたいだ。
シュンシュンは弓嘉さんの厚意を素直に受ける事にした。
弓嘉さんと一緒に宿泊室へ向かって歩き始めた。
シュンシュンと弓嘉さんのドット絵が画面の右側に移動すると、画面が切り替わる。
【 [ セーブ ]しますか? 】のコメントの下に〔 する 〕〔 しない 〕の2択が出る。
オレは迷わず〔 する 〕を選んで[ セーブ ]をした。
≪ 村落 ≫に入る前のセーブデータは1つだけ残しておく。
セロが来たら、やり直せる様にだ。