✒ 豪華客船でBAN❗ 14
──*──*──*── ピアノ演奏BAR
今は15時を過ぎた時間で、小腹を満たす為にフルーツ盛り合わせを食べながら、ピアノ演奏を聴いている。
曲名を知らない大人っぽくて優雅で退屈なピアノ演奏を聴いている。
ね…眠くなりそうだ……。
セロフィート
「 マオにクラッシック演奏は早かった様ですね 」
マオ
「 ………………曲名知らないし、聴いた事の無い曲だからだよ!
そうだ!
セロ、超絶難しい【 トルコ行進曲 】弾いてよ!
そしたら眠気も吹き飛ぶと思うんだ!
【 トルコ行進曲 】なら知ってるし 」
セロフィート
「 難易度SSSのです?
ワタシは構いませんけど、[ BAR ]には合いませんよ 」
マオ
「 えぇ~~~~ 」
セロフィート
「 [ BAR ]の雰囲気を壊すのは良くないです 」
マオ
「 普段空気を読まないくせに、[ BAR ]の空気は読むんだな~~ 」
セロフィート
「 ふふふ… 」
夫婦設定のセロとイチャイチャしながら、ピアノの演奏を聴く。
ピアノを弾いているのは有名なピアニストらしい。
オレはピアニストに詳しくないから良く分からない。
次の曲はヴァイオリニストも一緒に弾いてくれるみたいだ。
ヴァイオリニストも有名な人みたいで、オーケストラにも出ている人みたいだ。
船客達はヴァイオリニストの登場を拍手で迎える。
マオ
「 凄ぉ~~。
大歓迎されてるな 」
セロフィート
「 プロのピアニストとヴァイオリニストの演奏を生で聴ける機会はそう無いです。
良かったですね、マオ 」
マオ
「 そだな…… 」
とは言いつつ、オレは知らないクラッシックを聴くよりも、時代劇の名曲をピアノ演奏で聴きたいんだよなぁ~~。
でも…そんな事を言える雰囲気じゃない。
セロは楽器も完璧に弾けるし、高難易度の曲も甚も簡単に弾けちゃうから、クラッシックにも興味が有りそうだ。
プロのピアニストとプロのヴァイオリニストの演奏が終わった。
どうやら、暫くの間休憩に入るらしい。
さっきまで演奏されていたピアノが開いた!
誰も弾きには行かないみたいだ。
ピアノが弾ける船客は居ないのかな?
セロのピアノ演奏を聴きたい!
マオ
「 セロ、誰も弾かないみたいだからさ、何か弾いてくれよ 」
セロフィート
「 はいはい。
【 幻想即興曲 】の原曲でも弾いてきましょう 」
マオ
「 げんそ──何て?? 」
セロフィート
「 マオも聴いた事の有る曲です。
睡魔に負けないで聴いてくださいね 」
そう言ったセロは、オレの長い黒髪に軽く口付けをすると、ピアノへ歩いて行く。
ピアノの椅子に腰を下ろして座ったセロは、まるでピアノに宿る精霊みたいに見える。
照明の加減で白髪が映えて見えるからかな??
セロの演奏が始まる。
曲名は知らないけど、確かに聴いた事の有る曲だ。
これが…げんそうなんちゃら……って曲なんだな。
原曲って言われてもオレには良く分からない。
セロのピアノ演奏に聴き入っている船客達は、時間が止まってるみたいにピクリとも動かないで、セロに釘付け状態だ。
演奏が聴こえてるのかすら怪しい。
セロの演奏が終わると、聴いていた船客達の停止魔法が解けたみたいに動き始めた。
セロのピアノ演奏に対して船客達の拍手喝采の嵐で幕を閉じた。
セロがオレの元に戻って来る。
セロフィート
「 どうでした、マオ。
寝ずに聴いてくれました? 」
マオ
「 うん(////)
ピアノに宿ってる精霊が弾いてるかと思ったよ! 」
セロフィート
「 褒め過ぎです(////)」
マオ
「 オレには本当にそう見えたんだからな!(////)」
もっとセロのピアノ演奏が聴きかったけど、セロのピアノ演奏を聴いていた船客達が、ピアノに群がって演奏を始めたから諦めた。
セロに「 あ~ん 」をされながらフルーツ盛り合わせを食べる。
ピアノ演奏が聴ける[ BAR ]も中々良いもんだと思った。
セロフィート
「 おや、もう18時前ですね。
マオ、そろそろ[ 船室 ]へ戻りましょう 」
マオ
「 えっ、もう3時間も経ったのか?
あっという間だったな 」
セロフィート
「 楽しかったですね 」
マオ
「 セロと一緒だからな~~ 」
セロフィート
「 嬉しい事を言ってくれます(////)」
セロがオレの手を握ってくれる。
[ BAR ]を出て、寄り道せずに[ 特選室 ]へ戻る。
オートロックを解除して[ 特選室 ]に入った時間は18時10分だった。
20分後には、ルームサービスで頼んだ夕食料理が運ばれて来るんだ。
★5のフルコース料理が、楽しみで堪らない。
勿論、食後のティースイーツもだ♥️




