✒ 豪華客船でBAN❗ 9
──*──*──*── 船室
──*──*──*── ベッドの上
マオ
「 はぁ~~~~。
死体の騒ぎで大変だったな…… 」
セロフィート
「 海鳥につつかれてましたから、酷い有り様でしたね 」
マオ
「 顔は分からなかったけど、男性なのは確かだよな。
ガッツリと見えてたしぃ~~ 」
セロフィート
「 死体は明日、《 港 》で警察に引き取られるでしょう。
身元も判明するでしょうから、この犯行を上手く利用するとしましょう 」
マオ
「 マジかよ。
声明文に書いちゃうのか? 」
セロフィート
「 ふふふ…。
犯人の反応が楽しみですね♪ 」
マオ
「 セロが1番楽しそうだぞ 」
[ 甲板 ]で引き上げられた救命ボートのシートに乗っていた死体は無惨な状態だった。
船員達がブルーシートに移して、くるむ作業を終えた後、ブルーシートにくるんだ死体は[ 甲板 ]の目立たない隅っこに置かれる事になった。
救命ボートの汚れたシートは洗われて、元の場所へ戻された。
一段落すると野次馬は散り、セロとオレも[ カジノ ]へ向かった。
酷い死体を見た後に[ カジノ ]へ直行するなんて、どうかしてると思うけどカジノチップを使っちゃわないといけないからな。
そんな訳で、セロが稼いだカジノチップを使い切る為に[ カジノ ]で思う存分遊んだ後、大量の景品──お菓子の詰め合わせセットを受け取って[ カジノ ]を出た。
[ 船室 ]へ戻って着替えたら、[ 食堂 ]で夕食を済ませた。
夕食後は、有名な魔術師のマジックショーを楽しんだ。
[ 船室 ]に戻って来て、バスローブに着替え終えて今に至る。
マオ
「 でもさ──、マジックショーにバニーガールのお姉さんが登場した時は、船客のテンションがヤバかったよな~~。
バニーガールの格好したオバサンが美女に変わって登場するなんてさ── 」
セロフィート
「 ふふふ…。
仕掛けは舞台に有りますよ。
舞台の仕掛けも犯行に使わせてもらうとしましょう 」
マオ
「 マジかよ 」
セロフィート
「 利用の出来る物は使います。
凝った演出をしたいですし 」
マオ
「 演出って……。
呉々もやり過ぎるなよ~~ 」
セロフィート
「 はいはい。
程々でしょう?
分かってます♪ 」
マオ
「 本当に分かってんのかよ? 」
セロフィート
「 勿論です。
マオだけのセロフィートを信じてください 」
マオ
「 その言い方は狡いんだよ!
信じるしかなくなるだろぉ~~(////)」
セロフィート
「 ふふふ…。
マオ、赤い痕が薄くなってます。
明日から[ プール ]に入れますよ 」
マオ
「 えっ、やっとか?
やったぁ!! 」
セロフィート
「 そんなに喜ばれると複雑です。
今夜も付けて良いです? 」
マオ
「 止めてください。
マジで御願いします!! 」
セロフィート
「 嫌でぇ~~す♪
気が変わりました。
今夜は朝まで寝かせません♪ 」
マオ
「 えぇっ…(////)
『 いいこと 』するって事かよ(////)」
セロフィート
「 [ プール ]に行けなくしますし。
しちゃいましょう♪ 」
マオ
「 お…お手柔らかにな? 」
セロフィート
「 それはマオ次第です♥️ 」
ベッドの上でセロが覆い被さって来る。
小さなオレの手は、大きなセロの手に握られる。
バスローブがはだけているから色っぽくて厭らしい(////)
まるで時間が止まっているみたいだ。
鼻血なんて出ないけど、出ちゃいそうなくらい、オレだけのセロは魅力的だ(////)
セロを独り占め出来るなんて、オレは≪ 地球 ≫で1番の幸せ者だと思う──。
消えかけているキスマークの上をセロが唇で吸って、痕の上書きをして来る。
擽ったい(////)
折角、明日[ プール ]に入れると思ってたのにな──。
バスローブを脱がされて、身体中にキスマークを付けられる。
前も後ろも腕も脚も隅々迄だ(////)
オレは顔から火が出そうな程、凄く恥ずかしいのに、セロは全く恥ずかしがっていない。
セロフィート
「 ふふふ…………(////)
マオ、鏡を見てください。
虫に刺されたみたいに真っ赤です♪ 」
めっちゃ面白がってるぅ~~~~(////)
結局だよ、オレもセロが退屈を凌ぐ為の玩具でしか無いんだよな……。
どんなにオレがセロを想って居ても、セロにしたらオレは暇潰しの玩具なんだ…………。
鼻がツン──として来ると両目から涙が流れ出て来た。
セロに手を握られているから頬を伝う涙を拭えない。
涙がボロボロと溢れて来て止まらない。
セロフィート
「 マオ、どうしました?
泣く程、[ プール ]に入りたかったです?
悪ふざけが過ぎましたね…… 」
泣いてしまったオレに興味を失ったのか、セロは掴んでいたオレの手を離す。
長くて綺麗な指で、オレが流す涙を優しく拭ってくれる。
悲しそうな困った様な顔でオレを見詰めるセロは、申し訳無さそうにオレの頬を大きな手で撫でてくれる。
何か言わないとなのに、ちっとも声が出せない。
オレを見詰めるセロを見詰め返すしか出来ない。
今日のオレは……どうしちゃったんだろう──。
セロフィート
「 興が冷めました。
泣いているマオで遊んでも楽しくないです 」
脱がしたバスローブを丁寧に着せてくれる。
セロフィート
「 そのまま、お眠りなさい 」
オレの頭を優しく撫でながら、そう言ったセロの顔は無表情だ。
無表情なセロを見るのは凄く久し振りかも知れない。
それだけオレはセロの見せてくれる笑顔に慣れてしまってしたんだろうな。
セロはオレに古代魔法を使う。
睡眠魔法かも知れない。
オレの瞼が重くなって来たから、きっとそうに違いない……。
セロが何かを言っているけど、聞こえない。
襲って来た激しい睡魔に負けてしまったからだ──。




