✒ 豪華客船でBAN❗ 8
──*──*──*── パチンコ景品コーナー
カウンターでパチンコ玉と交換の出来る景品を見る。
お菓子の詰め合わせセットの見本が飾られている。
何が入っているか分かる様になっている。
壁に掛かっている菓子箱は、空箱だろう。
[ スロット交換コーナー ]で貰える “ お菓子の詰め合わせセット ” とは中身が違うみたいだ。
3個入り,6個入り,10個入りと3種類も用意されているのは[ スロット交換コーナー ]と同じだ。
マオ
「 よし!
お菓子の詰め合わせセットを全部だ! 」
セロフィート
「 はいはい。
キノコン達も喜びます 」
セロフィート
「 カジノコインをパチンコ玉に交換しましょう 」
マオ
「 うん 」
セロはカジノコインを1枚出す。
一般的な《 パチンコ店 》だと1玉1円とか1玉4円とかするらしいけど、[ カジノ ]では1玉5円らしい。
10玉で50円か──。
20玉で100円って事は──、1枚500円のカジノチップは、100玉のパチンコ玉に交換されたって事だ。
100玉って多いのかな??
良く分からないけど、セロには100玉も必要無い数だと思った。
セロフィート
「 さて、どの台で打ちます? 」
マオ
「 う~~ん…………あっ!
戦隊ヒーローの台が在る!
歴代のヒーロー達がランダムに登場して、大活躍するんだってさ!
セロ、これが良い! 」
セロフィート
「 はいはい。
この台で打つとしましょう 」
パチンコ台の前に置かれる椅子に腰を下ろして座ったセロは、パチンコ台にパチンコ玉を入れる。
初めてセロがパチンコを打つ姿を見る。
似合わないって思うのは、オレが選んだパチンコ台の所為かな??
100発のパチンコ玉がパチンコ台の中に消えて行く。
変わりにパチンコ台からジャラジャラとパチンコ玉が出て来た。
出玉を入れる箱が一杯になると、様子を見ていたスタッフが空箱に取り替えてくれた。
様子を見ていた──って言うより、監視の間違いなんじゃ……。
セロの台は未だに大フィーバーしっぱなしだ。
パチ台が “ 故障したか ” と思う程、パチ玉が出まくっている。
そろそろ別のパチ台に変わった方が良いかも知れない。
スタッフの笑顔が引き吊ってる様に見えるし……。
セロに声を掛けてみよう。
マオ
「 セロ、そろそろ台を変えないか?
銀河鉄道●●●のパチ台が有るよ。
あっちに変わらないか? 」
セロフィート
「 そうです?
スタッフさん、出玉を “ お菓子の詰め合わせセット ” と交換してもらえますか? 」
マオ
「 先ずは10個入りを有るだけね!
10個入りが無くなったら6個入り,6個入りが無くなったら3個入りにしてね 」
スタッフ
「 お任せください! 」
箱を持ったスタッフが[ パチンコ交換コーナー ]へ運んでくれた。
セロと一緒に別のパチ台に移って、ゲームを再開した。
パチ台を変えてもセロの大フィーバーは止まらなかった。
パチンコで遊ぶのを終えた後、オンラインゲームじゃなくて、AIゲームで遊ぶ事にした。
セロはAIゲームの麻雀,チェス,オセロ,将棋,囲碁,トランプゲームをする。
それでもセロはAI相手にも負け無しだった。
[ AIゲーム景品コーナー ]に移動して、ゲットした交換コインを景品と換えて貰う。
勿論、交換する景品は “ お菓子の詰め合わせセット ” だ。
スロット,パチンコの景品とは違う種類の “ お菓子の詰め合わせセット ” だから嬉しい。
次はオンラインゲームで──と思ったら、もう12時を過ぎていて昼食の時間になっていた。
セロとオレはカウンターに移動した。
カウンターのスタッフに未使用のカジノチップを一時的に預けたら、[ カジノ ]を出た。
──*──*──*── BAR兼食堂
[ 食堂 ]で昼食を食べる。
午前中は完全に[ カジノ ]で時間を潰してしまった。
カジノチップがたんまり残っているから午後も[ カジノ ]で遊ぶ事になりそうだ。
稼げたカジノチップは翌日に持ち越せない決まりになっているから、意地でも遊んでなくさないと!
当日に稼いだカジノチップは、その日の内に使ってしまうか、両替しないといけないらしい。
セロの稼いだカジノチップは現金に替えない事になってるから、景品に変えるかオレが遊んで使い切るしかない。
セロフィート
「 マオ、折角ですし[ 甲板 ]へ出て風に当たりません? 」
マオ
「 そうだな。
今日は未だ1度も太陽の光を浴びてなかったよな。
よし、光合成してから[ カジノ ]へ行こう! 」
昼食を終えたセロとオレは、[ 食堂 ]を出て[ 甲板 ]へ向かって移動した。
──*──*──*── 甲板
マオ
「 ん~~~~~~♪
陽射しが眩しいなぁ~~。
ザ・夏って感じだな! 」
セロフィート
「 麦わら帽子が必要でしたね 」
マオ
「 潮の香りはしても風を感じ無いのが残念だよな 」
セロフィート
「 ゆっくり動いてますからね。
スピードの出る船なら風を感じれます 」
マオ
「 水上バイクとか乗ってみたいよな!
イルカとかシャチとか見れたら良いのに…… 」
セロフィート
「 明日の昼には《 港 》に着くそうですから── 」
???
「 キャーーーーッ!! 」
???
「 救命ボートの上に死体が!! 」
???
「 船員を呼べぇ!
船員、呼んで来い! 」
セロとオレが立ってる場所から反対側の離れた場所から女性の悲鳴が聞こえたかと思えば、複数の男性達が声を上げている。
マオ
「 何の騒ぎかな?? 」
セロフィート
「 死体……とか言ってましたね 」
マオ
「 えっ!?
死体??
何処に?? 」
セロフィート
「 救命ボートの上とか── 」
マオ
「 救命ボートの上?
何でそんな場所に死体が?? 」
セロフィート
「 それは犯人に聞くしかないでしょう 」
マオ
「 だからセロに聞いてるんだろ 」
セロフィート
「 はい?
マオはワタシの仕業だと思ってます? 」
マオ
「 だってさ、昨日言ってただろ 」
セロフィート
「 心外です。
ワタシは未だ何もしてません。
刑事さんが居ないのに事件を起こしても意味無いでしょうに 」
マオ
「 あっ……そっか。
《 港 》に着くのは明日だっけ? 」
セロフィート
「 犯行予告も声明文も出してません。
早くても明後日からです 」
マオ
「 じゃあ、犯人は別に居るって事かよ。
船客3人に一服盛った奴かな? 」
セロフィート
「 そうかも知れませんし、違うかも知れません。
犯人が1人だと決め付けるのは早いです。
複数の犯人が居ても面白いです 」
マオ
「 面白いかな……??
複雑になるだけなんじゃ…… 」
セロフィート
「 明日迄は普通に楽しみましょう。
事件が起きても普通に過ごせば良いですし 」
マオ
「 そう…だよな?
でもさ──、何で死体に気付いたんだろう? 」
セロフィート
「 様子を見に行きます? 」
マオ
「 行く! 」
船客が集まっている反対側へセロと移動する。
船員達と船客の男性達が協力して死体の回収作業をしている。
救命ボートを上に上げる為に四苦八苦しているみたいだ。
セロフィート
「 何か有りました? 」
セロが野次馬の女性に声を掛ける。
船客:女
「 救命ボートの上に鳥が群がっていたのが見えたんですって! 」
セロフィート
「 鳥ですか?
海鳥でしょうか? 」
船客:女
「 そうじゃないかしら?
それでね、気持ち悪がった人が、救命ボートに群がる鳥に向かって石を投げたらしいのよ! 」
セロフィート
「 ははあ……。
救命ボートに海鳥が群がるとは、確かに不気味ですね 」
船客:女
「 そしたらね、鳥が飛び去った場所に死体が見えたらしいのよ 」
マオ
「 えぇっ?
それって……死体が鳥につつかれてたって事だよね? 」
船客:女
「 そうね?
あぁ……そうなるかも知れないわね! 」
マオ
「 それって…………引き上げちゃって大丈夫なのかな?
女性は見ないで離れた方が良いんじゃ……? 」
船客:女
「 鳥につつかれた死体──。
そ…そうね……言われてみれば……見ない方が良いかも知れないわね? 」
そう言った女性は血相を変えると、傍に居た連れの女性に声を掛けると3人揃って現場から去って行った。
セロフィート
「 シートに繰るんで置いた方が良いでしょうね 」
マオ
「 そうすれば、また鳥につつかれなくて済むかもな? 」
セロフィート
「 マオ、シートを持って行きましょう 」
マオ
「 お…おぅ……行くんだぁ~~ 」
セロが〈 テフ 〉で通気性が有り、防水性も有るブルーシートを構成する。
懸命に作業をしている船員達へセロと一緒にブルーシートを持って行く事になった。




