⭕ 犬神の呪い 1
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
今回の作品ですが、“ 妊婦さんは絶対に読まないで ” ください。
家族,親しい人に “ 妊婦さん ” が居られる読者さんも読まないでください。
現在、絶賛浮気を楽しんでいる不貞で不誠実な読者さんも読まないでください。
現在、妊婦さんと無縁,浮気と無縁な読者さんだけ、読んでください。
気分を害されてしまう恐れが有ります。
これから「 浮気,不倫をしようかな 」と悩んでいる読者さんは読んでくださっても構いません。
──*──*──*── 東京都米●市米●町米●横丁
──*──*──*── 犯罪天国都市・米●町
──*──*──*── 陰陽師4事務所
──*──*──*── 所長室
マオ
「 犬神の呪い??
何だよ、その “ 犬神の呪い ” って?? 」
霄囹
「 犬を使って作った式さ。
陰陽師じゃなくても出来る蟲物の呪詛だ 」
マオ
「 へ…へぇ……素人にも出来る呪詛……。
物騒じゃないか 」
霄囹
「 そうだな。
犬神の式ってのは、先ず犬を調達する事から始まる。
野良犬を捕まえる,ペットショップで買う,飼われてる犬を連れ去る。
手段は何でも良いから、取り敢えず犬が必要だ 」
マオ
「 飼い犬を盗むのは駄目だろ…… 」
霄囹
「 掘った穴の中に調達した犬を入れる。
暴れたり逃げない様に手足を縛るのを忘れるな。
首から上を出した状態で体を埋めたら、餌を与えず断食させる。
空腹にしたら、目の前に腐った食物を置いて食わせるんだ 」
マオ
「 酷ぉ……。
動物虐待じゃないか 」
霄囹
「 一刀で首を落とせば、忠実な犬神の出来上がりさ。
気紛れで自由な猫より、従順な犬を使うのが定番だな 」
マオ
「 その犬神が今回の事件を起こしてる──って言うのか? 」
霄囹
「 そうさ。
妊婦だけを襲う卑劣で野蛮で悪辣怪奇な【 妊婦連続襲撃事件 】の犯人は、誰かが作った犬神さ 」
マオ
「 でもさ、何で妊婦を狙うんだ? 」
霄囹
「 そんなの知るかよ。
余程妊婦に恨みでも有るんだろ。
何せ、首を噛まれて食い破られてるだけじゃなく、腹部も同様に獰猛な牙と強靭な顎で食い破られていて、凄惨な死に方で発見されているらしいからな 」
マオ
「 首だけじゃなくて腹部も?!
腹部って── 」
霄囹
「 引き裂かれて、中身の臓器が引き摺り出されているだけじゃなく、成長途中の胎児も食い殺されてるんだとよ。
発見された妊婦は9名も居る。
亡くなった被害者達は、夫婦揃って熱心に不妊治療を受けていた妊婦ばかりらしい。
多額な金を不妊治療に費やし、漸く授かれた胎児が妊婦毎犬神に食い殺されてるって訳だ。
然もだ、9名共に野外では襲われていないんだ 」
マオ
「 どゆことだよ? 」
霄囹
「 妊婦は全員、家の中で被害に遭い、死亡していた。
第1発見者は9名共に職場から帰宅した夫達だ 」
マオ
「 マジかよ……。
あっ、ペットの犬が飼い主を襲った線はないのか? 」
霄囹
「 無いな。
ペットを飼っている夫婦も居たが、ペットも妊婦共に食い殺された状態で発見されてるんだ 」
マオ
「 ペットまで…… 」
霄囹
「 得体の知れない “ 何か ” に襲われる飼い主を守ろうと懸命に頑張ったが、返り討ちに遭った──って所だな 」
マオ
「 ……………………。
不可解な点が多い事件だから、シュンシュンに依頼が来たって事か? 」
霄囹
「 あぁ──。
刑事の駻間を覚えてるか?
駻間が僕を紹介したらしい 」
マオ
「 駻間さん?
あぁ──自転車泥棒の事件を担当してた刑事さんだな!
覚えてるよ。
今回の犯人も呪詛返しをするのか? 」
霄囹
「 今回は犬神を捕らえる。
犬神は妊婦だけでなく、ペットまで襲わせているのを見ると、素人が作った犬神じゃないねぇ。
コイツはプロが関わっている事件だ。
僕に依頼を持って来たのは正解だな 」
マオ
「 プロが関わってたら、簡単に解決しないのか? 」
霄囹
「 僕を誰だと思ってるんだ。
僕はプロをも凌ぐ呪術のエキスパートだぞ。
呪詛師なんて僕が返り討ちさ★
とは言え、呪詛師は脳内花畑の馬鹿じゃない。
呪詛返しで戻って来た時の対策を取っている筈だ 」
マオ
「 対策って? 」
霄囹
「 1番多い対処法は、呪詛返しで戻って来た呪詛を依頼主へ向かう様に仕向ける事だ。
この対処法は、陰陽師界でもド定番な方法さ。
依頼主に呪詛が戻るから、呪詛師は被害を受けない。
だが、その事実は依頼主には伏せられる 」
マオ
「 そうだろうな……。
それを聞かされたら、依頼主と揉めそうだし…… 」
霄囹
「 確実に揉めるな。
信頼もガタ落ちだ。
だから、黙って術を掛けるのさ。
呪詛を受けた依頼主が生きていれば、『 助けてほしい 』と依頼をして来る事も期待して掛けるんだ。
商売上手だろ 」
マオ
「 呪う依頼をする方が明らかに悪いけど、酷いよな……。
陰陽師にとって依頼主って何なんだよ? 」
霄囹
「 金蔓に決まってるだろ。
それ以上でも以下でもない。
より多く稼ぐ為に依頼を受けるんだからな 」
マオ
「 ………………金の亡者だな。
それで──、今回は《 警察署 》から幾らぼるつもりなんだ? 」
霄囹
「 “ ぼる ” って言うな。
今回は、これだ! 」
シュンシュンは掌を広げて見せてくれる。
マオ
「 5千円か。
シュンシュンにしては良心的だな 」
霄囹
「 馬鹿を言うな。
5千円な訳ないだろ。
500万だよ 」
マオ
「 ご…500万!?
《 警察署 》に500万も請求するつもりかよ! 」
霄囹
「 《 警察署 》に眠ってる使い道の無い裏金を僕が貰ってやるんだ。
僕は慈悲心の化身だろ。
佛心ってヤツさ★ 」
マオ
「 何処が佛心だよ。
がめついだけだろぉ~~ 」
霄囹
「 僕は他より良心的な陰陽師だぞ! 」
マオ
「 守銭奴のくせに──。
シュンシュンは《 警察署 》に裏金が有るって信じてるんだよな 」
霄囹
「 信じてるんじゃない。
事実なんだ。
裏金を持ってない清廉潔白で国民の味方の《 警察署 》も在るが、上層部は腐敗してるからな。
天下りだって普通に有るんだ。
大物政治家と癒着し、事件が起きた時には揉み消したりもする。
押収した薬物を裏ルートで横流して儲ける奴だって居るんだ。
セクハラ,パワハラ,モラハラ,未成年やアイドル,未来の女優との枕パーリーも一部の上層部では日常茶飯事なのさ 」
マオ
「 そんなドラマみたいな事を本当に実際にしてるのかよ?
国民の信頼を裏切りまくってるじゃないかよ 」
霄囹
「 人間は切っ掛けさえ有れば、直ぐに腐れるのさ。
権力と金は持ち過ぎると毒なんだ。
だが、そういう奴等が居てくれるから、弱味を有効活用して絞りま取れるし、年中稼げるのさ★
実に有り難い限りだねぇ 」
マオ
「 シュンシュンに目を付けられたら終わりだな。
警察官なのに正義に背いて悪事に手を染めてる様な警察官なん、国民も要らないと思うし、雑巾絞りみたいにギリギリと苦しめても良いかもな。
組織ぐるみで事件を揉み消して加害者を守るなんて許せないし、警察官が被害者を守る処か突き放して蔑ろにするなんて善良な国民の敵だもんな 」
霄囹
「 分かってるじゃないか。
流石は僕の主人なだけは有るな! 」
マオ
「 シュンシュンは調子に乗ってやり過ぎるからな~~ 」
霄囹
「 正義を振り翳して悪事に走る輩には、“ やり過ぎる ” くらいが丁度良いのさ★ 」
◎ 訂正しました。
無縁縁 ─→ 無縁




