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☀「 セロ 」もしも、玄武,弓弦,霄囹が裏野ハイツで暮らしたら……。  作者: 雪*苺
六月中旬 【 泥棒は誰だ❗ 】「 デwwwwwト 」前の話です。
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⭕ 刑事からの依頼 2


霄囹

かんさん、今回の依頼を受けた場合、警察はいくせるんだ?

  まさかただばたらきさせた挙げ句、感謝状授与で済ませようなんてセコい事、考えてないよなぁ?

  陰陽師を利用するだけ利用して、天下の警察が支払うべき報酬を踏み倒して無かった事にするなんて── 」


マオ

たよ。

  シュンシュンのわるい癖! 」


霄囹

なんだと!

  僕は “ 働きに見合った正当な報酬を支払え ” と言ってるんだ!

  警察組織がけんおおやけに出来ないうらガネしっかり溜め込んでるのを僕は知ってるんだぞ!

  500万なんて、はしたガネだろ。

  用意させろ 」


マオ

「 シュンシュン……。

  警察はさ、弱い善良な市民が安心,安全な生活を送れるようにち起きる事件と向き合って頑張ってくれてるんだぞ。

  500万は取り過ぎじゃないか? 」


霄囹

「 マオ、なんも言わせるな。

  僕はプロの陰陽師だ。

  陰陽師をなりわいとしてるんだ。

  きるか死ぬかのいのちけの職業だ。

  慈善事業でもなければ、ごっこでもない。

  商売なんだから高い報酬を要求する権利が有るんだ! 」


マオ

「 言ってる事はちがってないかもだけど、さすに500万は……。

  100万くらいでいんじゃないか? 」


霄囹

「 馬鹿野郎!

  やす過ぎるわ。

  500万を支払えないなら、自分達で事件を解決させろ。

  僕は知らないからな 」


マオ

「 シュンシュン!

  取り敢えずさ、防犯カメラにうつってる映像を見せてもらってから決めてもいんじゃないか? 」


霄囹

なんだってぇ?

  防犯カメラの映像なんか見たいのかよ 」


マオ

「 シュンシュンは見たくないのか?

  姿の見えない犯人がさ、どうやって自転車を盗むのか。

  決定的な瞬間を── 」


霄囹

まったく──。

  かんさん、防犯カメラの映像は見れるか? 」


刑事:駻間

「 勿論、出来ます。

  私のスマホ(スマートフォン)から見れるようにしてもらっとりますから── 」


 刑事のかんさんがスマホ(スマートフォン)の画面を見せてくれる。

 いくつかの操作を終えたあとスマホ(スマートフォン)の画面に防犯カメラの映像が流れ始める。


 たしかにちがい無く《 中学校 》の敷地ないに在る[ 駐輪場 ]だ。

 登校してた生徒達がはいってては、自転車を停めて去ってく。

 登校時間が終わって、静かになった[ 駐輪場 ]にもチャイムのおとが響いている。


 シぃ~~~~ンと静まり返った[ 駐輪場 ]に異変が起きた。

 停められていた自転車がちゅうに浮いたんだ。

 それはまるで、姿の見えない “ 誰か ” が自転車を持ちげて、しているような動きを思わせる。


 誰かが防犯カメラの映像を勝手に加工だの編集だのをして泥棒の姿を故意に消してるんじゃないか──とすら思えてる。

 悪質な悪戯的な?

 持ちげられた自転車は、そのままちゅうに浮いた状態でカニみたいに横に動きながら移動して行く。


マオ

「 なぁ、これってさ──、誰かが故意に加工だの編集だのした映像を見せられてるんじゃないのか?

  消しゴム機能とか有るじゃんか。

  画面も拡大させる事が出来る訳だし、綺麗に人間だけパッと消せたりする便利な機能も有るんだろ?

  ちゅうに浮いてる自転車がカニたみたいに横に動いきながら画面から消えて行くなんてさ、明らかに誰かの仕業──人為的な犯行なんじゃないかな? 」


霄囹

「 呪術の気配がするな 」


マオ

「 呪術の気配?

  のろいって事か?

  画面しに感じるもんなのか? 」


霄囹

へんのザコ陰陽師と一緒にするな。

  僕は本物だぞ 」


マオ

のろいで中学生が登下校に使ってる自転車を盗むなんて、犯人はなにを考えてるんだ?

  もしかしてへんじんさん? 」


霄囹

「 変な奴だから、しょうもない事に呪術を使ってんだろ。

  たく──。

  自転車が盗まれてるのは、この《 中学校 》だけなのか?

  ほかにも在るのか? 」


刑事:駻間

いま現在は、この《 中学校 》だけの被害で済んどります 」


霄囹

「 ふぅん?

  面倒だが現場へ行くぞ 」


マオ

「 シュンシュン!

  依頼を受けるんだな 」


霄囹

「 呪術は陰陽師の十八番おはこだからな。

  呪詛しをしてやれば事件は解決だ 」


マオ

「 呪詛がえしなんてしたら呪術を仕掛けた犯人が死んじゃうんじゃないのか? 」


霄囹

「 そりゃ呪術でいのちを奪った場合だ。

  今回の呪術は自転車を盗んでるだけだからな、死にはしないさ。

  ただ──、忙しい僕の貴重な時間を奪ったぶんつみしっかりとつぐなってもらう。

  ほんらい受けるべき相応のむくいに(プラス)αアルファをプレゼントしてやるんだ 」


マオ

ほど(ほど)にしとけよ? 」


霄囹

「 分かってるって。

  僕の慈悲しんを信じろ。

  四肢の骨をこな(ごな)ふんさいさせて死ぬ迄、ベッド生活の刑にしてやる!! 」


マオ

「 慈悲しん行ったよ 」


霄囹

きてるんだからじゅうぶんだろ。

  事情聴取は出来るさ 」


マオ

「 訴えられたりしないか? 」


霄囹

「 相手は呪術を悪用してさまの自転車を盗んでる泥棒(犯罪者)だぞ。

  訴えられるがわの奴には、訴える権利も資格も無い!

  僕がって証拠も無いしな! 」


マオ

「 目撃者に(かん)()さんがるのにか? 」


霄囹

「 ≪ にっぽんこく ≫の法律にはだな、怪異のたぐい,異形のたぐい,霊的存在のたぐい,呪術,呪法なんて言葉はないんだ。

  六法全書って言う分厚い法律書にだってひと文字書かれちゃ無い。

  呪術や呪法をもちいてあくおこなっても証拠が無いから、警察は犯人がわかっていても、目のまえに立っていても逮捕なんて出来ないのさ。

  犯人逮捕は逮捕状が無いと出来ない。

  逮捕状は検事が裁判所に請求して認められないと許可がりないもんだ。

  逮捕状が無いのに犯罪者を逮捕すれば、逆に警察がつみわれて裁かれてしまうのさ。

  逮捕ってのは、個人の権利をいちじるしく侵害する行為だ。

  だから、どんなにれつあくしつきょうあくな事件を起こした犯罪者でも、ぜんりょうな市民と同様に “ 人権 ” に守られているから── 」


マオ

「 だから、シュンシュンが呪詛がえしをして、仮に犯人が死んでしまったとしても、シュンシュンが警察に逮捕なれる事は無い── 」


霄囹

「 そのとおり!

  僕が直接、犯人を殺害した訳じゃないからな。

  僕が犯人を殺害した証拠なんて捏造でもしない限り、やしないからな。

  まぁ、僕を逮捕してさばく為に捏造した証拠を用意しやがったら、関わった刑事の全員を呪術でじゅさつしてるがな。

  家族も親族も仲良くじゅさつだ! 」


マオ

「 まぁ、シュンシュンになら蟻を踏み潰すより簡単な事だろうけど、(かん)()さんのまえで言う事じゃ無いよな…… 」


霄囹

「 法の目をくぐり、呪術,呪詛,呪法をあくようし、あくを働く犯罪者どもせいばい出来るのは警察じゃなく、陰陽師なのさ! 」


マオ

「 ははは……。

  せいばいって── 」


霄囹

ヤツのする行為は営業妨害にあたいするからな。

  僕の稼ぎにいちじるしくもあく影響を与えやがる邪魔な存在なんだ。

  始末するに決まってるだろ 」


マオ

「 始末って──。

  (かん)()さんのまえなんだから、言葉に気を付けないとだろ 」


霄囹

「 フン。

  報酬の500万さえ現金で支払ってくれさえすれば、僕は警察の味方をしてやるよ 」


マオ

「 シュンシュン…… 」


霄囹

「 それより、現場に行くんだ。

  パトカーを呼べ 」


マオ

「 パトカーをタクシーわりに使うのはくないんじゃないか? 」


霄囹

「 事件現場に速攻するならパトカーだろ。

  最近のパトカーの後部座席は、高級タクシーみたくすわごこいんだぜ 」


マオ

なんで知ってんだよ 」


霄囹

なんも乗ってるからな!

  フフン 」


マオ

(職務)(質問)でもされてか?

  自慢する事じゃないだろ…… 」


霄囹

(職務)(質問)なんて受けるか 」


刑事:駻間

「 助かりますよ。

  ぐにパトカーを呼びます。

  近くに待機させとるんです 」


霄囹

さすだな 」


マオ

「 ははは…… 」


 ソファーから腰を浮かせて立ちがったシュンシュン,(かん)()さんと一緒に[ 応接室 ]をる。

 廊下を歩いて階段をりた。


──*──*──*── 1階


 [ ランチルーム ]の横をとおり過ぎて[ 玄関 ]へ向かう。

 [ 玄関 ]から《 陰陽師フォー事務所 》をるとそとにはパトカーが停車していた。

 (かん)()さんは助手席、シュンシュンとオレは後部座席に乗車する。

 シートベルトをするのを確認した運転手の警察官はパトカーを走らせた。

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