⭕ 高級チョコ 5
──*──*──*── 1階
──*──*──*── 居間
[ 台所 ]に置かれてる冷蔵庫の中からセロの為に買ったチョコの箱を出す。
四角い箱の中に引き出し式の状態で3段になっている。
椅子に腰を下ろして座ったセロが、テーブルの上に置いたチョコの箱の上段──引き出し箱を開ける。
一口サイズのチョコが1個ずつ仕切られて入っている。
明らかに普通の安いチョコと違う。
見ただけで高級感を感じるチョコだ。
マオ
「 30個入ってて、30万するチョコだぞ!
1段 10個入りで約10万、5個で5万もするんだ!
1個が1万円かな。
凄いだろ! 」
セロフィート
「 随分と奮発しましたね 」
マオ
「 セロへの土産なんだから、当たり前だろ(////)
4県も離れた《 高級百貨店 》まで行って来たんだし、奮発しないとな。
食べてみてくれよ。
高いから美味いとは限らないけど、有名な高級チョコ店で買ったから、間違いはないと思うんだ。
肥えてるセロの口に合うか分からないけど…… 」
セロフィート
「 ふふふ…。
折角ですし、頂くとしましょう 」
マオ
「 うん!(////)」
セロは1段目からチョコを1つ摘まむと口の中へ入れる。
セロの口に入ったチョコが羨ましく思う。
オレもチョコになりたい……。
マオ
「 ど…どうかな?
1個1万のチョコレートの味は?
セロの口に合うか? 」
セロフィート
「 甘さを控え、大人に合わせた味付けです。
強いて言えば、美味しいですよ 」
マオ
「 良かった~~ 」
セロフィート
「 ワタシの為に有り難う、マオ 」
マオ
「 えへへ(////)」
セロフィート
「 一緒に食べましょう 」
マオ
「 えっ?
オレも?
オレも食べて良いのか? 」
セロフィート
「 勿論です。
マオ、“ あ~ん ” してください 」
セロは摘まんでいるチョコをオレの前に出す。
「 あ~ん 」なんて久し振りじゃないか?
嬉しい(////)
マオ
「 あ~~~ん! 」
オレが口を開けると、セロがチョコを口の中に入れてくれた。
口の中でチョコが溶けて味が広がる。
マオ
「 ──にっげぇ!?
な…何だよぉ、このチョコぉ~~!
苦いだけで全然美味くないじゃんか!!
セロっ、嘘吐いたな! 」
セロフィート
「 ふふふ…。
本格的な大人向けのチョコレートだからです。
カカオが70% ~ 90%ですから苦く感じるのは当然ですね。
子供の口には合いません 」
マオ
「 えぇ…………大人向けのチョコってヤバぁ……。
未だ口の中が苦いよ…… 」
セロフィート
「 ふふふ(////)
マオには子供向けのチョコレートが合ってるみたいですね(////)」
マオ
「 笑うなよぉ(////)」
セロフィート
「 マオ、“ あ~ん ” してください 」
マオ
「 するかよ!
オレは苦くないチョコレートを食べる! 」
セロフィート
「 それは残念です。
苦さに顔を歪ませるマオをもっと見たかったのに── 」
マオ
「 酷ぉ~~ 」
セロは苦くないのか、チョコを1粒ずつ丁寧に味わってたべてくれた。
今だけで良いからチョコになりたい……。
セロフィート
「 1度に食べてしまうのは勿体無いですし、残りは毎日1粒ずつ食べる事にします 」
マオ
「 1日で食べないのか? 」
セロフィート
「 チョコレートは体に良いですけど、食べ過ぎは毒になります。
程々です 」
マオ
「 セロには問題無いだろ 」
セロフィート
「 ワタシがそうしたいのです。
マオ、来てください 」
マオ
「 うん…… 」
セロと向かい合う様に椅子に座っていたオレは、腰を浮かして立ち上がるとセロの傍に移動した。
セロはオレを抱きしめて抱擁してくれる。
久し振りにセロからハグをしてもらえた(////)
マオ
「 セ…セロ……(////)」
ハグをしてくれるセロは、オレに顔を近付けて来る。
ハッ!
こ…これは──キスの距離だ!!
セロの唇がオレの唇を狙っているぅぅぅぅぅぅ~~~~(////)
これは、応えないとだぞ!!
オレは口を開けて──、セロのキスを受け入れた。
口の中に “ 何か ” が入った。
セロの舌かな(////)
セロの口が離れた後、口の中に “ 何か ” が残っている。
オレは口の中に入ってるモノを舌で転がしてみた。
固いな…………これって!!
またまた苦い味が口の中に広がる。
マオ
「 にっがぁ~~~~~~!! 」
セロフィート
「 ──ふはっ(////)
騙されましね、マオ♪ 」
マオ
「 セロぉ~~~~!!
やりやがったなぁ!! 」
セロフィート
「 ふふふ(////)
マオは直ぐ、騙されてくれますね♪ 」
マオ
「 酷い事するぅ~~。
さっきよりも苦いじゃんかよぉ! 」
セロフィート
「 今のはカカオ90%のチョコです。
1段目のチョコは70%,2段目のチョコは80%,3段目のチョコは90%のチョコが入ってます。
始めにマオが食べたのは70%のチョコでした 」
マオ
「 うっげぇ~~~~。
こんなに苦さが違うもんなのかよ?
オレ、大人向けのチョコは2度と食べないぞ!! 」
セロフィート
「 ふふふ…。
食べていれば慣れます 」
マオ
「 慣れたくないっ!! 」
全くセロはぁ~~油断も隙も無いんだから!
でも、楽しそうに笑ってくれてるし、いっか。
こんな風にセロと時間を過ごすなんて久し振りだしな(////)
今はセロとの時間を楽しんで満喫しよっと♥️
今日は1日、セロとイチャイチャしちゃうぞ★
オレ用に買った苦くないチョコもセロと一緒に食べようと思う。




