⭕ 高級チョコ 1
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
今回は「 ゴディバ 」をモデルにして書いてみました。
駅中の改装後、ゴディバの店が入ったんですけど、10万を超えるチョコが販売されています。
そんな高額なチョコを誰が買うんでしょうかね??
──*──*──*── 高級百貨店
──*──*──*── 1階
──*──*──*── チョコレート店エリア
惷麗
「 マオ、在ったぞ!
この店だ! 」
マオ
「 やっとかよ……。
チョコレート専門店が多過ぎるだな…… 」
惷麗
「 此処が有名な高級チョコレートが売られてる “ ゴリバ ” だ! 」
マオ
「 はぁ……。
普段食べるチョコだろ。
安物で良いんじゃないか?
十分美味しいんだしさ 」
惷麗
「 馬鹿を言え!
チョコと言えば、“ ゴリバ ” って決まってるんだよ!
“ ゴリバ ” はチョコレート専門店の古株だぞ!
国民に愛されるチョコレートを初めて開発し、≪ 日本国 ≫にチョコレートを広めた最初のチョコレート店なんだ!
生ける伝説のチョコレート店だぞ 」
マオ
「 でも高いんだろ?
オレは美味いチョコなら、5円チョコでも十分だけどな 」
惷麗
「 分かってないなぁ!
“ ゴリバのチョコを買える “ ってのは一種のステータスなんだよ。
出来る女の証明になるのさ! 」
マオ
「 証明ねぇ……。
折角シュンシュンが来たがってた店だし、取り敢えず店内を見て回ろう。
値段も気になるしな 」
惷麗
「 じっくり見ようぜ!
くぅ~~~~ワクワクするなぁ♥️ 」
マオ
「 バレンタインの2月は未々先だってのに女性客が多いんだな 」
惷麗
「 こういう高額な高級チョコってのは、誰かに渡す為に買うんじゃなくて、日頃から頑張ってる自分への御褒美に買うもんなんだ 」
マオ
「 へぇ?
自分から自分への御褒美に──。
頑張ってる自分を認めて、受け入れて、ちゃんと褒めて、労うのは大事だもんな。
自分で自分を大事にするのを怠ったら駄目だよな 」
惷麗
「 分かってるじゃないか 」
マオ
「 オレも苦労して来たからな~~。
自分で自分を励ましたり褒めたりしないと、やってられないよ。
虚しいけどなぁ~~ 」
惷麗
「 明後日を見ながら言うな。
此処には1粒だけで1.000円もするチョコが有るんだぞ。
凄いだろ 」
マオ
「 ははは…………。
1.000円もする1粒のチョコって…… 」
シュンシュンは楽しそうにケースの中に飾られているチョコレートを見ている。
少女姿のシュンシュンに「 出掛けよう! 」って言われた時は何事かと思ったけど、高級百貨店でチョコレート店巡りとはね。
セロにバレたら恐いなぁ……。
あんまり高額なチョコなんて買いたくないけど、セロに疑われたら嫌だし、奮発して買って帰ろうかな。
セロには1番値段の高いチョコにして──、お土産にそこそこな値段のチョコでも買ってくかな。
弓弦さん,玄武さん,幻夢さん,キギナ,マオキノ,セノコンの6つで良いかな。
惷麗
「 見ろよ、マオ。
1箱30万だってよ!
色んな種類のチョコを食べれるみたいだ!
贅沢だと思わないか! 」
マオ
「 1箱で30万!?
そんなの誰が買うんだよ……。
でも、色んな種類のチョコを食べれるのは嬉しいよな 」
惷麗
「 1箱が3段重ねになってるんだ。
10個ずつ入ってるみたいだ。
30種類のチョコを1粒ずつ堪能出来るって事さ。
贅沢だねぇ~~。
可憐で美少女な僕にこそ相応しいチョコレートだと思わないか、マオ 」
マオ
「 買わないぞ 」
惷麗
「 兄さんのいけずぅ~~~~。
惷麗~~このチョコじゃないと嫌ぁ~~♥️ 」
マオ
「 可愛いこぶっても駄目だからな!
セロへの土産に買うんだ 」
惷麗
「 僕が見付けたから買えるんだぞ!
僕の手柄だし、僕のお蔭だろ!
僕にも買えよ! 」
マオ
「 セロと同じチョコを買える訳ないだろ。
特別感が薄れるじゃないか。
あっほら、1箱20万のチョコも有る。
シュンシュンは此方で良いだろ 」
惷麗
「 なんて奴だよ。
僕への恩を仇で返しやがって! 」
マオ
「 恩って……。
えぇと……買い物カゴは何処に有るのかな? 」
惷麗
「 彼処だ。
どうやら支払うレジは1ヵ所だけみたいだな 」
マオ
「 あぁ、あの行列が出来てる所か。
此処にはセルフレジは無いんだな 」
惷麗
「 高額なチョコが売られてるからな。
万引きする馬鹿を捕まえる為に警備員も配置されてるしな 」
マオ
「 チョコを万引きして捕まりたくはないよな……。
まぁ、警備員が目を光らせていたって、する奴はするけどな 」
惷麗
「 “ 万引きは芸術だ ” って、ほざく馬鹿も居るぐらいだからな 」
マオ
「 “ イカサマは芸術だ ” って言うシュンシュンと同類だな~~ 」
惷麗
「 一緒にするんじゃない!
万引きは明らかに犯罪だが、イカサマは犯罪じゃないからな!
手品や魔術と同じだ。
イカサマとスリも違うからな!
スリは万引きと同様、犯罪だ! 」
マオ
「 イカサマを手品と魔術と一緒にしたら駄目だろ。
手品師と魔術師に謝れ 」
惷麗
「 必要ないね。
万引きやスリで商売は出来ないが、イカサマは手品,魔術と同様に商売が出来るんだ。
一緒にするな 」
オレは買い物カゴを取ったら、買い物カゴの中に30万円のチョコレートを1箱入れる。
マオ
「 弓弦さん,玄武さん,幻夢さん,キギナ,マオキノ,セノコンにも買って帰りたいから── 」
惷麗
「 おぃおぃ、キギナには必要ないだろ 」
マオ
「 何言ってるんだよ。
キギナだけ買わない訳にはいかないだろ 」
惷麗
「 フン!
彼奴には安い5円チョコで十分だ! 」
マオ
「 そういう訳にはいかないって。
仲間外れにしたら可哀想じゃないか。
セロが “ 友達 ” って言ってる死神の娘だし── 」
惷麗
「 あのなぁ、セロフィートと死神が “ 友達 ” でも娘は関係無いだろ 」
マオ
「 兎に角、オレはキギナにも買ってくよ。
マオキノとセノコンには──。
シュンシュン、マオキノとセノコンに20万円のチョコを買いたいから、シュンシュンは10万のチョコで良いかな? 」
買い物カゴの中に20万円のチョコレートを2箱入れる。
惷麗
「 駄目に決まってるだろ!!
別に “ ゴリバ ” のチョコじゃなくても良いだろ!
他にも店が並んでるんだ。
見回ってから決めれば良いじゃないか 」
マオ
「 それもそうだな。
“ ゴリバ ” は見たし、他の店に行ってみよう 」
惷麗
「 フロアのパンフレットを見ながら回るぞ。
えぇと……次に行く店は── 」
シュンシュンはパンフレットに載っている “ ゴリバ ” に赤ペンで丸を付けながら、次に向かうチョコレート専門店を決めてくれる。
パンフレットとにらめっこをするシュンシュンの顔は真剣だ。
惷麗
「 マオ、見てみろよ!
チョコで作ったガラスの靴だってさ!
カラフルだな 」
マオ
「 へぇ~~。
食べるのが勿体無いな 」
惷麗
「 動物の形をしたチョコも有るぞ 」
マオ
「 リアルだな……。
へぇ~~宝石をイメージしたチョコも有るんだな。
食べる用じゃなくてインテリアって感じかな? 」
色んなチョコレート専門店でチョコを物色して回る。
買い物カゴの中はチョコの箱で一杯だ。
欲張り過ぎかな?
惷麗
「 おい、マオ!
見てみろよ、このチョコ 」
マオ
「 どれどれ?
うわっ、可愛い!!
可愛過ぎるぅ~~(////)」
惷麗
「 弓弦にはコレで良いんじゃないか? 」
マオ
「 た…確かに!
でもさ、こんなに可愛いチョコだよ。
弓弦さん、食べれるかな?? 」
惷麗
「 値段の高いチョコを渡せば良いって訳じゃないぞ。
相手の好きそうなのを選んでやるのが土産ってもんだ 」
マオ
「 そう……だよな?
うぅ~~~~この10個入りを買おうかな!
犬の顔が5つ,猫の顔が5つのヤツ! 」
惷麗
「 良いんじゃないか。
おっ、ホワイトチョコで作ったシマエナガも有るぞ。
これは2個入りか。
3つ買いだな 」
マオ
「 何で3つなんだ? 」
惷麗
「 弓弦,玄武,幻夢に買ってやるのさ。
彼奴等は仲が良いだろ。
“ お揃い ” ってヤツさ 」
マオ
「 お揃いかぁ。
良いかもな! 」
そんな訳で追加でシマエナガの可愛いチョコを3箱、買い物カゴの中へ入れた。
マオ
「 こんなもんかな?
シュンシュン、未だ行ってない店は在るかな? 」
惷麗
「 此処で最後だ 」
マオ
「 じゃあ、レジに向かうか 」
シュンシュンとオレは支払いをする為にレジカウンターへ向かった。
◎ 訂正しました。
|そこそこな値段の ─→ そこそこな値段の
僕にこそ相応しい ─→ 僕にこそ相応しい




