⭕ vs 怪異 1
──*──*──*── トンネル・前
マオ
「 シュンシュン、何してるんだ? 」
霄囹
「 うん?
あぁ……これか?
これは香だ 」
マオ
「 こう?? 」
霄囹
「 “ 香 ” と書いて “ こう ” と読む。
この香の煙りを怪異は嫌う。
この香の煙りをトンネル内に充満させる 」
マオ
「 こんな広くて大きなトンネルの中に煙りを充満させるなら時間が掛かるんじゃないか? 」
霄囹
「 何の為の陰陽術だよ。
パパッと充満させて高速ババァを引き摺り出すぞ!」
マオ
「 お…おぅ 」
シュンシュンは香炉の中に入っている香に火を着ける。
香炉から煙りが出て来ると狩り衣の袖から御札の束を取り出す。
御札の束を香炉の上に置くと陰陽術を発動した。
煙りを纏った御札の束が宙に浮く。
煙りを纏った御札は1枚ずつトンネルの中へ入って行く。
香炉から出る煙りは、トンネルの中へ飛んで行った御札の方へ流れて行く。
霄囹
「 マオ、トンネルに入るぞ! 」
マオ
「 あ…あぁ……煙くないのかな? 」
霄囹
「 香の煙りは怪異にし効果が無い。
異形の僕等には無害だ。
煙たくもないから安心しろ 」
シュンシュンは死乃人を大量に召喚する。
誰がどう見ても、明らかにオレは要らないだろ!!
【 時代劇特番「 3匹で斬る!! 」幻の未公開映像追加! 4時間スペシャル 】が見たかったのにぃ゛~~!!
シュンシュンに召喚された死乃人達は何故か大量の御札ホルダーを身に付けている。
あのホルダーは見た事が有って知っている。
御札ホルダーの中にはシュンシュンが作った──って言うと語弊が有るな。
シュンシュンが作った御札を古代魔法で大量に出した御札の束が入っている。
何時から死乃人は御札を使える様になったんだよ……。
マオ
「 シュンシュン、何で死乃人が御札ホルダーを身に付けてるんだよ。
死乃人って、人間の死体を使って作ってるから御札を持てないんじゃ無かったのか? 」
霄囹
「 改良したんだ。
僕が作った渾身の御札だからな、怪異には効果抜群だ。
この御札を高速ババァに貼りまくって、動きを鈍くする。
御札を貼っても弱体化させる事は出来ないから、マオが魔具刀で高速ババァを斬り、ダメージを与えながら弱体化させるんだ 」
マオ
「 それこそ死乃人に囲ませて集団リンチしたら済むんじゃないか?
オレが手伝う意味なんて欠片も無いよな? 」
霄囹
「 駄目だ。
さっき言ったろ。
僕は死乃人を改良したんだ。
改良した死乃人は腕力,握力も上がっている。
攻撃力,破壊力も上がってるんだ。
集団フルボッコなんてしてみろ、高速ババァが消滅しちまうだろが! 」
マオ
「 そ…そうかな……??
その程度の怪異を式神に加えて意味は有るのか?? 」
霄囹
「 1つの能力にズバ抜けて特化してる怪異だからな。
魅力的だろ?
( 何て苦しい言い訳なんだ……。
こんな取って付けた様な言い訳でマオが納得するとは思えないんだが──、此処は致し方無い。
無理してでもゴリ押しするしかない!! )」
マオ
「 う~~ん……。
まぁ…シュンシュンの式神だしなぁ……。
オレがどうこう言うのも変かもな。
取り敢えず、斬ってダメージを与えれば良いんだよな?
ちゃんと止め時は教えてくれよ 」
霄囹
「 あぁ……勿論だ!
( ふぅ…………何とか誤魔化せたみたいだな。
幾ら報酬の為とは言え、僕の真友
僕は先
先頭に2体──1番
2列目には間隔を開
3列目には2体──6
4列目にも2体──8
5列目にも2体──10
最後の6列目2体──12
中央がポッかりと空
第一陣の後
どうやら第一陣が怪異と接触した様
死
他
マオ
「 シュンシュン、な…何
霄囹
「 高速ババァが苦しむ声
フフン♪
僕の渾身の御札が “ 効
マオ
「 弱ってる怪異を斬るなんて── 」
霄囹
「 弱ってない。
動きを止
さぁ、マオ!
無抵抗の高速ババァを斬り刻
マオ
「 シュンシュン、言い方
腰に提
警戒しながら高速ババァに近
高速ババァは御札をベタベタに貼られていて、身動きの取れない状態になっている。
オレは身動きの取れない無抵抗な高速ババァに向かって、魔
ダメージを負
な…何
この怪異
シュンシュンの身
これ以上、無抵抗なこの怪異
オレは魔
大
マオ
「 シュンシュン……もう止
敵意と殺意を向けて襲い掛かって来
幾
御免………… 」
霄囹
「 チッ──。
怪異の涙にコロッと騙されやがって!
だから、お前
シュンシュンは真
何
用意周到だな!
マオ
「 シュンシュン、何
大
何
霄囹
「 マオに退
分かってはいた事だが──。
お前
マオ
「 舐められてる?
何
オレは怪異に舐められる様
霄囹
「 良
先
命
基本的には自分より強い相手を前
自分が唯一無二の王だと思っているし、何
相手を油断させる為の戦術でしかない。
騙されるな! 」
マオ
「 でもシュンシュンはセロに対して、プライドを捨てて服従したじゃないか 」
霄囹
「 セロフィートは別次元の存在だぞ!
〈 テ
だが、此
コイツは間
マオ
「 体
本
霄囹
「 僕は主人
コイツ
マオ
「 でも人間に悪
霄囹
「 あのなぁ、トンネルから出
マオ
「 どういう事だよ? 」
霄囹
「 此
肝
マオ
「 えっ??
トンネルに来
霄囹
「 このトンネルはな、コイツ
このトンネルはコイツ
其
コイツ
喰
マオ
「 それなら!
≪ 異界 ≫に囚
霄囹
「 それは無理だ 」
マオ
「 無理って何
何
霄囹
「 怪異の作った≪ 異界 ≫に長く居
怪異とは異なる化
意識は有るが言葉は話せない。
陰陽師に見付かれば確実に祓
マオ
「 そんな……。
怪異が作る≪ 異界 ≫って、そんなにヤバいのかよ? 」
霄囹
「 人間にはな。
言っとくが異形の作る≪ 異界 ≫も人間には害だぞ。
≪ 異界 ≫に人間を連れ込むのは御法度だ 」
マオ
「 もしもだけどさ、高速ババァを手違いで倒しちゃったら、高速ババァの≪ 異界 ≫に囚
霄囹
「 作り手が死ねば、≪ 異界 ≫も消える。
囚
マオ
「 戻っては来
≪ 異界 ≫と一緒に消えたりしないのか? 」
霄囹
「 それは無いさ。
何
僕にも詳しい理由や仕組みは分からないんだ 」
マオ
「 そうなのか? 」
霄囹
「 あぁ…。
幻
怪異に聞いても答えは出
マオ
「 そうなんだ…… 」
霄囹
「 そんな事より、攻撃を再開しろよ 」
マオ
「 えっ? 」
霄囹
「 間抜けな声を出
◎ 訂正しました。
僕の真友
心霊スポットだ。─→ 《 心霊スポット 》だ。




