⭕ 嗚呼…非道 3
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
暇潰しに覗きに来てくださり、有り難う御座います。
7月10日に492PVも有りまして、ちょっぴり怖い思いをしました。
7月26日、午前3時頃に372PVも有りまして、またまた驚きました。
PVが異常に高い場合の原因を探していたら、「 ダウンロードされるとPVが上がる 」みたいな事が書かれているエッセイを読みました。
そんな訳で、これからはPVが異常に上がってる時には、「 読者さんが暇潰しの為に纏めてダウンロードしてくれたんだな 」と思うようにする事にしました。
普段から0 ~ 15程のPVですから、突然300とか400に増えてると頗る心臓に悪いです。
ビクビク投稿している小心者ですから、恐怖を感じてしまうのも仕方無いですよね。
──*──*──*── 個室の病室
セロフィート
「 寛晶さんの[ 病室 ]は此処です 」
マオ
「 入れるのか? 」
セロフィート
「 古代魔法を使えば入れます。
姿を消して入りましょう 」
セロの古代魔法で姿が消える。
姿が消えてる状態でセロとオレが話しても[ 病室 ]に居る人には聞こえない様になってる。
[ 病室 ]に入るとヒロッキは刑事から事情聴取を受けている最中だった。
どうやら[ 個室 ]で起きた事件の話をしてるみたいだ。
話してる内容はセロから教えてもらった内容と同じだ。
どうやら今回に限って、セロはオレに本当の事を話してくれたみたいだから、かなり安心した。
オレって、結構な確率でセロを疑ってて、信じてないんだなぁ~~。
毎回、嘘を吐かれてたり、はぐらかされたりしてるもんな……。
当然っちゃ当然か──。
オレは無意識にセロの腕に抱き付いた状態で、刑事とヒロッキの会話を聞く。
婚約者さんがヒロッキの実母に滅多刺しされて亡くなったのは事実みたいだ。
ヒロッキの話では、ヒロッキの実母はお姉さんの事を初めから宜しく思っていなかったらしい。
弟さんとの婚約にも結婚にも激しく反対していたらしい。
ヤバいカルト宗教に沼ってたからかな?
何でも自分が気に入ってる女性と息子達を結婚させる気でいたらしい。
母親が気に入っていた女性も同じ宗教団体で親しくなった信者の娘さんらしく、骨の髄までみっちりと洗脳を受けているサラブレッド的なヤバい思想の女性だったらしい。
無理矢理に結婚させられる前に、弟さんとお姉さんの結婚式を来月に早めていたらしい。
その努力も虚しく、弟さんは殉職してしまったし、お姉さんも母親に刺し殺されてしまった訳だけど……。
弟さんが亡くなってしまった事が切っ掛けで、お姉さんがヒロッキに “ 乗り替えて結婚を迫っている ” と酷い勘違いをした母親が[ 個室 ]に乗り込んだ。
泥棒猫的な悪女な存在に見えていたお姉さんからヒロッキを守ろうとして、母親は隠し持っていた刺身包丁を出してお姉さんへ襲い掛かったらしい。
でもなぁ、同じ刺身包丁で息子のヒロッキを刺してから逃亡してるんだよな……。
何か行動が矛盾してる様な気がするんだけど……。
ヒロッキは母親に襲われて刺されているお姉さんを何とかして助けようと、母親を離す為に無理矢理に身体を動かして間に入った。
血塗れになりながらも、お姉さんから母親を離す事が出来たヒロッキは、母親を窓側へ向かって押したらしい。
スライド式のドアの方には刺されたお姉さんが倒れていたから──って事だ。
暴言を吐きながら激しく暴れて抵抗する母親を逃がさない様に窓側に追い詰めていた。
その時、窓は開いていた。
それからの事は無我夢中で──、気が付いた時には母親が窓から落下していて、下からは悲鳴が上がっていたらしい。
悲鳴を聞きながら、自分が母親を窓から突き落としだと思ったら、全身から力が抜け落ちて床に座り込んでしまったらしい。
暫く放心状態になっていると看護師が[ 病室 ]に入って来たんだとか。
マオ
「 { ヒロッキ…………。
ヒロッキは自分が母親を窓から落としたと思ってるんだ…… }」
セロフィート
「{ 寛晶さんを刺し、お巡りさんの婚約者さんを殺害した犯人は死亡逮捕される事になりますね。
母親に刺された被害者の寛晶さんは、退院したら母親を落下死させた殺人の容疑者として逮捕される事になるでしょう }」
マオ
「{ ………………被害者だったのに、退院したら容疑者として逮捕されるなんて…………。
こんなの……あんまりじゃないかよ……。
こんな幕引きって無いだろ…… }」
セロフィート
「{ 現実の事件は小説の中で起こす事件より残酷な結果を迎えるものです。
これも原因が有っての結果です。
この結果が次の原因となり、新たな結果を生み出します。
それが “ 人生 ” と言うものです。
それでも “ 未来 ” は本人の覚悟,決断,努力次第で変える事が出来ます。
良くも悪くも自分次第です。
“ 運命 ” を自分の覚悟,決断,努力により変える事が出来る事を “ 希望 ” と言うのです。
努力をせず、他人の所為にし、人生を諦め、勝手に腐っている人間は、自分自身の足で希望の芽を踏み潰している事になります }」
マオ
「{ セロ……。
それって本当か? }」
セロフィート
「{ はて?
本当かどうか等ワタシが知る訳ないでしょうに。
ワタシは吟遊大詩人ですよ。
吟遊大詩人とは、如何にもそれらしい事をそれっぽく伝え、御客の心を激しく揺さぶり、金銭を得る職業です }」
マオ
「{ なんちゃって吟遊詩人だろぉ~~。
最近は吟遊詩人してないしさ }」
セロフィート
「{ 時代に合いませんし }」
マオ
「{ 今は吟遊詩人するより稼げるもんな~~。
なぁセロ、これってさ “ 誰か ” に仕組まれた殺人事件の線はないのかな? }」
セロフィート
「{ マオ、君は其処迄して寛晶さんを犯人にしたくないです? }」
マオ
「{ 当たり前だろ!
ヒロッキの母親はヤバい思想のカルト宗教の信者だろ。
危険思想の政治家達とズブズブな関係の宗教団体に所属してる信者の1人だ。
《 タイムミー 》で射殺事件を起こした殺人犯をさ、母親と同じ宗教団体に所属してる信者にしてだよ、犯罪を起こす様に催眠術に掛けられた被害者って事に出来ないか?
それでさ、今回の事件と結び付けるんだ!
宗教団体に所属してる熱心な信者達が催眠術で操られて、痛ましい事件を “ 起こさせられている ” って言うシナリオで── }」
セロフィート
「{ マオ── }」
マオ
「{ ………………御免……どうかしてた……。
幾らセロが “ 前科の塊 ” だからって、こんな悪い事を提案するなんて……オレ、最低だよな…… }」
セロフィート
「{ ふふふ……。
君も随分と変わりました。
残念ですけど、マオの願望を叶える事は出来ません。
マオにはワタシを止める側で居てほしいですし }」
マオ
「{ セロ…… }」
セロフィート
「{ 寛晶さんの件は諦めなさい。
米●町へ戻れば会う事の無い人間です。
お別れを伝えましょう }」
マオ
「{ セロ………… }」
セロフィート
「{ マオ、良いですね }」
セロに手を引かれて[ 個室 ]を出る。
──*──*──*── 廊下
セロは古代魔法を解いた。
セロフィート
「 ノックします。
マオ、準備は良いです? 」
マオ
「 うん…… 」
セロはスライド式のドアをノックしてから開けた。
──*──*──*── 個室の病室
元気の無いヒロッキと刑事に注目される。
刑事
「 今は取り込み中ですよ! 」
セロフィート
「 おや、そうでしたか。
何も貼られて無かったですよ。
寛晶さん、マオと御見舞いに来ました。
意識が戻って良かったですね 」
マオ
「 ヒロッキ、これ御見舞いの品だよ。
此方が美味しい桃で──、此方が提灯祭りで買った品だよ。
セロと選んで買ったんだ 」
セロフィート
「 元気が無い様ですね。
桃でも食べてください。
冷たくて美味しいですよ 」
マオ
「 もしかして桃アレルギーだったりする? 」
萩頼寛晶
「 そんな事ないよ。
桃は大好物さ。
有り難う(////)」
マオ
「 えへへ(////)」
セロフィート
「 マオ、寛晶さんに伝える事が有るでしょう 」
マオ
「 あ……うん。
あのさ、ヒロッキ……オレ達、目的の桃狩りが出来たからさ、近々≪ 東京都県 ≫の米●町に帰らないと行けないんだ……。
だから……ヒロッキとは会えなくなっちゃうんだ……。
でもオレ、LINEするから!
住む場所は離れちゃうけど、ヒロッキとは友達で居たいから── 」
萩頼寛晶
「 磨絽君……。
有り難う……(////)
こんな僕と友達で居たいなんて── 」
マオ
「 ヒロッキ── 」
刑事
「 ≪ 東京都県 ≫の米●町!?
あの “ 犯罪天国都市 ” って言われてる事件発生率が全国1位の?! 」
セロフィート
「 おや、有名ですね 」
刑事
「 有名なんてもんじゃないですよ!!
絶っ対に転勤や異動したくないNo.1の県ですよ!! 」
萩頼寛晶
「 そんな物騒な県で暮らしてるなんて……。
≪ 東京都県 ≫の米●町から此方に引っ越して来るって事は出来ないのかい? 」
マオ
「 う…うん……。
実家が有るし、会社も有るから…… 」
萩頼寛晶
「 そっか……。
磨絽君とセロフィートさんが犯罪に巻き込まれないか心配だな…… 」
マオ
「 有り難う、ヒロッキ(////)」
セロとオレはヒロッキと話を済ませて[ 個室 ]を出た。
──*──*──*── 廊下
マオ
「 ヒロッキに心配されちゃったな……。
ヒロッキが逮捕されるなんて……考えたく無いよ……。
セロ…………やっぱり…… 」
セロフィート
「 マオ、《 旅館 》へ戻ります 」
マオ
「 分かったよ…… 」
セロが古代魔法を使う。
毎度御世話になってる転移魔法。
転移先は《 旅館 》の中に在る[ 宿泊室 ]だ。
◎ 訂正しました。
諦めない。─→ 諦めなさい。