⭕ 清めの塩 1
──*──*──*── 東京都米●市米●町米●横丁
──*──*──*── 犯罪天国都市・米●町
──*──*──*── 陰陽師4事務所
──*──*──*── 1階廊下
何気無く廊下を歩いていると《 ランチルーム 》に人の気配がした。
気配で《 ランチルーム 》に居る人物が誰なのか直ぐに判った。
シュンシュンだ。
シュンシュンは1人でガランとした静かな《 ランチルーム 》の一角に居る。
椅子にも座らず、立ったままの姿勢で腕組みをしながら、“ 何か ” を見詰めている。
オレの位置からだとシュンシュンが何を見詰めているのか分からない。
最近は【 VWG・MMQ 】に[ ログイン ]をしても、ゲンブと会う機会が殆んど無い。
エイツさんはゲンブと一緒にクエストを受けたりしてるみたいだけど──。
シュンシュンとは現実でも久し振りなんだよな。
そんな訳で、思い切ってシュンシュンに声を掛けてみようと思う。
見た感じは元気そうだ。
まぁ、元気の無いシュンシュンなんて考えられないけど!
──*──*──*── ランチルーム
マオ
「 シュンシュン、こんな所で何してるんだ? 」
霄囹
「 あ?
ビジネスだよ。
次のビジネスを考案中なんだ 」
マオ
「 ビジネス?
塩を広げてか? 」
霄囹
「 そうだよ。
邪魔だから彼処へ行ってろ 」
随分と素っ気無い。
シュンシュンって、こんな感じだったかな?
塩から目を離さないで、オレに向かって左手をヒラヒラと動かして、シッシッをしやがる。
嫌な感じぃ~~。
暫く会わない内に、セロと似て来てないか?
シッシッをされて簡単に諦めるオレじゃないぞ!
マオ
「 何で塩なんだ?
色まで着けちゃってさ 」
そうなんだ。
テーブルの上に広げられている塩には着色されているんだ。
随分とカラフルな塩が並んでいる事になる。
霄囹
「 風水に肖ってみたんだよ 」
マオ
「 風水?
陰陽師が風水を信じるのか? 」
霄囹
「 使える物を利用して儲けを出すのが陰陽師なんだよ。
状況に応じて風水だって利用するさ。
風水ファンを取り込めば、それだけ儲かるからな! 」
マオ
「 守銭奴は相変わらずだな。
シュンシュン以上にがめつい陰陽師なんて居ないだろうな 」
霄囹
「 僕はがめつい陰陽師じゃないぞ!
良心的な陰陽師だ! 」
マオ
「 風水ファンを取り込んで儲けようとしてるのに良心的って── 」
霄囹
「 フン!
TVでキャーキャー言われてる話題のインチキ風水師なんかと一緒にするな。
僕は “ モノホン ” だからな、風水に御利益を付けて売る事も出来るんだ! 」
マオ
「 モノホン?? 」
霄囹
「 本物って意味だよ 」
マオ
「 普通に言えよ…。
それより、話題の風水師って誰だ? 」
霄囹
「 僕より格下の陰陽師だ。
怪異を使役し、式神にする事も出来ない低能な陰陽師風情が偉そうに── 」
マオ
「 シュンシュンの故郷
霄囹
「 フン!
大
厭
マオ
「 ははは──。
“ 陰陽師アイドル ” って言葉が流行語大賞に選ばれてから、“ 陰陽師 ” を名乗る人達が増えたのには驚いたよな~~。
実力の皆無は扨
霄囹
「 迷惑な話
賑
肖
迷惑極
マオ
「 御礼を1.000万円でぼり売り
霄囹
「 ぼったくってない!
断腸を切る思いで、良心的な金額でカモ共
僕は慈悲深
今更だけど、発想がセロと似
もともと、こんな感じだったかな?
何
◎ 訂正しました。
左をヒラヒラ ─→ 左手をヒラヒラ