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☀「 セロ 」もしも、玄武,弓弦,霄囹が裏野ハイツで暮らしたら……。  作者: 雪*苺
一〇月中旬 【 寄り道 】「 オーブGET 」の続きです。
365/424

⭕ 路地裏


──*──*──*── 裏路地


 《 うら 》にはいるとからか荒い息が聞こえてた。

 どうやら先約がたみたいだ。

 こんな場所でなにしてるんだろう?


マオ

「 大丈夫ですか? 」


 暗くて周囲がく見えない。

 取り敢えず声を掛けてみる。

 ガサゴソとおとがしているから “ なにか ” をしているんだろう。


霄囹

「 おい、声を掛けてやってるんだ。

  無視してないで返事しろよ 」


 ガサゴソと動いている怪しい人物にシュンシュンが声を掛ける。

 怪しい人物ははいに立ったシュンシュンに対して “ なにか ” をした。

 “ なにをしたのか ” と言うと──持っていた凶器を使ってシュンシュンを刺したんだ。


 凶器は刃物だ。

 血が付いているけど、シュンシュンの血じゃないのはたしかだ。

 という事はだ、この怪しい人物はそくほかの誰かを刃物で “ 刺してる ” って事になる。


 えと…………これは明らかに事件!?

 あっ、別にシュンシュンが刺されたから事件って訳じゃない。

 シュンシュンは刃物で刺されたぐらいじゃ死なないからだ。


マオ

「 シュンシュン、大丈夫だろうけど──、一応 “ 大丈夫 ” か? 」


霄囹

「 “ 一応 ” は余計だろ。

  心の底から心配しろよ!

  僕は()しんゆうじゃないか! 」


マオ

「 それはシュンシュンの自称だろ。

  それより…………、やっぱり血は出てないよな 」


霄囹

「 当然だろ。

  マオ、見ろよ!

  僕を刺したコイツ、ピンピンしてる僕を見て腰を抜かしてるぞ! 」


マオ

「 ………………らしちゃってるな……。

  驚き過ぎて声も出せないんじゃないか? 」


霄囹

「 人を刺しといて腰を抜かすなんて、とんだチキン野郎(腰抜け)だな。

  こんな間抜けが刃物を使うなんて、世もすえじゃないか。

  犯罪者失格だぞ! 」


マオ

「 でもさ、此方こっちの被害者は死んで…………息が有る!?

  シュンシュン、そいつを逃がさないでくれよ! 」


霄囹

なんだよ、助けるのか?

  そのまま逝かせてやれば、コイツを殺人犯として警察に突き出せるってのに、絶好の機会チャンスを奪うつもりかよ 」


マオ

なにが絶好の機会チャンスだよ。

  1人くらい殺害したってたいしたつみにはだろ。

  おおぜいころさないと重いばつは受けないよ。

  死刑制度廃止運動をしてる過激派の活動もだしな 」


霄囹

「 だったら(死刑制度)(廃止運動)(をしてい)(る過激派)うちをコイツにらせればいだけの事だろ。

  自分のいのちの次に大事な子供達を快楽主義の愉快犯に殺害された被害者になれば──、考えて改めて死刑制度廃止運動から手を引くかも知れないぞ。

  コイツを使って、めさせてやればいじゃないか 」

 

霄囹

「 シュンシュンはやみじゅじゅつを使ってのろころすのが本業だもんな。

  だからって実行したら駄目だからな 」


霄囹

「 副業って言えよ。

  なんめるんだ?

  別に構わないだろ。

  なんなら、現役で死刑制度廃止運動をしてる過激派達自身の身体からだを再起不能にしてやってもいんだぞ。

  元気な身体からだと明るい未来をうばわれても、加害者に対して死刑制度廃止運動を続けるなら、そいつじゃなくて本物って事になる。

  一体れだけの偽善者ぶった活動家達を吊しげれると思うよ?

  考えただけでも愉快だよなぁ★ 」


マオ

「 兎に角っ!

  オレは刺された被害者を助けるから、加害者をつかまえててくれよな! 」


霄囹

「 分かった分かった。

  今回は寿司にめんじて、マオの思いをんでやるよ。

  がたく思えよな 」


マオ

まったくシュンシュンは~~。

  オレへのうえから目線発言は、セロのまえでは絶対にするなよ 」


 腰を抜かしてらしている男に刺されたらしい被害者にちかいたオレは、セロから貰ったアミュレットのちからを借りて、回復ヒール魔法マジックを使う事にした。

 刺された箇所に両手をかざして「 ヒール 」とつぶやくと、両手から暖かい黄色いひかりが出る。

 頑張って回復ヒール魔法マジックの熟練度をげた成果だ。


 ヒールにはいくつか種類が有る。

 通常の(ノーマル)ヒール,メガヒール,オメガヒール,テラヒール,ハイヒール,エナヒール,エーテルヒール,ピュアヒール,ピュアラヒール,ピュアルヒール,キュアヒール,キュアラヒール,キュアルヒール,セラピヒール,セラピスヒール,ライトヒール,ホーリーヒール,ヒールレイン,ヒールシャワー,エナジーヒール,フェアリーヒール,エリアヒール,リフレッシュヒール,エクストラヒール,プリズムヒール,クリーンヒール…とまぁ、なんでかく分からないけど沢山だ。

 オレは通常の(ノーマル)ヒールしか使ってないけど、効果はぜつだいだ。


 とは言え、オレの回復ヒール魔法マジックは単体にしか使えないし、回復ヒール魔法マジックを使ったからといって、すべての怪我人のきずぐちふさがって完治する訳じゃない。

 怪我人の細胞の動きを活性化させて、きずぐちふさぐ為に必要な治癒りょくを高める手伝いをするだけだ。

 異世界ファンタジーゲームみたいに非化学的で非現実的な回復ヒール魔法マジックなんて存在しないんだ。


 回復ヒール魔法マジックを使った事で、被害者のきずぐちふさがったみたいだ。

 意識はもうろうとしているみたいだけど、いのちに別状は無さそうかな?


マオ

「 これでし──。

  あとひとの付く場所に運んでやろう 」


霄囹

「 はぁ?

  放置でいだろ、放置で!

  迄する必要、僕には無いだろ 」


マオ

「 こんなひとの無い場所に寝かせとけないだろ。

  出来れば《 交番 》がいんだけどな…… 」


霄囹

「 《 交番 》だって?!

  馬鹿を言うなよ!

  (職務)(質問)や事情聴取を受ける事になったら、帰りが遅くなるだろが!

  交番に運ぶなんて、僕は断固反対だからな!

  公園のベンチのうえポイ(放置)じゅうぶんだ! 」


 シュンシュンはがんとしてゆずらない。

 しょうがないから、被害者は近くの公園に設置されているベンチのうえに捨て──置いて行く事になった。


 ちなみにシュンシュンを刺した加害者は、シュンシュンの命令を受けたしきれい達に依って、顔からした生皮(皮膚)を丁寧にはいぎ取られた。

 皮膚をぎ取られた無惨な姿のまま、豪勢で豪華な教会の屋根に付いている大きく立派な十字架にはりつけられる事になった。

 平和ボケしている最近のけんに対して、しゅんな怪奇事件を提供する事にしたんだとか。


 こういう事を思い付きでしきれいにさせちゃう所がじつにシュンシュンらしい。

 顔の皮膚だけを残したのは、けんに顔をさらして社会的に抹殺する為らしい。

 丁寧に「 わたしハひとヲさしころしマシタ 」なんて書いたエプロンをけるみたいだ。


マオ

しゅんな怪奇事件か──。

  なんで、教会の屋根に付いてる十字架にはりつける必要が有るんだ?

  十字架にはりつけるなんて、ばちたりにならないか? 」


霄囹

「 マオ、教会に “ ばちたり ” なんて概念は無いのさ。

  十字架にはりつけなんて、なか(なか)ばつでナウい発想だろ。

  これはけんにウケる事件になるぞ! 」


マオ

「 嬉しそうだな~~。

  またオカルト番組から御呼びが掛かるかもだな。

  【 十字架にはりつけ事件 】の真犯人はシュンシュンなのにさ 」


霄囹

「 フフン!

  事件を提供した真犯人が、オカルト番組で活躍する社会ってのは素晴らしいよなぁ!

  人間は誰も真犯人が僕だって事を知らないんだ。

  笑いをこらえきれるか不安だな! 」


マオ

「 ははは…………。

  まぁ、シュンシュンを刃物で刺した最初の人間だろうし、シュンシュンもテンションががっちゃったんだよな? 」


霄囹

「 テンションねぇ?

  まぁ、そういう事にしといてやるよ。

  それより、早く帰るぞ!

  高級寿を摘まみながら、エロゲーの素晴らしさをマオに教えてやりたいからな! 」


マオ

「 やらないと駄目なのか?

  気が進まないな~~ 」


霄囹

「 フフン!

  僕が新しい世界の扉をひらいてやるよ★ 」


 シュンシュンは簡単に転移陣を出す。

 あしもとに出現した転移陣がひかって、目のまえの景色が消えた。

◎ 訂正しました。

  |だしな 」─→ だしな 」

  |そいつ等《死刑制度廃止運動をしている過激派》 ─→ (死刑制度)(廃止運動)(をしてい)(る過激派)

  書類が有る。─→ 種類が有る。

  こんなにんの無い場所 ─→ こんなひとの無い場所

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