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⭕ ダンジョン攻略 9


キギナ・メグド・ナール

「 ──もぅ、駄目っ!

  もぅ、無理っ!

  もぅ、限界っ!!

  こんな奴、倒すなんて無理ゲーだわっ!!

  いくら裏ボスだって、やり過ぎよぉ!! 」


霄囹

「 ──くっ!

  僕の自慢の式神達が──!!

  げんの奴っ!!

  悪ふざけが過ぎやがる! 」


マオ

「 セロも関わってると思うけどな。

  ──なんとかじゅれいからせんを奪えないかな?

  あの丈夫なせんが無くなれば、攻撃をふせげなくなる気がするんだ 」


霄囹

「 無茶言うな!

  僕の式神は限界なんだぞ!

  腕を引きる事すら不可能だ! 」


キギナ・メグド・ナール

彼奴アイツが大人しく腕を斬り落とさせてくれるとは思えないわよ!

  見なさいよ、おおがまがボロボロなの!

  こんなの有り得ないわ。

  普通のせんじゃないわよ、アレぇ!!

  これ以上、戦うのは無理だわ──。

  くやしいけどね! 」


霄囹

「 一旦、引く事は出来るのか? 」


マオ

「 可能だよ。

  じゃあ、装備を整えたら再挑戦するか? 」


キギナ・メグド・ナール

「 私はパスしたいわね。

  キノコンが一緒に参戦してくれるなら考えてもいけどね! 」


霄囹

「 そうか!

  キノコンに攻撃させたらいんだよなぁ!

  弱らせたら僕がトドメを刺せば、単位をゲット出来る!

  わざ(わざ)苦労して倒す必要なんかなかったんだ! 」


マオ

「 そんなの反則じゃないか?

  セロとげんさんに伝えて調整してもらえば済む事だろ 」


キギナ・メグド・ナール

「 マオ、アンタってマジで優等生よねぇ~~。

  今日きょう、優等生はモテないのよ! 」


マオ

「 別にモテたく無いけど? 」


霄囹

「 マオ、お前がキノコンをばいしゅうしろ。

  キノコンはマオを “ 救世主メシア扱い ” して贔屓してるからな。

  お前(マオ)が頼めば素直に聞いてくれる筈だ!

  責任持ってキノコンをばいしゅうしろよ! 」


マオ

ばいしゅうって…… 」


キギナ・メグド・ナール

「 やりなさいよ、マオ!

  駄目もとで当たってくだけるのよ! 」


マオ

「 はぁ…………。

  分かったよ。

  駄目もとで聞いてみるけど……断れても文句、言うなよな 」


キギナ・メグド・ナール

「 言わないわよ。

  駄目なら階層フロアボスを倒して、目的のオーブをゲットして戻ればいじゃないのよ 」


霄囹

「 メインの階層フロアボスが倒せる強さならいけどな! 」


 そんな訳で、オレ達は裏ボス(じゅれい)との戦闘を途中で離脱する事にした。


──*──*──*── 噴水場


マオ

「 ──という事が有ってな、キノコンに手伝ってほしいんだけど…………頼めないかな? 」


 安全地帯の《 噴水場 》の見張りを担当しているキノコンに事情を話してみた。

 キノコンは黙ってオレのはなしを聞いてくれる。


キノコン:噴水場担当

すけの依頼、おうけたまわりましたエリ。

  すけだいとして、1万単位を頂きますエリ 」


マオ

「 うん?

  えと…………受けてくれるのか? 」


 ばいしゅうする必要無いんだな。


キノコン:噴水場担当

「 はいですエリ。

  階層フロアパトラーは階層フロアを巡回するだけが役目ではないですエリ。

  すけの依頼も受けていますエリ。

  ただし、それにはすけ代が発生しますエリ 」


マオ

すけ代…… 」


キギナ・メグド・ナール

一寸ちょっといくらなんでも1万はボリ過ぎでしょ!

  あしもと見てんじゃないわよ! 」


キノコン:噴水場担当

「 良心的な額エリ。

  いやならりょくで倒すエリ。

  階層フロアパトラーは慈善でしてねぇエリ 」


霄囹

「 1万単位なんて多過ぎる!

  5000単位に! 」


キノコン:噴水場担当

「 出来ねぇエリ。

  セロフィート様が決定された額エリ。

  キノコンの判断で安くは出来ねぇエリ!

  一昨日おとといやがれエリ 」


霄囹

「 くぅ~~、相変わらずくちの悪いキノコンだな! 」


マオ

「 まぁまぁ、今はキノコンの口調は置いといてだ。

  すけを頼めるならかったじゃないか。

  キノコンが手伝ってくれたら、2体の裏ボス(じゅれい)も楽勝だよ! 」


 怒るシュンシュンとキギナをなだめたオレは《 噴水場 》を担当しているキノコンに1万単位を支払う事にした。


キノコン:噴水場担当

まいあり~~ですエリ。

  マオ様はふとぱらですエリ♥ 」


マオ

「 使った1万単位はオレが貯めとくから、今回はキノコンに助けてもらおう 」


霄囹

「 …………マオがいならきにしろ 」


キギナ・メグド・ナール

リーダー(マオ)に任せるわ~~ 」


マオ

「 よし!

  じゃあ、再戦の準備を整えよう。

  休憩したら裏ボス(じゅれい)を倒そう!

  キノコン、キギナのおおがまこぼれをなおせないかな? 」


キノコン:噴水場担当

「 出来ますエリ。

  新しいおおがまと交換しますエリ 」


マオ

「 修理は?

  単位は支払わなくていのか? 」


キノコン:噴水場担当

「 テストプレイヤーに貸し出ししている武器の交換はサービスですエリ。

  本番は交換しませんエリ。

  修理代を頂く事になりますエリ 」


マオ

「 へぇ、そうなんだな。

  じゃあ、同じおおがまを頼むよ 」


キノコン:噴水場担当

「 御用意致しますエリ 」


 キノコンはこぼれしたおおがまを受け取るとテントの中へはいって行った。


マオ

「 新品のおおがまに交換してもらえるみたいでかったな 」


キギナ・メグド・ナール

「 テストプレイヤーって得なのね。

  助っ人代もくれたらいのに!

  不親切だわ!

  セロフィートに訴えてやらないとね 」


マオ

「 それも伝えとくよ。

  セロに伝えたからって改善されるとは限らないけどな 」


キギナ・メグド・ナール

「 はぁ~~?

  なによ、それぇ!

  チクる意味無いじゃないのよぉ! 」


マオ

「 チクるって…… 」


 キギナは機嫌を悪くしてくされてしまった。

 両頬をプクッと膨らまして怒っているキギナが、一寸ちょっとだけ可愛く見える。

 こんな事、セロには言えないな。

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