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✒ 海水浴しよう 7


マオ

「 セロ、ゴムボートに乗って海を散歩出来ないかな? 」


セロフィート

「 釣りは禁止されてますけど? 」


マオ

「 オレは漁師じゃないから釣りはしないよ。

  趣味で魚釣りだってしないし。

  口や身体からだ針が刺さったら痛いだろ 」


セロフィート

「 偉いです、マオ。

  がっな趣味や遊びで魚を釣ってはいけません。

  がっな人間に釣られる為に魚はきてませんし 」


マオ

「 そだな……。

  キノコンは大胆に魚介類をってるけどな~~ 」


セロフィート

「 キノコンと人間を一緒にしないでください。

  キノコンは怪物モンスターです。

  人間の決めた(ルール)を守る義務は無いです。

  自然界できる動物に対して、人間の決まり(ルール)したがわせようとする行為はの骨頂です 」


マオ

キノコン(怪物モンスター)はセロに飼われているから自然界できてないけどな~~ 」


セロフィート

「 マオ、キノコン(怪物モンスター)はペットではないです。

  ワタシが飼ってるのは〈 合成獣キメイラ 〉だけです 」


マオ

「 え?

  そうなのか??

  オレはキノコン(怪物モンスター)もセロのペットだと思ってたよ 」


セロフィート

「 マオ、キノコン達の前ではけっして言わないようにしてください。

  キノコン(怪物モンスター)にもプライドが有ります。

  キノコン(怪物モンスター)のプライドをこな(ごな)くだく事の無いようにしてください 」


マオ

「 あ、う、うん……。

  分かったよ…… 」


 セロが1番キノコンのプライドをこな(ごな)くだいてる気がするけど──、言わないでおく。

 セロは人間をキノコンに変えた張本人だし、キノコンは創造主ゴディオールのセロを崇拝していて絶対服従だからな……。

 仮にセロからプライドをくだかれたとしても「 御褒美ですエリ♥ 」とか言ってあげて喜びそうだけど……。


 そう──、キノコンはもと人間なんだ。

 けっして忘れちゃいけない事実だ。

 キノコンが言語を理解する事が出来るのも両親がもと人間だからだ──。

 アレ…………キノコンの両親は「 エリエリ 」しか言ってなかった気がする??






セロフィート

「 マオ、ボートに乗ります? 」


マオ

「 あっ、乗るよ! 」


 オレが考えごとをしているあいだに、セロがゴムボートを用意してくれたみたいだ。

 〈 (原質)(みなもと) 〉で構成してくれたんだな。


 セロと一緒にゴムボートに乗って海へぎ出す。

 とは言っても、セロやオレがぐんじゃなくて、古代エンシェント魔法マジックで動いてくれるからラクチンだ。


セロフィート

「 マオ、貝殻が欲しければ〈 (原質)(みなもと) 〉で構成します? 」


マオ

迄して欲しくないよ。

  セロと一緒に(貝殻)探しをしたかっただけなんだしさ…… 」


セロフィート

「 そうです?

  マオがいなら構いません 」


 セロが残念そうな顔で微笑むけど、なんで残念そうな顔をするのかオレには分からない。

 じつなにからぬ事でも考えてた──とか??

 有り得るぅ~~~~。


 波にと揺られながらゴムボートは進んで行く。

 に向かって進んでるのかは分からない。


マオ

「 セロ、このゴムボートはに向かってるんだ? 」


セロフィート

「 ふふふ。

  絶景の穴場です。

  ふなゆうれいさんが教えてくれました 」


マオ

「 ふなゆうれい…さん??

  ──って誰さんだよ? 」


セロフィート

ふなゆうれいさんはしゃくを使い船を沈める怪異です 」


マオ

なにその怪異!

  ヤバい奴じゃんか! 」


セロフィート

「 はて?

  もヤバくないですけど?

  必要以上に魚介類を乱獲する船だけを狙い、沈めているだけです。

  ふなゆうれいさんは悪い事はしてません 」


マオ

「 そ…………そうなっちゃうよな~~。

  海に住んでる怪異からしたら、魚介類を乱獲する人間の方がわるものだもんな~~。

  怪異の言いぶんからなくはない……気がするぅ~~ 」


セロフィート

「 随分と年代物のしゃくを使ってましたから、コーティング魔法マジックほどこした丈夫で新品のしゃくを与えました 」


マオ

「 使い古されてて汚なかった──って事かよ?

  新調する必要があったのか? 」


セロフィート

「 底の抜けたしゃくを使っているふなゆうれいさんもましたし。

  底の抜けたしゃくを使っていては船は沈めれないでしょうに 」


マオ

「 そ、そだな~~。

  底が抜けてるしゃくは、船が沈められないように人間がわたしたしゃくだろうしな? 」


セロフィート

「 思う存分に船を沈めれると喜んでくれました♪

  今回は御礼です。

  ふなゆうれいさんに会ったら、マオも御礼を言ってください 」

 

マオ

「 う、うん…… 」


 船を沈める怪異なんかに会いたくないけどな!

 「 思う存分に沈められる 」って喜ぶなんて、絶対にヤバい怪異じゃないかよ!!

 どうか、会う事が有りませんように!!


 このせつなる祈りが〈 おんじつじょう 〉に届きますように────。

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