✒ MMQ真夏イベント 後半10
霄囹:ゲンブ
「 良いか、セロー。
此処で[ ロード ]するとだ、“ 百合加護の箱庭 ” に入る扉の前から始まる事になるんだぞ。
鯔のつまり、また1から聖女達を転移させる必要が有るって事だ。
更には城内から脱出し、領主邸へ戻って来ないといけないんだぞ 」
マオ:セロー
「 あ゛………………そっか、そうだよな……。
何で聖女達を転移させた後で[ セーブ ]を忘れたんだろう?
あの数の聖女達をまた初めから領主邸の中庭へ転移させる事から始めるのは確かに辛い!! 」
霄囹:ゲンブ
「 百合の花と触手を燃やしただろ?
聖女達を元に戻す為には、百合の球の中に入っている果肉が必要だったんだ。
果肉を乾燥させ、粉末にした物を煎じて飲ませない限り、聖女達を元に戻す事は出来ないって事だ 」
マオ:セロー
「 えっ??
極級炎魔法で消し炭にしたから──、球根なんて触手と一緒に………… 」
霄囹:ゲンブ
「 そういう事だよ、セロー。
どうする?
もう1度、[ セーブポイント ]からやり直すか? 」
マオ:セロー
「 …………………………………………嫌かもしんない…… 」
霄囹:ゲンブ
「 ──と、いう訳だ!
今回のクエストは、このまま終わろう!
クエストは未々有るんだからな! 」
マオ:セロー
「 ……………………うぅ゛ぅ゛…………あきら……諦め……………… 」
霄囹:ゲンブ
「 取り敢えず、要らない[ セーブデータ ]に上書きして次へ進むぞ! 」
マオ:セロー
「 い…良いのかな~~…… 」
霄囹:ゲンブ
「 セロー、此は所詮ゲームだ。
現実じゃない。
邪竜族も復活しないんだ、放っといても大丈夫さ。
何の問題も無い!
良いから行くぞ 」
マオ:セロー
「 分かったよ…… 」
そんな訳で、ゲンブとオレは救出だけした聖女達を正常な聖女達に戻す事はせず、リ◯さん,ナ◯ガさんと共に≪ 街 ≫を後にした。
オレ達が≪ 街 ≫を出た後、“ 夜の町 ” に新しい娼館が建てられ、見境い無く男を襲うヤりたい盛りのヤリチン聖女達がブチ込まれたそうだ。
触手が相手だった時はギリセーフだったらしいけど、領主邸の男性使用人達を犯して食い物にしてしまった事が原因で、処女を卒業してしまった為に〈 大陸神 〉の花嫁では無くなってしまい、神聖力を使う資格を消失し、神官職を剥奪されて聖女としての人生も終わってしまったらしい。
活きの良過ぎるビッチ娼婦として、日夜や女に飢えている獣化したヤバめな男達の相手をして楽しくハッスルしているそうだ。
色っぽくてエロい元聖女達が大活躍する娼館だから、きっと大繁盛するに違いない。
此は此は “ めでたしめでたし ” なのかも知れない。
何て思っていた事を仕事が落ち着いて合流してくれたエイツに話して聞かせたら──、めちゃくちゃ怒られた。
ゲンブと一緒に正座をさせられて、長い御説教をされた後、リ◯さん,ナ◯ガさんを抜いて、ゲンブとオレの2人だけで[ セーブポイント ]からやり直しして来る事になった。
その間、リ◯さん,ナ◯ガさんとはエイツが行動する事に決まった。
マオ:セロー
「 ~~~~ゲンブが “ 諦めよう ” なんて言うからぁ~~ 」
霄囹:ゲンブ
「 はぁ?
僕に責任を押し付ける気か!
セローだって了承しただろが!
共犯だぞ! 」
マオ:セロー
「 オレはハッキリと了承してないよ! 」
エイツ・クロード・エンデミン
「 2人共!
責任の擦り付け合いをしない!
2人がすべき事は分かってるよね?
ちゃんと聖女達を元に戻せる迄、繰り返すんだよ!! 」
マオ:セロー
「 はいーーーー!! 」
霄囹:ゲンブ
「 まさかエイツが聖女の事でこんなに怒るなんて想定外だった…… 」
エイツ・クロード・エンデミン
「 ゲンブは自分の発言にちゃんと反省して! 」
霄囹:ゲンブ
「 努力はする…… 」
エイツ・クロード・エンデミン
「 ゲンブ、未だ正座したいのかな? 」
霄囹:ゲンブ
「 気を付けるに決まってるだろ!
僕は “ 学ぶ男 ” だからな!
セロー、さっさと行って片付けて来るぞ! 」
マオ:セロー
「 待てよ、ゲンブ!
エイツ──、行って来るね! 」
エイツ・クロード・エンデミン
「 うん、行ってらっしゃい! 」
エイツに見送られながら、ゲンブとオレは “ 百合加護の箱庭 ” 前の[ セーブポイント ]から再び始める。
エイツって怒らせたら駄目な人だったみたいだ。
エイツに関しては此からも気を付けようと思う。