✒ セロフィートとデート 5
──*──*──*── 商店街
劇場喫茶で休憩した後、映画館を出たら《 商店街 》の中を歩く。
ベイにゃんロードが有るから、ちらほらとキノコンの姿を見掛ける。
《 商店街 》の人達はキノコンに慣れているのか気安い仲みたいで、笑顔で話し掛けたりしている。
可愛いからな、マスコット的な感じに見られているのかも知れない。
キノコンの本体は “ 見廻り隊のタスキ ” を付けているらしいから、オレの視界に入っているキノコンは多分、分身体だろう。
今、見えてる光景は全部、提供されてる表面的な平和なんだよなぁ……。
例え見せ掛けで偽りの平和であっても、知らない人からしたら間違い無く “ 平和 ” なんだろう……。
“ 知らない ” って事は、幸せだよな──。
マオ
「 次は何処に行こう? 」
セロフィート
「 プラネタリウムへ行きましょう 」
マオ
「 プラネタリウム?? 」
セロフィート
「 デートスポットとして人気が有ります 」
マオ
「 星空を見るんだよな。
オレ、寝ちゃいそうだよ 」
セロフィート
「 リアルな彗星や隕石を見れます。
星座に関するグッズも売店で販売してます 」
マオ
「 グッズ販売もしてるんだ?
《 商店街 》の中に有るのか? 」
セロフィート
「 《 商店街 》を出て、とあるビルへ向かいます 」
マオ
「 ビル? 」
セロフィート
「 ビルの上にプラネタリウムが有ります。
先週、完成したビルです。
今なら、プラネタリウムを見る御客は記念品が貰えます 」
マオ
「 へぇ、記念品かぁ。
どんなのだろう?
オレ、記念品には目が無いんだよな~~ 」
セロフィート
「 ふふふ…。
行ってみます? 」
マオ
「 よし、行こう!
記念品、ゲットするぞぉ~~ 」
セロフィート
「 はいはい 」
そんな訳で、セロと一緒に《 商店街 》を出て、目的のビルを目指して歩く。
一寸日射しが強いかもだ。
マオ
「 ──もう直ぐ8月だからかな、眩しいぐらいに暑いな 」
セロフィート
「 プラネタリウムの前に、かき氷でも食べます? 」
マオ
「 食べたい! 」
セロフィート
「 ビルの前にキッチンカーが出店してます。
寄りましょう 」
マオ
「 賛成ぇ~~♪ 」
──*──*──*── キッチンカー
マオ
「 うわぁ、色んな種類の氷みつが有るんだな。
どの色にしよう~~。
悩むぅ~~ 」
セロフィート
「 ふふふ…。
プラネタリウムを見た後にも寄るとしましょう 」
マオ
「 そうだな!
う~~ん……レモン,オレンジ,ブルーハワイ,グレープ…………くぅ、迷うぅ~~ 」
セロフィート
「 マオ、フロート付きも頼めるみたいです 」
マオ
「 フロート? 」
セロフィート
「 かき氷の上にアイスを乗せてくれます 」
マオ
「 うわっ、贅沢ぅ~~♥
じゃあ、それ!
涼しそうなブルーハワイにする!
セロは何にするんだ? 」
セロフィート
「 ワタシはグレープにします 」
そんな訳で、セロと一緒にキッチンカーの前に並んで、かき氷を買った。
今時のかき氷ってのは、3層になっていて氷の粒が違うらしい。
下段は昔懐かしい粗め氷、中段はシャリシャリ,シャクシャクする細かめ氷、上段はふわっふわっな氷になっている。
マオ
「 ん~~~~(////)
冷たくて美味しぃ~~♪
生き甦るぅ~~(////)」
セロフィート
「 マオが喜んでくれて嬉しいです(////)」
マオ
「 セロと一緒だからな!
それが1番の理由だよ(////)」
セロフィート
「 マオ……(////)
嬉しいです。
月に1度はデートしましょう 」
マオ
「 セロとなら毎週でもデートしたいけどな! 」
セロフィート
「 毎週は難しいです 」
マオ
「 異形と怪異の相談役って忙しいんだな。
そんなの〈 器人形 〉かキノコンに任せれば良いじゃないか。
オレを優先すべきだろ~~ 」
セロフィート
「 ふふふ…。
善処はしましょう 」
マオ
「 する気、無いだろぉ~~ 」
セロフィート
「 マオの安全は確保が出来てますし。
ワタシも安心して外出が出来ます 」
マオ
「 それ、過保護発言じゃないか?
オレはセロを衛る誇り高い守護衛士だぞ! 」
セロフィート
「 勿論です。
“ 頼りない ” とは思ってません。
マオが過保護に感じてしまう程には、大切な存在だという事です。
マオはワタシの特別です 」
マオ
「 特別──(////)
出来ればセロの1番になりたいんだけどな! 」
セロフィート
「 マオ、それは出来ません。
人形の1番は創造主である〈 久遠実成 〉です。
此は何が起きても覆りません。
受け入れてください 」
マオ
「 ……………………分かってるよ……。
──オレの1番は誰が何と言おうとセロだからな!(////)」
セロフィート
「 有り難う、マオ── 」
マオ
「 お、おぅ……(////)」
なんていう笑顔を向けてくれるんだ(////)
押し倒したくなっちゃうだろ!!(////)
セロの笑顔は破壊力抜群だな!
冷たくて美味しいかき氷を食べ終わったセロとオレは目的のビルを目指して歩き始めた。