表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
279/424

⭕ 顔の変わる人形 4


キノコン

しょうれいちゃま──、霊能力者のめいたエリ 」


霄囹

「 アポ無し訪問かよ、まったく──。

  会ってやるからとおしてやれ 」


キノコン

りょエリ 」


マオ

「 シュンシュン、めいって──、シュンシュンに依頼した霊能力者だよな?

  オレ、“ 初めまして ” だな。

  このままてもいのか? 」


霄囹

「 座ってろ 」


キノコン

「 お連れしたエリ 」


 キノコンが連れてた男は意外にもととのった顔をしている。

 男のオレから見ても女受けするイケメンだと思う。

 髪は爽やかさを感じられる金髪で、赤メッシュと紫メッシュがはいっていて派手だ。


 めいは寺の住職みたいな格好をしていて、派手な袈裟を身に付けている。

 首には大きな数珠をネックレスみたいに掛けている。

 数珠には文字がひとずつ彫られていて白色に塗られている。


菠蓙茗

「 チョリぃ~~、シュン!

  この前はサンキューだったな!

  助かったぜ★ 」


 第一声が3枚目の声だ。

 中身がにも “ 軽い男 ” って感じぃ~~。


霄囹

今日きょうなんの用だ?

  カネの用意でも出来たのか? 」


菠蓙茗

「 そんなぐに2.200万も用意が出来るかってんだぜ。

  さいそくすんなよ 」

 

霄囹

「 僕はおお赤字を出したんだぞ!

  依頼人はお前(菠蓙茗)なんだから、お前(菠蓙茗)が支払うのがすじだろが!

  踏み倒す気でるなら、容赦無く破滅させて潰すぞ。

  それがいやなら、とっとと支払え! 」


菠蓙茗

「 そうおどすなよ、シュン。

  オレ達の仲だろぉ~~。

  スマイリぃだぜ★ 」


 めいは意外とチャラいやつみたいだ。

 シュンシュンに馴れ馴れしい話し方をするなんて、意外とたいしたやつなのかも知れない。

 シュンシュンはめいの実力を認めてる──って事なのかな?

 いや、貢いでもらってるからか??


霄囹

「 フン──、馬鹿な女どもに貢がせればいだろが。

  お前(菠蓙茗)がウインクして押し倒せば、500万は出してくれるだろ。

  さっさと5人と寝て、用意してい。

  男は女を夢中にさせて貢がせてナンボだからな! 」


マオ

「 ちょ、シュンシュン!? 」

 

菠蓙茗

「 無茶を言ってくれるよなぁ~~。

  それより、となりの子はだれちゃんだい?

  きみぃ、かわうぃ~~~~ネェ★

  俺とアバンチュールしないかい? 」

 

霄囹

「 マオは僕の助手だぞ。

  男だから手を出すなよ 」


菠蓙茗

「 あ、そ──。

  男かよ、へいへい── 」


 急になんだよ、コイツ?

 笑顔でナンパしてたと思えば、まるでてのひらを返したみたいにガラッと口調と態度が変わったぞ!


菠蓙茗

「 可愛い子がるから、フレンドリー感を出してたのに男かよ。

  チッ── 」


 舌打ち迄されたぁ!!

 なんだよ、コイツぅ!

 な奴だ──。


霄囹

「 ──で、今日きょうなんだよ?

  また僕に依頼か?

  借金が増えるぞ 」


菠蓙茗

今日きょうは “ かなりヤバい ” って言われてる人形を持っててやったのさ★

  いわきの人形を集めてるんだろ? 」


霄囹

「 フン、なか(なか)気がくじゃないか。

  どんな人形か見せてみろ 」


菠蓙茗

「 見て驚くなよ★

  此だ──!!

  俺に預けた奴が言うには “ 顔が変わる人形 ” らしいぜ 」


マオ

「 顔が変わる??

  その人形の??

  ほんかな? 」


霄囹

「 ふぅん?

  大量生産された人形では無いねぇ 」


菠蓙茗

「 大量生産まえの時代に作られた貴重な人形らしいぜ。

  ──どうだよ、なにかしらからぬじゃとか感じないか? 」


霄囹

じゃねぇ………… 」


マオ

「 オレはなにも感じないけどな……。

  見た限り随分と古臭い人形だし? 」


霄囹

たしかに古臭いな!

  時代遅れ感が半端無い人形だ。

  持ち主からわるがられて捨てられるのもうなずけるぞ。

  れなんてされてないもんなぁ!

  ゴミ捨て場に捨てられたり、燃やされなかったのは幸運だったな! 」


マオ

「 …………………………うん?

  シュンシュン、今── 」


霄囹

「 まぁ聞けよ、めい──。

  大量生産される今日きょうの人形とは違うんだ。

  職人が1体1体にたましいごころたんせいを込めて手間暇を掛けて作り上げられた人形だ。

  髪も伸びれば、まばたきもする。

  人形のぎょうそうが変わったってなん不思議な事じゃない。

  それだけ作り手の想いと熱意が込められたこうの技術作品って事だ。

  最高傑作──国宝扱いされても人形だぞ。

  おはらいだのたきき上げ供養だの、作り手への冒涜だ!!

  全国の人形職人の前で土下座して謝れぇ!! 」


マオ

「 シュンシュン、急にんだよ?!

  もっとほかの言い方が有るんじゃないのか? 」


霄囹

「 無い! 」


マオ

「 ………………でもさ、事情を知らない人から見たら “ ” のひとことじゃないか?

  こうの芸術作品──とか言われてもさ、こんなによごれてボロボロじゃあ…………仕方無いと思うけど? 」


霄囹

「 この人形は僕が引き取ってやるから安心しろ。

  またいわきの人形を見付けたら、僕に連絡しろよ。

  ような悩みをかかえてる奴がたら僕の名刺を渡してやれ 」 


菠蓙茗

「 それはいけどな──、結局のところその人形は危険なのか?

  顔は変わるのか? 」

 

霄囹

「 ジロジロ見られて顔を代えれるほどの器用さなんて持ってないさ。

  大抵の人形は恥ずかしがり屋でシャイなんだ 」


マオ

「 シュンシュン、妙に人形の肩を持つよな?

  どうしたんだよ? 」


霄囹

「 どうもしないさ。

  新しい玩具おもちゃが手にはいるんだから、テンションだって上がるだろ? 」


マオ

玩具おもちゃって──。

  まぁたしかに人形って子供の玩具おもちゃだけど──、この人形は玩具おもちゃって感じはしないけどな? 」


霄囹

そもそも子供の玩具おもちゃとして作られてないからな。

  部屋に飾って見て楽しむ人形だな。

  長年、1ヵ所に置きっぱなしにされてたんだろ。

  持ち主なら、きちんとれをするべだ。

  たまにはてんしもしてやらないと──。

  れをおこたる馬鹿は人形を持つべきじゃないな 」


マオ

「 ははは………… 」


 シュンシュンだって人形のれなんてしなさそうだけどな!


霄囹

めい、お前はいくら包んでたんだ?

  まさか、手ぶらでてないよなぁ?

  引き取り料と供養料を踏み倒す気なら容赦しないぞ! 」


マオ

「 シュンシュン…… 」


菠蓙茗

「 相変わらずしゅせんだな。

  280万するロレックルの限定うでけいいだろ 」


霄囹

「 フン、ブランドひんなんてきゃっだ。

  売ってもそくそくもんだからな。

  現金にしろ!

  僕は現金しか受け取らない主義だ。

  さっさと出せ 」


菠蓙茗

「 ……………………少しくれると助かるんだがな? 」


霄囹

「 依頼料2.200万をばらいしてるぶんざいで “ まけろ ” だと?

  ごとは2.200万を一括ばらいしてから言え!

  お前の身体からだはらってもいんだぞ 」


菠蓙茗

「 …………………………いくらだ?

  いくら用意すればいんだ? 」


霄囹

「 ──引き取ってやるから、3.000万持って来い。

  僕とお前(菠蓙茗)の仲だから特別に良心的なサービス価格にしてやる。

  とことん慈悲ぶかい僕に感謝しろ 」


マオ

「 さ…3.000万……?!

  じゃあ、ばらい分と合わせて5.200万──?!

  シュンシュン、いくなんでも高過ぎるんじゃ── 」


霄囹

「 この人形にはの利用価値が有るって事だ。

 本物が分かる奴は取るぞ 」


マオ

「 マジかよ…… 」


霄囹

「 また僕に借金が増えたな。

  まぁ、お前(菠蓙茗)にしたら5.200万なんて、はしたガネだろ。

  いとしいママン達に泣き付いて出してもらうんだな!

  いやなら、自分の精子を売ってでも用意しろ! 」


マオ

「 シュンシュン── 」


霄囹

お前(菠蓙茗)の子供を産みたがってる御執心な馬鹿女どもなら、お前(菠蓙茗)の精子にたいきんを出してくれるだろ?

 減るもんじゃないし、売ってやれよ 」


菠蓙茗

「 …………………………相変わらずだな。

  分かった──、5.200万は用意する 」


霄囹

「 当然だ。

  キノコン、新しい誓約書を用意しろ 」


キノコン

りょエリ 」


霄囹

「 踏み倒したら分かってるよな?

  じゅさつじゅが発動するからな。

  期限は1ヵ月だ。

  十分過ぎるゆうだろ 」


キノコン

此方こっちが新しい誓約書エリ。

  とっととサインするエリ 」


菠蓙茗

「 …………………………はぁ……。

  シュンさぁ、マジで評判悪いぞ 」


霄囹

「 評判の悪さを気にして陰陽師が出来るか。

  本来の陰陽師ってもんは評判が悪くてナンボの職業なんだよ。

  褒め言葉だぞ 」


菠蓙茗

「 ──ほら、サインしたぞ。

  じゃあ、その人形の処分は頼んだからな! 」


 霊能力者のめいは、誓約書の控えをキノコンから受け取ると応接室から退室した。

◎ 訂正しました。

  ひよことじゃないか? ─→ ひとことじゃないか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ