✒ 幻夢とデート 4
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
作品を読みに来てくださり、有り難う御座います。
今回は鰻重を食べたいど、食べれない悔しい気持ちを込めて書いてみました。
炭火焼きされたホクホクの鰻ちゃんを食べたいです。
──*──*──*── 東京都米●市米●町米●横丁
──*──*──*── 犯罪天国都市・米●町
──*──*──*── 鰻屋
お土産を買った後も水墨画展示会を堪能したら、昼食する為に近くに在った鰻屋に入店した。
昼食は幻夢さんが奢ってくれる事になった。
水墨画展デートの次は昼食デートだ。
マオ
「 鰻重の並みと上,特上,極上って何が違うんだろう?
値段が違うけど──、ご飯の量や鰻の多きさが違うのかな? 」
獅聖幻夢
「 ご飯の量は変わらない様ですね。
メインの鰻の量が変わるそうですよ 」
マオ
「 そうなんだ?
どのくらい違うんだろう? 」
獅聖幻夢
「 気になるなら4種類、頼んでみてはどうですか。
違いが一目で分かりますよ 」
マオ
「 良いの?
有り難う、幻夢さん!(////)」
幻夢さんの有り難い厚意で、オレは鰻重の並み,上,特上,極上の4種類を注文させてもらった。
因みに幻夢さんが注文したのは鰻定食だ。
店員さんが注文した料理を運んで来てくれる。
初めに運ばれて来たのは、鰻重の並みと上だ。
どうやら鰻重の並みは、世間一般的な鰻重と変わらないみたいだ。
鰻重の味も普通に美味い。
いや、“ 予想外に美味しい ” の間違いだ。
鰻が美味い、タレも美味い、白米が美味いの嬉しい3拍子が揃っている。
チップ制度が有ったら、多目に渡したいぐらいには美味いんだ♥
因にだけど、この鰻屋で調理されている鰻の殆んどは、季節に左右されずに年中無休食べれる養殖鰻らしい。
因み序でに鰻重の上は、並みより鰻の量が多くて、ツンツンふっくらツヤツヤな白米が隠れている鰻重だった。
ご飯の量は並みと同じで、鰻も並みと同じ養殖鰻が使われていた。
次に運ばれて来たのは、幻夢さんが注文した鰻定食とオレが注文した鰻重の特上だ。
鰻定食の内容は、鰻たっぷりのひつまぶし丼,鰻のお吸い物,鰻の茶碗蒸し,鰻のだし巻き玉子焼き,鰻の白蒲焼きの5点を味わえる贅沢な欲張り定食だ。
何れも美味しそう…………オレも注文したい……。
鰻の特上は、ご飯の量は並みと同じけど、鰻の量と鰻の厚みが明らかに違う。
メインの鰻は重箱から贅沢にはみ出ていてボリューミーだ。
養殖鰻なのは変わらないけど、肉厚が明らかに違う。
甘辛でマイルドで優しい旨味を感じるタレも多目に付けられていて、鰻好きを唸らせて満足させてくれる食べ堪え十分の鰻重だった。
最後に運ばれて来たのは、オレが注文した鰻重の極上──。
何と極上に使われている鰻は養殖鰻じゃなくて、天然の国産鰻らしい。
上みたいに白米が隠れる量が乗せられていて、人気のタレも多目だ。
重箱からはみでてしまう部分は、玉子焼きの中に入れられている。
タレを付けて炭火焼きされた焼おにぎり2個がサービスで付いて、お持ち帰りも可能なんだ!
然もだ、焼おにぎりの中に入っている鰻も、天然の国産鰻らしい。
8.000円以上するのは、天然の国産鰻が使われているからって理由で納得した。
鰻は勿論、白米もタレも玉子焼きも焼おにぎりも絶品だから、9.000円未満なのが安いと錯覚してしまう。
マオ
「 こんなに鰻を食べたのは久し振りかも(////)
天然の国産鰻に負けないぐらい養殖鰻も美味しかったね♥
下処理や焼き加減が上手いんだろうね 」
獅聖幻夢
「 マオ殿、折角ですから鰻定食も頼んではどうでしょう 」
マオ
「 えっ……でも…………良いの? 」
獅聖幻夢
「 勿論です。
マオ殿には婚約者の振りをしてもらえて助かっています。
御礼の気持ちです 」
マオ
「 あ…有り難う……(////)」
幻夢さんの厚意で、オレは締めに鰻定食を注文した。
獅聖幻夢
「 養殖鰻はキノコン殿達が飼育している鰻ですよ。
この鰻屋も《 セロッタ商会 》の後ろ楯が有り、返り咲いた閉店寸前の鰻屋でした。
〈 器人形 〉殿がミニマムキノコン殿と共に経営,経理に携わっているそうですよ 」
マオ
「 そ、そうなんだ……。
〈 器人形 〉とミニマムキノコンに監視されてるんだ……。
美味しい鰻を食べれるのは嬉しいけど、店長や店員さんは付いてくのが大変だな……」
獅聖幻夢
「 今日は比較的、空いていた日ですよ。
普段なら行列が出来ている時間帯ですから。
予約もせず、並ばず入店が出来たのは幸運でした 」
マオ
「 そ、そうなんだ?
今日は何で空いてたんだろう? 」
獅聖幻夢
「 デザートが関係しているかも知れませんね 」
マオ
「 デザートぉ? 」
獅聖幻夢
「 今日はデザート休刊日みたいですね。
何時もなら、デザートのメニュー表が出されるそうです 」
マオ
「 そうなんだ?
じゃあ、普段は鰻とデザートの両方を楽しみたい御客が来るって事かな?
鰻だけでも楽しみたい御客がデザート休刊日に来てるんだな 」
獅聖幻夢
「 キノコン印のデザートを無料で食べれますからね。
食後にデザートを頼めるのは、セロカ会員限定のサービスみたいですよ 」
マオ
「 食後にデザートを食べたければ『 セロカ会員登録しろや 』って手法かよ。
差別化して会員を増やす戦術って厭らしいよな… 」
獅聖幻夢
「 ふふふ。
商売の目的も真髄も “ 如何にして多く稼ぐか ” ですからね、厭らしいのは当然です。
厭らしさの欠片も無い商売等存在しませんよ 」
マオ
「 セロに言われると嘘っぽく感じちゃうけど、幻夢さんに言われると説得力が有って信じちゃうな~~ 」
獅聖幻夢
「 マオ殿、その言葉は聞かなかった事にしておきますね 」
幻夢さんは少し困った様な複雑そうな表情をしている。
でも笑顔なんだよな……。
オレ、もしかして失言しちゃった??