✒ 浴衣を買って! 2
???
「 スイカで良いんじゃないのぉ~~?
それか、蚊取り線香ね~~。
ほら、豚柄ぁ~~ 」
マオ
「 ──キギナ!?
何で居るんだよ? 」
キギナ・メグド・ナール
「 霄囹に便乗して、私の浴衣も買ってもらおうと思ってね!
コッソリと後を付けて来たのよ★ 」
マオ
「 キギナもオレに浴衣を集る気なのか? 」
キギナ・メグド・ナール
「 仕方無いでしょ!
マオ以外の男共は、可愛いキューティな私を避けてチヤホヤしてくれないんだものぉ!!
彼奴等は全員、女を見る目が無いわ!
男は私を囲ってチヤホヤすべきなのよ!!
その点、マオは逸材よ!
私の財布としての資格が十分に有るもの── 」
春麗
「 おい、マオを気安く財布扱いするな!
失礼だろ! 」
マオ
「 シュンシュン──(////)」
春麗
「 マオはお前の財布じゃない!!
僕の専属財布だ!!
マオのMBKは僕専用だ!!
勘違いするな! 」
マオ
「 シュンシュン…………。
どっちもオレを財布扱いして最低だな!
セロに言ってMBKの使用限度額を下げてもらうけど良いよな? 」
キギナ
「 な゛っ──?!
そんなの駄目に決まってるでしょ!!
毎月3万でやりくりしてるのよ!
これ以上、減らされたら困るんだけどぉ!! 」
マオ
「 毎月3万も使えるんだから、浴衣も自分で買えるよな?
オレは1円だって支払わないぞ 」
キギナ・メグド・ナール
「 酷いわよ、マオ!
アンタ、それでも私の主人なの?
主人ってのは黙って眷属に貢ぐのが責務なのよ!! 」
マオ
「 そんな責務は聞いた事ないけどなぁ~~ 」
キギナ・メグド・ナール
「 今、私が考えたのよ!
素晴らしいでしょ!
主人は忠実な眷属の奴隷で有るべきなのよ!
そう、財布よ!!
有り余る財力は愛しき眷属にこそ使い、貢ぐべきなのよ!!
今の私、最高に良い事を言ってるでしょ♥ 」
春麗
「 僕のマオにウインクするな!
横取りなんて許さないぞ!! 」
マオ
「 …………オレはシュンシュンの事もキギナの事も “ 愛しい ” なんて微塵も思って無いからな~~ 」
性別反転して少女に容姿を変えているシュンシュンは、オレの腕に抱き付いてキギナと激しい言い合いを繰り広げている。
右腕にシュンシュンの胸の感触を感じるけど、微塵も嬉しくない。
身体が女性でも中身が男だからな~~。
キギナ・メグド・ナール
「 ムッきぃぃぃぃぃぃぃ~~~~!!!!
私の財布に汚ない胸を押し付けるんじゃないわよ!!
穢らわしい事、この上無いわ!! 」
シュンシュンに対抗する様にキギナもオレの腕に抱き付いて来る。
左腕にキギナの柔らかい胸の感触を感じるけど、やっぱり嬉しくない。
キギナは性別反転しているシュンシュンと違って、正真正銘の女の子なのに何でだろうな?
性格や口調の所為か??
マオ
「 オレを挟んで口論するの止めてくれないか?
オレはセロと違うから、我慢の限界ってのが有るんだけど? 」
春麗
「 僕は悪くない!
悪いのは僕からマオを奪う気満々の泥棒猫──キギナの方だぞ!! 」
キギナ・メグド・ナール
「 違うわ!
泥棒猫なのは霄囹の方でしょ!!
男の分際で身体を女に変えて私のマオを誘惑してるじゃないのよ!! 」
マオ
「 オレはどっちの財布でも無いぞ!!
オレはセロだけの財布だ!!
オレの財布はセロの為に有るんだからな!!
勘違いするな!
オレは抑セロにしか興味無いんだからな 」
キギナ・メグド・ナール
「 ………………………………そんなの言われなくても分かってるわよ…。
マオの1番がセロフィートなのは、ちゃんと認めてるわよ。
だけど──、マオの2番は私よ!! 」
春麗
「 死神風情が図々しいんだよ!
マオの2番は僕だ!! 」
マオ
「 オレの2番はキノコン達だからな~~。
向こうでアイスを買ってやるから、クールダウンしよう。
一旦、御互いに落ち着こうな? 」
キギナ・メグド・ナール
「 ………………サーテ◯ンワンのマーブルクッキーソーダミントが良いわ 」
春麗
「 チッ、仕方無いな。
僕もサーテ◯ンワンで我慢してやる。
ラムレーズンナッツトルテプレミアムバニラが食べたい! 」
マオ
「 2人共アイスクリームが好きだよな。
浴衣選びはアイスを食べてからな 」
春麗
「 良いぞ(////)」
キギナ・メグド・ナール
「 アイスに免じて許すわ 」
やっと言い合いを止めてくれたシュンシュンとキギナを連れて、近くに在るサーテ◯ンワンへ向かって歩いた。
アイスクリームを考えて生み出した昔の人は偉大だと思った。