⭕ お祓いの依頼 4
マオ
「 因みに菠蓙茗って奴は、シュンシュンから見たらセーフな霊能力者なのか? 」
霄囹
「 まぁ、そうだな。
女関係にはだらしないが、悪い奴ではないな。
春麗の姿で会うと何時も食事を奢ってくれるんだ。
菠蓙茗って男は下半身に忠実で女には頗る羽振りが良いからな。
この前は女に絶大な人気を誇る高級ブランドの新作バッグをプレゼントされたぞ★ 」
マオ
「 シュンシュンは女だけじゃなくて男にも貢がせるんだな。
とんでもない両刀使いだよ。
背後から刺されたりしないか? 」
霄囹
「 心配無用だ。
僕に危害を加えた時点で即、呪いが発動する呪術を掛けてるからな!
僕は何時でも安全だぞ★ 」
マオ
「 呪いを相手に掛けてるなんて最低過ぎる…… 」
霄囹
「 バレなきゃ良いんだ!
僕にしか解けない呪いだから、常に僕が相手の手綱を握る関係になる。
人付き合いするなら、自分が相手の手綱を握らないとな!
主導権を握っとかないとカモられる事になる。
カモられるより、カモる方が断然良いに決まってるからな! 」
マオ
「 ははは…………。
まさに犯罪者の考え方だな。
流石だよ、シュンシュン! 」
霄囹
「 もっと褒めて良いぞ!(////)」
マオ
「 それにしても依頼人に依頼された家が在る県って遠いよな。
後何時間乗ってれば良いんだ? 」
霄囹
「 新幹線で片道5時間だから、後3時間だ 」
マオ
「 何だよ……。
未だ2時間しか経ってないのか……。
暇だな~~。
シュンシュンの転移陣を使えば5時間も掛からなかったよな 」
霄囹
「 少しでも能力を温存しときたいんだ 」
マオ
「 帰りは転移陣だよな? 」
霄囹
「 何言ってるんだ。
帰りも新幹線に決まってるだろ。
僕はグリーン車で優雅に帰りたいんだ 」
マオ
「 また5時間も新幹線に揺られるのかよ……。
セロが居てくれたら耐えられるけど、苦痛だなぁ~~ 」
霄囹
「 僕が話し相手になるんだから耐えれるだろ! 」
マオ
「 誰も居ないよりはマシかな。
それよりさ──、シュンシュンにカモられてる女にだらしない菠蓙茗の霊能力って強いのか? 」
霄囹
「 そうだな──、人間で例えれば中の上って所だな。
悪霊化した霊的存在を1人で祓える実力は持っているな 」
マオ
「 中の上って凄いのか? 」
霄囹
「 まぁ、凄いな。
単独で悪霊化した霊的存在を祓うのは危険なんだ。
悪霊もピンキリだからな。
流石に怨霊化し始めてる悪霊を単独では祓えないが、怨霊化を遅らせる事は出来るんだ。
上の下は怨霊化を始めてる悪霊を単独で祓える実力者が当て嵌まる。
怨霊化して間もない怨霊なら単独でも祓える。
上の中になると、霊能力者が退魔師に転職が出来る実力者が当て嵌まる。
どんな死霊でも単独で楽々祓えるレベルだ。
上の上ともなれば──、弓弦の弟子になれる素質を持っていると思えば良い。
弓弦は弟子を取って育てる気なんか更々無いだろうがな 」
マオ
「 弓弦さんの弟子になれる資格か……。
弓弦さん強いもんな。
でもさ、仮に弟子になれたとしても耐えられるかな?
弓弦さんは実戦派だから、かなりのスパルタ式なイメージがするんだけど── 」
霄囹
「 弟子になれる素質が有っても資格が有るかは別だな。
弓弦の弟子になった事で、未来の優秀,有能な退魔師となる芽を踏み潰して台無しにする事にもなり兼ねないからだ。
弓弦も異形だからな──、人間相手に加減するのは難しいんじゃないか。
弓弦の修行に余裕で付き合えるのはセロフィートとマオくらいだろう。
僕は激しく御免被る 」
マオ
「 …………………………確かにな……。
反論が出来ないや…。
じゃあさ、玄武さんの弟子になるなら上の中かな? 」
霄囹
「 人間に玄武の弟子が務まると思うのか?
ガチで死ぬぞ。
僕ですら弟子を取らないんだ。
まぁ、死体の山が増えれば死乃人を増やせるから別に良いんだが──。
抑だ、玄武の弟子になりたがる奴が現れたら、僕が全力で邪魔してやるさ!
玄武の “ 妻 ” としてな! 」
マオ
「 シュンシュン……。
玄武さんの前では絶対に言うなよ。
天岩戸宜しく閉じ籠って部屋から出て来なくなっちゃうからな! 」
霄囹
「 うぅ゛……それは困るな……。
これ以上、玄武から距離を置かれたくないし…… 」
マオ
「 信頼を回復させれる迄は自重しような。
( 難しいとは思うけど、オレが間に入ってシュンシュンと玄武さんが仲直り出来る様に繋ぎ役をするか──。
シュンシュンの友達は今、オレしか居ないもんな── )」
◎ 訂正しました。
玄武さん ─→ 玄武さん