✒ クリスマス 4
──*──*──*── 米●駅構内
美味しいオムライスが食べれる飲食店《 ポフの樹 》で、昼食を済ませたセロとオレは、駅構内のパンフレットに書かれている地図を見ながら、色んな店舗を見て回った。
メガネショップに入って御揃いの伊達眼鏡を買ったり、帽子ショップに入って御揃いの帽子を買ったりもした。
チョコレートを販売している店に入って、クリスマス限定パッケージのチョコレートも買った。
パン屋にも入ったし、ケーキ屋にも入ったし──、色んな店に入って買い物を楽しんだ。
駅構内の中だから日が暮れてるかも分からない。
巨大なクリスマスツリーのあった場所とは反対側の広場では、サンタクロースの格好をした大道芸人が自慢の芸を披露している。
マオ
「 あはは!
サンタクロースが大道芸してる!
凄いな~~。
こういうショーが見れるのも良いよな 」
セロフィート
「 大道芸の後にはマジックショーもあるようです。
ジングルベルを使ったクリスマスソングの演奏も聞けるようです 」
マオ
「 見たい!
セロ、見てから帰ろうよ 」
セロフィート
「 はいはい。
マオが望むなら 」
マオ
「 やったあ!! 」
セロと一緒に並べられている椅子に腰を下ろして座る。
大道芸を楽しんで見ている人は親子連れや異性カップルが多い。
セロは長身だから1番前の席の端っこに座っている。
オレはセロの右横に座る。
サンタクロースの衣装の大道芸人の他にはティンカーベルの衣装を着た大道芸人も登場。
ピエロも登場して、コミカルで笑いの堪えない楽しいショーが見れた。
大道芸が終わると拍手喝采だ。
惜しまれるように大道芸人達がステージから去って行く。
マオ
「 途中からなのが悔やまれるな。
最初から見たかったよ… 」
セロフィート
「 《 セロッタ商会 》から出演オファーをします。
親子向け,老孫向けイベントに参加してもらいましょう。
それならマオも初めから見れます 」
マオ
「 セロ……。
有り難な!
イベントで大道芸が見れるんだな(////)」
セロフィート
「 マオ、マジックショーが始まります 」
マオ
「 うん。
どんなマジックが見れるんだろうな! 」
ワクワクするマジックショーを見て、ジングルベルを使ったクリスマスソングの演奏も聞けて、楽しい時間を過ごせたと思う。
オレがマジックショーとジングルベルの演奏を気に入ったから、セロが《 セロッタ商会 》でイベントの出演オファーをしてくれる事になった。
セロフィート
「 そろそろ帰りましょう。
セノコンとマオキノが御馳走を用意してくれてます 」
マオ
「 うん。
──1度で良いからさ、ウェディングケーキみたいに高さのある豪華なケーキを食べてみたいよな~~ 」
セロフィート
「 ふふふ…。
ウェディングケーキは食べれる部分が少ないですよ 」
マオ
「 えぇっ?!
全部が食べれるんじゃないのかよ?
マジかよぉ~~~~ 」
セロフィート
「 頼めば作ってくれます。
頼んでみます? 」
マオ
「 うん!
ウェディングケーキみたいなクリスマスケーキを食べたい!!
全部、本物が良い! 」
セロフィート
「 はいはい。
セノコンとマオキノに伝えときます 」
椅子から腰を浮かせて立ち上がったオレは、セロと一緒に駅構内を歩いて巨大なクリスマスツリーのある場所へ向かう。
夕方になったから人の数も増えて来た。
帰宅ラッシュの時間かも知れない。
──*──*──*── クリスマスツリー前
巨大なクリスマスツリーに巻かれている電飾がピカピカと光っていて綺麗だ。
せめてツリーの周りだけでも明かりが消えたら、もっと綺麗だと思う。
駅構内だから仕方無いよな。
赤い絨毯の上に置かれているグランドピアノを弾いているのは、サンタクロースの衣装に身を包んだピアノの演奏者だ。
ストリートピアノってヤツだな。
弾かれているのは定番のクリスマスソングのメドレーみたいだ。
マオ
「 上手に弾くな~~。
ピアノが上手いサンタクロースも良いよな 」
セロフィート
「 マオがピアノの演奏を聴きたいなら買います。
グランドピアノは置けませんけど、縦型のアップライトピアノなら場所を取りません。
グランドピアノより音色は劣りますけど、古代魔法で音色の質は変えれます。
オルガンも良いですね 」
マオ
「 オルガン?
ピアノと何が違うんだ? 」
セロフィート
「 ピアノは打楽器でオルガンは管楽器です。
オルガンはピアノより安価で丈夫です。
違いが分かりますし、両方置いても良いですね 」
マオ
「 じゃあ、1階の居間にピアノとオルガンが横に並ぶ日が来るのか? 」
セロフィート
「 マオが望むなら 」
マオ
「 じゃあ、望む!
ピアノとオルガンが欲しい! 」
セロフィート
「 はいはい。
楽しみにしていてください 」
ピアノ演奏を聴き終わったら、セロと一緒に米●駅を出た。
外に出ると雪がチラチラと降っている。
近くの花壇に目をやると雪がうっすらと積もっている。
マオ
「 ホワイトクリスマスかぁ~~。
明日は積もるかな? 」
セロフィート
「 今夜の内に雪が強くなれば多少は積もるでしょうね 」
マオ
「 どうせなら裏庭で雪だるまを作れるくらい積もってほしいよな!
まぁ、明日は1日中ゲーム三昧するって決めてるけどな! 」
セロフィート
「 ワタシはマオの隣で見てます 」
マオ
「 うん。
シュンシュンが主人公のゲームを一緒に楽しもう! 」
セロの腕に抱き付いて歩く。
恋人みたいで良いよな~~(////)
今夜もベッドの中でセロとイチャイチャしたい!(////)
プレゼントは寝る前に渡そうかな。
喜んでくれたら良いな~~。
プレゼントの御礼に朝まで『 いいこと 』してくれるかも知れない!
──*──*──*── 裏野ハイツ
──*──*──*── 中庭
──*──*──*── 102号室
──*──*──*── 1階・玄関
ドアを開けるとマオキノとセノコンが「 お帰りなさいませエリ 」と言って迎い入れてくれる。
「 クリスマスディナーの御用意は出来てますエリ 」とセノコンが教えてくれる。
玄関で靴を脱ぐと素早くマオキノがルームシューズを出してくれる。
ルームシューズを履いたら居間へ入る。
テーブルの上はクリスマス仕様でテーブルセッティングされていた。
まるで高級レストランのテーブルみたいだ。
マオキノ
「 マオ様、お座りくださいませエリ 」
マオキノが引いてくれた椅子に腰を下ろして座ると、マオキノがテーブルに料理を運んで来て、クリスマス仕様のランチペーパーの上に料理が盛られた食器を丁寧に置いてくれる。
どんなクリスマスディナーを食べれるのか楽しみで仕方無い!
今夜は何時も以上に一杯、食べるぞ~~~~♪♪