✒ セロカ君の本屋 5
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
今回は「フィギュア 」の事を書いています。
「 フィギュア 」が大好きな読者さんは、不愉快な気分になるかもです。
読まれない方が良いかも知れません。
──*──*──*── 2階
1階の店内からBRへ移動したキギナとオレは業務用エレベーターに乗って、2階のBRへ上がった。
2階のBRでは1階のBR同様にキノコン達が忙しく動いている。
キノコン達がワラワラと寄って来ては嬉しそうに挨拶してくれる。
パッと咲いた花や熱烈な♥が飛んでる様に見えるのは幻覚かな??
アニメグッズやゲームグッズの在庫を見たい事を伝えるとキノコン達は快く案内してくれる。
1階の店内から2階の店内を見ても幕が張られていて進み具合が分からなかったけど、2階の店内は既にほぼほぼ完成していた。
商品棚には商品が綺麗に陳列されていて、〈 器人形 〉達が最終チェックをしている様だ。
キノコン
「 マオ様、アニメグッズは此方に有りますエリ 」
マオ
「 有り難な。
忙しいのに無理言って御免な… 」
キノコン
「 とんでも御座いませんエリ。
マオ様の我が儘はキノコンにとって至福の御褒美ですエリ♥
御遠慮は無用ですエリ♥ 」
マオ
「 至福の御褒美って……。
大袈裟じゃないかな? 」
キノコン
「 マオ様、どの様なアニメグッズをお探しですかエリ 」
マオ
「 えぇと──── 」
オレはキギナが書いてくれたメモ用紙に書かれている内容をキノコンに伝える。
キノコンは快く関連しているアニメグッズが並ぶコーナーへ案内してくれた。
キノコン
「 マオ様、此方になりますエリ 」
マオ
「 有り難な。
キギナ── 」
オレが声を掛けるより早くキギナはアニメグッズが並んでいる棚を物色していた。
キギナ・メグド・ナール
「 きゃっはぁ~~~~ん♥♥
新商品がいっぱいだわぁ~~~~ん♥♥♥ 」
キギナは何時の間にか買い物カゴを持っていて、その中に欲しい商品を入れまくってた。
キギナの周りに♥が飛んでる様に見えるのは、幻覚──目の錯覚かな??
マオ
「 キノコン、ム◯ク先輩のグッズが陳列されている棚って何処かな? 」
キノコン
「 ム◯ク先輩ですエリ?? 」
キノコンの頭の上に沢山の?が浮かんで見えるのは、幻覚──目の錯覚かな??
マオ
「 えぇと──、【 ガチ◯ピンとム◯ク 】のム◯ク先輩だよ。
イエティの子供で、全身が赤くて、頭の上にタケコ◯ターが付いてる──分かるだろ? 」
キノコン
「 エリ~~??
赤いイエティの子供ですエリ??
イエティの毛皮は白いと思いますエリ 」
マオ
「 ム◯ク先輩は特殊なんだ!
肉食だから返り血を浴びて全身が赤色に染まってる設定で──、頭の上に付いてるタケコ◯ターで空も飛べるんだ!
凄いだろ(////)」
キノコン
「 タケコ◯ターですエリ??
………………………………存じませんエリ。
その【 ガチ◯ピンとム◯ク 】とやらは1度でもアニメ化された事は有りますかエリ? 」
マオ
「 え…?
アニメ化されてるかは分からないけど……。
100円ショップで見た事が有るんだ! 」
キノコン
「 マオ様、アニメ化されてないグッズの取り扱いは無い筈ですエリ。
良ければ要望書に御要望を書かれてみては如何ですかエリ。
要望箱に入れてくださいませエリ 」
マオ
「 要望箱?
そんなのが有るんだ?
その要望書はセロも見るのか? 」
キノコン
「 此方で集計した資料を見て頂きますエリ。
マオ様の御要望書に関しては最優先で直にセロフィート様へ届けられますエリ 」
マオ
「 ………………だったら直接セロに頼んでみようかな?
セロの機嫌を損ねたくないし…… 」
キノコン
「 賢明な御判断だと思いますエリ 」
マオ
「 キギナは長そうだし、オレは他の棚を見てみるよ 」
キノコン
「 気の済む迄、御堪能くださいませエリ 」
マオ
「 有り難な、キノコン。
作業の邪魔しちゃって御免な 」
キノコン
「 マオ様の御心遣い、痛み入りますエリ♥ 」
キノコンは嬉しそうに体を上下に動かして喜びを表現してくれている。
胞子を振り撒かないだけの理性を持ち合わせてくれているみたいで安心した。
という訳で──、オレは1人でアニメグッズを見て回る事にした。
マオ
「 うわ~~。
本当にアニメに関するグッズしか置かれていないんだな。
あっ、此ってフィギュアってヤツだ!
シュンシュンのが部屋に飾ってる人形だけど、色んなキャラクターが有るんだな。
………………む…胸がデカい!?
此方はポーズがエロい!?
………… “ 大きなお友達 ” って呼ばれてる輩が好きそうなフィギュアが多くないか?
此方は幼くて可愛い系のフィギュアだ 」
フィギュアの事を良く知らないオレからしても、クオリティってのが高い事が分かる。
値段が高いのも頷けるかも知れない。
10分の9はボッタクリと思うけどなぁ~~~~。
此だけ有ると、こっそりシュンシュンも買いに来るかも知れないな。
マオ
「 あっ、今度は男キャラクターのフィギュアだ。
此方も多いな。
着物を着てるキャラクターが人気なのかな?
何々── “ 歴史上の刀を擬人化したキャラクターです ” だと?! 」
う~~~~ん、美形ばっかりだな。
キギナが好きそうだ。
後で教えてやろうかな?
マオ
「 此方はアイドルのフィギュアか。
…………………………全部、美形だな。
女性向けだから美形にしないと売れないのか?? 」
???
「 馬鹿ね、可愛い系の男の子フィギュアも有るわよ! 」
マオ
「 キギナ!?
何時の間に?? 」
キギナ・メグド・ナール
「 マオ、勝手に居なくならないでくれるかしら!
荷物持ちが居ないと困るじゃないのよ! 」
マオ
「 荷物持ちぃ~~~~ 」
キギナ・メグド・ナール
「 ほら、ちゃんと買い物カゴを持ちなさいよ!
私から離れるんじゃないわよ!
きゃっはぁ~~~~ん♥♥
美形のフィギュアがいっぱいだわぁ~~~~ん♥♥♥ 」
マオ
「 ……………………1人で6カゴも持ってないっての! 」
キギナ・メグド・ナール
「 か弱い私が持ってたんだから、男のマオなら持てるわよ!
頭を使いなさい! 」
キギナは直ぐに男性キャラクターのフィギュア,男子キャラクターのフィギュアを夢中になって物色を始めた。
まさか初めからオレに荷物持ちをさせるつもりで誘ったのか?
セロに知られたら大変だぞ……。
オレは知らない。
キギナ・メグド・ナール
「 マオはフィギュアに興味無いの?
水着美女や水着幼女のフィギュアが有るけど── 」
マオ
「 オレを変態にするな!
フィギュアに欲情してハァハァする変態になった覚えは無いからな! 」
キギナ・メグド・ナール
「 ふぅん?
でも霄囹は好きなんでしょ?
可愛い系の魔法少女フィギュアを見て笑ってたし 」
マオ
「 確かにシュンシュンは変態だけど、フィギュアに欲情はしないだろ。
今は玄武さんに夢中だからな 」
キギナ・メグド・ナール
「 玄武ねぇ?
あんな堅物の玄武の何が良いのかしら? 」
マオ
「 堅物って……。
玄武さんは愿縲さんのモデルだぞ。
尊くないのかよ? 」
キギナ・メグド・ナール
「 声が違うじゃないのよ。
私はモデルの玄武じゃなくて、キャラクターの愿縲様が好きなの♥♥
声が素敵でしょ~~(////)」
マオ
「 キギナはメインキャラクター全員が好きなんだろ…… 」
キギナ・メグド・ナール
「 フィギュアも出してくれないかしら?
着衣を脱がせるフィギュアが欲しいのよね!! 」
マオ
「 わぁお★
変態の発想だな。
褌姿で何を妄想するんだよ 」
キギナ・メグド・ナール
「 はぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
褌なんか付けてる訳が無いでしょ!!
時代を考えなさいよ、時代を!!
良い事、褌という概念が生まれて貴族に根付いたのは── 」
オレは何故か褌に関する熱烈な話をキギナから聞かされる羽目になった。
要するに下着に該当する褌の発想が無かった平安人はノーパンでフル●ンだったんじゃないか──って事を熱弁された。
知るかよぉ!!
キギナ・メグド・ナール
「 そんな訳で── 」
マオ
「 それなら玄武さんに下着事情を直接聞いたら早いんじゃないか? 」
キギナ・メグド・ナール
「 はぁ?
アンタ、馬鹿なの?
玄武の故郷と≪ 日本国 ≫とは違うでしょうが!!
似ているかも知れないけど、全く別の≪ 島国 ≫なのよ!
それに、聞いちゃったら “ 浪漫 ” が無くなるでしょ!!
白黒ハッキリさせないグレーで良いのよ、グレーで!!
浪漫を潰しちゃ駄目なのよ!! 」
マオ
「 ノーパンでフルチ●ンが浪漫になるのか??
………………それだとコートを広げて裸体と股間を全開にして見せ付ける卑猥な変態野郎も浪漫に入っちゃうよな? 」
キギナ・メグド・ナール
「 何血迷った事を言ってるのよ。
イケメンに限るに決まってるでしょ!!
浪漫もイケメン限定なの!! 」
マオ
「 何か理不尽っ!! 」
キギナ・メグド・ナール
「 良い事、マオ!
美女フィギュアを逆さにしてパンツを見てニチャニチャ笑う様なキモブタオタクと一緒にするんじゃないのよ!!
彼奴等は性欲の捌け口に美女フィギュアを利用するのよ!!
でもね、女性のオタクは違うの!
誠実で清らかな愛する心で愛でるのよ。
決して性欲の捌け口になんて使ったりしないの!!
私達のオタク魂は尊いのよ!! 」
マオ
「 ノーパンでフル●ンが浪漫とか熱弁するキギナが言っても説得力は無いと思うけどな~~。
オレは美女フィギュアのパンツを見てニチャニチャ笑ってハァハァする男達と同レベルだと思うけど──。
…………………………因みに丸見えになった露な下半身を舐めたりするのか?? 」
キギナ・メグド・ナール
「 馬鹿にしてんのぉ!?
す…する訳ないでしょ!!
しないわよ!!(////)」
マオ
「 何でムキになってるんだよ?? 」
とまぁ──こんな感じでキギナと馬鹿でくだらない話をしながら、アニメグッズが販売される売り場を歩き回った。
キギナってシュンシュンと気が合いそうな気もするんだけど、水と油なんだよなぁ~~。
シュンシュンとキギナの間には挟まれたくないと思った。
◎ 唯一の女の子キャラはキギナだけなので、少しだけマオと絡めてみました。
BL大好きっぽい腐女子寄りの子をイメージして書いてみたのですが、知識が無いのでテキトーです。
霄囹の次にマオを振り回せそうな子になっていたら幸いです。