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⭕ ヴァンプルの宴 8


──*──*──*── ビルの上


セロフィート

みなさん、揃ってます? 」


弓弦

「 セロ──。

  全員、揃っている 」


玄武

「 今夜は月が赤い──。

  絶好の狩り日和びよりとなるな 」


獅聖幻夢

「 新種のじゅれいの用意は出来ています。

  早く性能をためしたいです 」


霄囹

「 新種のじゅれいだって?

  ≪ にっぽんこく ≫を攻め落とす気かよ? 」


玄武

「 シュンシュンはなにを用意したのだ? 」


霄囹

げんぅ~~(////)

  僕に話し掛けてくれるなんて、げんの愛をビシバシ感じるよ!! 」


玄武

「 近寄るでない! 」


 せいげんは、ササッとばやくセロフィートの背後に身を隠す。

 此にはげんじのづるせいげんも笑うしかない。


霄囹

「 おい、コラ、げんぅ~~!

  なんで僕から逃げるんだよ! 」


玄武

「 逆に、分からない!! 」


弓弦

「 シュンシュン──。

  兎に角、げんから離れよう 」


霄囹

「 はぁ!?

  僕は十分過ぎるほどげんから離れてるだろ! 」


獅聖幻夢

しょうれい

  げんいやがっているでしょう!

  半径3メートルちかかないように! 」


霄囹

なんげんおこるんだよ!

  お前、僕のげんを狙ってるのか?!

  僕からげんだつりゃくする気か!? 」


弓弦

げんはシュンシュンのではないだろう? 」


霄囹

「 フフン!

  ところ、僕とげんには既成事実が有るんだ! 」


玄武

づる、シュンシュンをってくれ! 」


弓弦

「 セロが許可してくれたらるが…… 」


 良識じんげんじのづるは困ったようにセロフィートに目を向ける。

 げんじのづるの視線にいたのか、静かに微笑んでいる。


セロフィート

しょうれいさんは試作したい物を持参してません? 」


霄囹

「 僕はやみじゅじゅつじゅれいちかけた式隷のヤバさを見たいんだ 」


弓弦

「 特級じゅれい並みに変えた──という事か? 」


霄囹

「 そういう事になるな。

  セロフィートに能力ちからを封じられてるから時間が掛かった。

  試行錯誤も繰り返して完成させたんだ! 」


獅聖幻夢

「 それは、お手並み拝見ですね 」


弓弦

「 暴走はしないだろうな? 」


霄囹

「 その保証は出来ないな!

  なにせ式隷は僕に対して反抗的だからな! 」


セロフィート

なにか有れば〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換します 」


霄囹

めろぉ!

  折角の “ じゅれいちかけた ” 式隷を〈 (原質)(みなもと) 〉に変換するなよ!! 」


セロフィート

「 味方と敵の判別も出来ない式隷を連れてないでください 」


霄囹

「 だったら僕の能力ちからを限定解除してくれよ! 」


セロフィート

「 ワタシの信頼をうられば、どうなるか分かってますね? 」


霄囹

うらる訳ないだろ!

  僕はまだ(まだ)生まれ変わりたくないからな!

  それに──〈 コウ 〉になったマオのしりを蹴り飛ばしてやらないとだろ? 」


セロフィート

「 ふふふ…。

  そうですね 」


玄武

しかし、キノコンも出るなら、われ達が出る必要が有るのか? 」


セロフィート

「 キノコンにはアジトを制圧させます。

  げんさんにはアジトから避難するぜんりょう吸血鬼ヴァンパイアさん達を安全地帯の結界へ誘導してください 」


玄武

ぜんりょう吸血鬼ヴァンパイア吸血鬼ヴァンパイアの区別が付かないのだが? 」


セロフィート

「 区別はキノコンに任せてください。

  仮にキノコンがのがしたとしても悪質な吸血鬼ヴァンパイアはアジトに張っている結界から出ると〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換され、輪廻の流れへ還るようにしてます 」


玄武

「 それなら安心して誘導する事が出来るな 」


セロフィート

「 問題なのは避難誘導ちゅうに攻撃を仕掛けて吸血鬼ヴァンパイアの存在です。

  づるさんは安全地帯へ避難する吸血鬼ヴァンパイアさん達をまもりながら、襲い掛かる吸血鬼ヴァンパイア達を撃退してください 」


弓弦

「 広範囲で複数攻撃を出来る私に向いているな。

  手加減はした方がいのか? 」


セロフィート

「 駆除に手加減は不要です 」


弓弦

「 そうだな。

  骨も残らぬようめるとしよう 」


霄囹

「 セロフィート、僕はなにをしたらいんだ? 」


セロフィート

しょうれいさんは式隷を地上へ放ち、吸血鬼ヴァンパイア達をアジトを目指して逃げるように誘導してください 」


霄囹

「 アジトへ向かわせるんだな。

  その最中に式隷が吸血鬼ヴァンパイアころすのは有りなのか? 」


セロフィート

「 不可抗力なら致し方無いです。

  可能な限り死なせないようつとめてください 」


霄囹

「 無茶な注文するなよ…… 」


セロフィート

「 米●町から逃げる吸血鬼ヴァンパイアる筈です。

  げんさんは米●町に張った結界ないに新種のじゅれいを配置してください。

  米●町から逃げる吸血鬼ヴァンパイアを捕獲し、追い返してください。

  米●町から “ 出られない ” とまれば、吸血鬼ヴァンパイア達は大人しくアジトを目指すでしょう 」


獅聖幻夢

なにかの手違いで吸血鬼ヴァンパイア達をべてしまうかも知れません。

  その場合はいですか? 」


霄囹

い訳ないだろ! 」


セロフィート

「 大目に見るとしましょう 」


霄囹

一寸ちょっと待てよ!

  なんで僕の式隷には大目に見てくれないんだよ!

  不公平だぞ! 」


弓弦

「 普段のおこないの違いではないか? 」


霄囹

「 普段のおこないだと?

  僕はも優等生だろうが!! 」


 しゅんしょうしょうれいの言葉に対し、せいげんげんじのづるせいげんは「 どの口が言うんだ 」というようあきれた顔でしゅんしょうしょうれいを見ている。


霄囹

「 おい、そんな残念な奴を見るような顔で僕を見るなよ! 」


玄武

げんの作った新種のじゅれいとやらは感じなのだ? 」


獅聖幻夢

「 今回のじゅれいは、ぼでいびるだーとやらを参考にして筋肉質にしてみました 」


霄囹

「 ぼでいびるだーじゃなくて、ボディビルダーな! 」


弓弦

「 筋肉質なじゅれいとは姿をしているんだ? 」


獅聖幻夢

「 1体だけ召喚しますね 」


 そう言ったせいげんは陰陽術を発動させると、召喚陣から新種のじゅれいを1体だけ召喚した。


霄囹

「 こ…コイツは──っ!!

  全身が筋肉ゴツ盛りのじゅれいじゃないかよ!!

  ………………北斗◯拳や範馬◯牙でも意識してるレベルでヤバいぞ!!

  抱きしめられたら骨がこな(ごな)ふんさいされそうだ!!

  なんて凶器を作りやがったんだよ!! 」


獅聖幻夢

「 ほくと──とか、はんま──とかは知りませんけど、更に改良をかさねて特級じゅれいを作りたいと思っています。

  今回の吸血鬼ヴァンパイアせんめつ作戦はじゅれいの出来を見るのに丁度い最適な機会です 」


セロフィート

「 新種の改良がた特級じゅれいの完成が楽しみです 」


獅聖幻夢

「 私も胸が躍ります♪ 」


霄囹

「 この2人……どうレベルでヤバい!! 」


弓弦

シュンシュンは自分をれない? 」


玄武

「 シュンシュンもかずはいっているんだが? 」


霄囹

「 僕をセロフィートとげんの仲間にれるな!

  僕は2人よりも常識と良識を持ち合わせているんだ!

  カウントするなよ! 」


 「 どのくちが言うんだ 」という顔をしてせいげんげんじのづるしゅんしょうしょうれいを見るのだった。






セロフィート

「 そろそろ配置に付きましょう。

  ワタシはから結界を張ります。

  準備が整ったら花火を上げてください 」


 セロフィートはぜん作っていた花火をしゅんしょうしょうれいせいげんげんじのづるせいげんへ1本ずつ手渡す。


弓弦

「 この花火に火をければいのか?


セロフィート

「 下の紐を引っ張れば花火が上がります。

  火傷をしない安全な花火です。

  安心して使ってください 」


弓弦

「 クラッカーとやらにているのだな 」


霄囹

「 バトンと同じ大きさで下から紐が付いている花火か。

  また変なの作りやがって── 」


セロフィート

「 便利道具アイテムと言ってください。

  転移魔法で配置場所へ転移させます。

  配置場所へ着いたら準備を始めてください 」


 セロフィートは古代エンシェント魔法マジックを発動させ、転移魔法でしゅんしょうしょうれいせいげんげんじのづるせいげんの4人を転移させた。


セロフィート

「 さて──、米●町全域に結界を張るとしましょう。

  米●町に張った結界にれた吸血鬼ヴァンパイアは〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換され、輪廻の流れへ還ります。

  ほんとういのですね、アノスベルドさん 」


アノスベルド

「 はい…………構いません。

  僕は…………双子の兄を──カイリエンルを許せませんから……。

  カイリエンルは……僕達の幼馴染み──リグイサリィをころしたんです……。

  父様も母様も……お祖父様もお祖母様も…………カイリエンルが── 」


セロフィート

きみ(アノスベルド)のお兄さんに協力している吸血鬼ヴァンパイア達はかす事なく死に絶える事になります。

  それでも構いません? 」


アノスベルド

「 はい──、構いません!

  吸血鬼ヴァンパイアの始祖の末裔として──、始祖からだい(だい)受け継いでた血をけがす事は出来ません…… 」


セロフィート

だ迷いが有るようですね。

  迷いが取れないないめた方がいでしょう。

  今ならだ引き返せます 」


アノスベルド

「 ………………セロフィート様、僕は……ほんおかした兄を──カイリエンルの暴走をめたい!

  だけど……今の僕にはカイリエンルをめる能力ちからは無いんです……。

  カイリエンルに取られてしまったら──。

  僕の能力ちからを手にれたカイリエンルは強敵で──、僕はあしもとにも及ばない……。

  けれど、純血種の吸血鬼ヴァンパイアの存在すらも超越したセロフィート様とみなさんなら──、カイリエンルの()(ほん)める事もようです── 」


セロフィート

「 その通りです。

  本来ならばワタシが夜明け前にでも〈 (原質)(みなもと) 〉へ変換してしまえば済む事です。

  しかし、今回はみなさんにもおおいに活躍していただく形を取りました。

  マオのあらたな眷属に加わったきみ(アノスベルド)の想いを汲んでです。

  花火が上がってしまったらあともどりは出来ません。

  アノスベルドさんが、あらたな吸血鬼ヴァンパイアの王となり、ぜんりょう吸血鬼ヴァンパイアさん達をひきいてもらう事になるでしょう 」


アノスベルド

「 はい──。

  それは覚悟の上です。

  花火は僕の決意表明です!! 」


セロフィート

「 アノスベルドさんなら、頼もしい王になりそうです。

  キノコンをつうじて《 セロッタ商会 》が全面的に支援,援助をします。

  安心してください 」


アノスベルド

がとう御座います。

  セロフィート様に助けて頂いたいのちが続く限り、マオ様の眷属としてマオ様に尽くします 」


セロフィート

こころづよいです。

 ( 吸血鬼ヴァンパイアの始祖の末裔は稀少な存在(純血種)だからね。

   1体くらいはかして眷属にしといて損はないかな。

   なんかと役に立つるだろうし。

   アノスベルドをかすもころすもマオ次第だね── )」


 セロフィートは古代エンシェント魔法マジックを発動させ、米●町を包み込む様に巨大な結界を張る。

 結界を抜け米●町から出た吸血鬼ヴァンパイアを〈 (原質)(みなもと) 〉に変換してしまう結界である。

 次に吸血鬼ヴァンパイア達のアジト周辺にも同様の結界を張る。


 結界を張り終えたセロフィートは用意していた花火をアノスベルドへ手渡す。

 セロフィートから花火を受け取ったアノスベルドは頷くと花火の下から出ている紐を引っ張った。


 星がまたたぞらには美しいたいりんの花が咲き乱れる。

 アノスベルドの上げた花火を合図に4ヵ所からも花火が上がり、ぞらを美しくいろどる。


アノスベルド

「 始まるんだ……。

  約1000年りに、“ ヴァンプルのうたげ ” が── 」


 パン屋にて重傷をい、いのちを尽き掛けていたアノスベルドだったが、セロフィートにいのちを助けられ、マオの知らぬ所でマオの眷属となっていた。

 マオがアノスベルドと対面し、あらたな眷属として紹介されるのは、約1000年りにおこなわれる “ ヴァンプルのうたげ ” の切りが付き、アノスベルドが吸血鬼ヴァンパイアべるあらたな王として即位したあととなる────。

◎ 訂正しました。

  ほんとういのですね、─→ ほんとういのですね、

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