⭕ ヴァンプルの宴 5
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
予約投稿の日付を間違えていました。
本日は8時投稿に変更しました。
──*──*──*── ゲームセンター
シュンシュンと幻夢さんと訪れたゲームセンターとは別のゲームセンターに来ている。
ちょい切れした幻夢さんが召喚した特級呪靈による【 無差別捕獲事件 】は、報道されているニュース内で【 ゲームセンター神隠し事件 】と名付けられて話題となっている。
ゲームセンター内で起きた痛ましい事件だった事もあってか、他のゲームセンターも利用客が少ない。
昼間でも若者が多い筈のゲームセンター内は【 ゲームセンター神隠し事件 】のとばっちりを受けてスッカスカの閑古鳥状態だ。
セロフィート
「 貸し切りですね、マオ 」
マオ
「 そだな~~。
此だけガランとしてると一寸寂しいよな…… 」
一寸と言うよりもかなり罪悪感を感じてしまう。
因みに【 ゲームセンター神隠し事件 】を起こした翌日、オレ達が訪れた時間帯には追い討ちを掛ける様に痛ましい事件が起きてしまったらしい。
ゲームセンター内で仕事をしていた多くの鑑識や刑事が犠牲になった様だ。
因み序でに “ 痛ましい事件 ” って言うのは、オレに取り憑いている奴が起こした事件の事だ。
今ではあのゲームセンターは完全に封鎖されていて “ 立入禁止区域 ” に指定されてしまっていて、中には入れなくなっているらしい。
オカルト好きの間では新たな “ 心霊スポット ” として名前が上げられていて候補に入ってるんだとか──。
本当に御免なさいだ。
1つのゲームセンターを潰してしまっただけじゃなくて、他のゲームセンターに迄とんでもない迷惑を掛けてしまっている。
然も、今日立ち寄ったパン屋とこのゲームセンターも明日には──。
目も当てられない……。
セロフィート
「 マオ、プリクラ──とやらを撮るのでしたね?
何処にあります? 」
マオ
「 店員さんに聞いてみるよ 」
オレは店員さんを探す為に店内を歩く。
広いゲームセンターだから店員さんを探すのも一苦労だ。
セロフィート
「 レジカウンターへ行けば1人は居るでしょう 」
マオ
「 それはもっと早く言ってほしかった! 」
セロと一緒にレジカウンターへ向かって歩いていると誰かの話し声が聞こえて来た。
マオ
「 他にも御客が居たんだ! 」
セロフィート
「 貸し切りではなくなりましたね 」
マオ
「 広いんだし、少数しか居なかったら似た様なもんだろ 」
セロと話ながらレジカウンターの前に着くと、店員さんが宙に浮いていた。
どゆことぉ~~~~!?
マオ
「 何で店員さんが宙に浮いてるんだよ?!
セロ、降ろしてあげよう! 」
セロフィート
「 はいはい 」
セロは古代魔法を発動させると宙に浮いている店員さんを床に降ろしてくれた。
マオ
「 ──息をしてない?!
何でだ? 」
セロフィート
「 窒息死です。
顔の周りだけ酸素の無い真空状態になってます 」
マオ
「 真空状態ぃ??
何でそんな事になってるんだ? 」
セロフィート
「 知った事ですか。
誰かの仕業である事は明白です 」
マオ
「 誰かの仕業── 」
オレはついつい何時もの癖で思わずセロを見てしまった。
だって前科が有り過ぎるから──。
セロは困ってないのに如何にも困った様な顔をして首を傾げる。
どういう反応だよ……。
マオ
「 ──っていうか、死んでるんだよな?
店員さんを殺して何がしたいんだよ…… 」
セロフィート
「 それは犯人に聞くしかないでしょう?
他にも居るみたいです。
マオ、どうします? 」
マオ
「 え?
降ろしてほしいけど? 」
セロフィート
「 はいはい。
では床に落としますね 」
マオ
「 いゃいゃいゃ、ちゃんと優しく降ろしてあげてくれよ!
死体には優しくな? 」
セロフィート
「 はいはい 」
セロは一応、どうするのかオレに意見を求めてくれる。
聞いてもらえるって嬉しいな(////)
セロは古代魔法を発動させて、宙に浮いている店員さん達の死体を床に落としたぁぁぁぁぁぁ!!
ドサッ──と雑な音が聞こえた。
「 優しく降ろして 」って言ったばっかなのに!!
マオ
「 セロぉ~~~~!
“ 落とすな ” って言ったよな? 」
セロフィート
「 ほんの少し手元が狂いました♪ 」
マオ
「 そういう嘘は要らないから!
家族の元に帰してあげたいよな 」
セロフィート
「 それは無理の様です 」
マオ
「 えっ??
何で無理なんだよ? 」
セロフィート
「 マオ、気配を消してください 」
マオ
「 またかよ?!
パン屋から気配を消してばっかだな…… 」
何も起きないのにセロが「 気配を消してください 」なんて言う筈がない。
って事はだ、気配を消しとかないと面倒事に巻き込まれてしまう様な事態が此から起きるって事だ。
オレは素直に気配を消すとセロの手を強く握った。
気配を消してから暫くすると、窒息死していた死体の皮膚がピクピクと動き出した。
沸騰した湯みたいに皮膚がピクピクと動き始めて気持ち悪い!!
不思議な光景だ。
トロッ──と皮膚が溶け始める。
皮膚が溶けてしまうと着ている制服も溶け始めた。
異臭が店内に広がる。
制服も溶けてしまうと血液も皮膚と同様に溶けてしまったみたいで、臓物の類いが丸見えになっていた。
床の上に残っているのは、綺麗な白骨と臓物の類いだけだ。
異臭を何とか出来ないかな?!
暫くすると、バタバタバタバタ──と足音が聞こえて来た。
随分と慌てている様な足音だ。
???
「 うわっ──!!
何で床に落ちてるんだよ!?
折角、宙に浮かせてたのにっ!!
あぁ~~…………骨と臓器だけになってるじゃんかぁ~~~~!!
怒られるぅ~~~~!!
……………………取り敢えず、子宮と卵巣…………睾丸を回収しとこう── 」
緑色の髪と瞳をした男は、躊躇もせずに綺麗に残っている子宮,卵巣,睾丸を素手で回収している。
一体何に使うのか不明過ぎる。
緑色の髪と瞳をした男は、用事を済ませると何処かへ行ってしまった。
残された白骨と臓物の類いはどうするんだろうな……。
セロに手を引かれてレジカウンターから離れる。
店内を歩いていると、さっき迄ガラガラだった店内の中に吸血鬼が集まって来ていた。
どうやら続々と増えて来ているみたいだ。
何でパン屋といい、映画館といい、ゲームセンターに迄、吸血鬼が来てるんだよぉ!!
オレはセロと久し振りのデートを純粋に楽しみたいだけだってのにぃ!!
何でこんなに余計な邪魔が次から次へとやって来やがるんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
此は誰かに仕組まれた陰謀なのか??
こんちくしょうめぇ~~~~!!
何処の誰かは分からないけど、セロとのデートを邪魔する奴は許しちゃおけないな!!
オレはセロとプリクラを撮りたいんだっ!!
セロフィート
「〔 今回のデートは邪魔ばかりされるねぇ。
マオに取り憑くオマエの仕業かな?
仮にそうなら──。
分かってるよね? 〕」
セロフィートはマオに取り憑いている呪怨霊に対して、古代魔法を利用し、思念を送る。
マオに取り憑いている呪怨霊は、“ 自分の仕業ではない ” とか “ 自分は無関係だ ” と必死に弁解しているが、それを素直に信じるセロフィートではなかった。
久し振りにマオが “ おねだり ” をしてまで誘ってくれたデートだった事もあり、セロフィートは大変遺憾であった。
セロフィート
「〔 オマエの仕業ではないなら、ボクに証明してみせてほしいねぇ。
何をすれば良いのか分かるね?
今此処でボクに〈 テフ 〉へ変換されるか──、邪魔者達を始末するか──、選びなよ 〕」
セロフィートは随分と御立腹の様
マオに取り憑
セロフィートに〈 テ
セロフィート
「〔 賢明だねぇ。
ボクはマオとデートを楽しむからね。
呉
もし、邪魔をしたら解
セロフィートは呪
呪
セロフィート
「( 使えるモノ
セロフィートはゲームセンター内
◎ 訂正しました。
使える物は使える時に ─→ 使えるモノ