⭕ 呪物クリアランス 1
◎ 読者の皆さん、御早う御座います。
朝早い時間から作品を読みに来てくださり、有り難う御座います。
昨日の6時には121PVもあり、驚いています。
6時に何があったのでしょうか??
日付けの変わった0時にも読みに来てくださっていた読者さんも居たようで、有り難う御座います。
《 セロッタ商会 》が運営している碁会所へ向かった。
碁会所で幻夢さん,シュンシュンと囲碁を楽しんだ後は、別の飲食店へ立ち寄って夕食を済ませた。
夕食後には幻夢さんの転移陣を使って《 陰陽師4事務所 》へ帰った。
──*──*──*── 陰陽師4事務所
事務所の中にあるに転移用の魔法陣の部屋を出ると、エプロンを身に付けたキノコンが立っていた。
マオ
「 お出迎えしてくれるなんて珍しいな。
どうしたんだ? 」
キノコン
「 お帰りなさいませエリ。
ランチルーム迄お越しくださいませエリ 」
マオ
「 ランチルーム?
どうしたんだ? 」
春麗
「 行ってみれば分かるだろ 」
獅聖幻夢
「 私は着替えてからランチルームへ向かいます 」
マオ
「 うん。
じゃあ、先に行ってるね。
シュンシュンも着替えてから来たらどうだ? 」
春麗
「 僕はこのままで良い。
さっさと行くぞ 」
敬礼をしてくれるキノコンに見送られながら、オレとシュンシュンは一緒にランチルームへ向かった。
──*──*──*── ランチルーム
マオ
「 キノコンが集まってるな。
どうしたんだろう? 」
春麗
「 さぁな。
何か嫌な予感がするんだが…… 」
マオ
「 性別反転したままで良かったな 」
春麗
「 全くだよ 」
マオ
「 キノコン、そんなに集まって一体全体どうしたんだ? 」
取り敢えず、ランチルームに集まっている理由をキノコン達から聞かないとだ。
キノコン:A
「 マオ様エリ! 」
キノコン:B
「 マオ様、お帰りなさいませエリ 」
キノコン達が♥️を飛ばしながら嬉しそうにワラワラと寄って来る。
可愛いんだけど、求愛されてるみたいに見えるから一寸嫌だ。
キノコン:C
「 チッ──。
今日の霄囹ちゃまは不味そうエリ 」
キノコン:D
「 ペッ──。
食欲が全然そそられないエリ 」
キノコン達は性別転換しているシュンシュンを見て、舌打ちしながら不満そうな空気を全開にして悪態を吐く。
春麗
「 食欲をそそられて堪るかよ!
お前等、態度が悪いぞ! 」
シュンシュンとキノコン達の間には険悪なムードが漂っている。
一発即発にならないのは、オレが居るから──じゃなくて、シュンシュンがオレの眷属になったからだ。
オレが傍に居るから、キノコン達に対するシュンシュンの態度が何時もより大きい。
マオ
「 シュンシュン、その辺にな?
キノコン達もシュンシュンを煽るのは止めてほしいな。
それより、何の集まりなのか教えてくれないかな? 」
こういう時には、下手に出て、聞きたい事柄をキノコンに切り出してみるんだ。
ちゃんと学習してるオレ、偉いぞ!
キノコン:E
「 マオ様、ボク達に低姿勢で接するのは禁止ですエリ! 」
キノコン:F
「 そうですエリ!
マオ様はボク達にとっての “ 救世主 ” ですエリ!
もっとボク達に偉そうな態度で接してくださいませエリ! 」
マオ
「 ご…御免な~~ 」
予想に反して駄目出しされて余計に怒られた。
キノコン:G
「 マオ様!!
ボク達に謝るのは禁止ですエリ! 」
キノコン:H
「 マオ様はボク達の新たな御主人様となられる御方ですエリ!
自覚を持ってくださいませエリ! 」
マオ
「 き…気を付ける様にするから、慣れる迄は勘弁してくれな?
ははは…… 」
見た目も声も可愛いから、プリプリ怒られても思わず和んじゃうんだよな~~(////)
可愛いって最強だな★
キノコン:I
「 ボク達はマオ様に御届け物を献上しに参りましたエリ 」
マオ
「 御届け物??
献上??
何を持って来てくれたんだ? 」
キノコン:J
「 此方の品々で御座いますエリ 」
キノコン達が道を開ける為に左右に退くと、3列に綺麗に並んだ状態で一斉に敬礼をしてくれる。
気持ち良い程の敬礼の先に有るテーブルの上には、何かが置かれている。
マオ
「 これって──呪物や呪具の入ってる木箱?? 」
キノコン:K
「 はいですエリ。
全て日本全国津々浦々で見付けて来た献上品ですエリ 」
マオ
「 “ ヤバい ” って言われてる場所に有るって噂だった──。
こんなに存在したんだな 」
キノコン:L
「 はいですエリ。
現場を仕切っている頭をキュッと締めたら快く献上して貰えましたエリ 」
マオ
「 そ…そうなんだな~~ 」
もう≪ 日本国 ≫の何処にもキノコン達に真正面から立ち向かえれる様な勇猛果敢で強気の異形も怪異は居なくなっちゃったんだな……。
一寸寂しさを感じてしまう。
マオ
「 “ キュッと締めた ” って、喰べてないよな? 」
キノコン:M
「 反抗的だった無礼な奴しか喰べてませんエリ★
見せしめは必要な犠牲ですエリ 」
マオ
「 そ…そうなんだな…… 」
キノコン:N
「 マオ様に取り憑いている不届き者を引き剥がせる呪物が有る事を願ってますエリ 」
マオ
「 有り難な。
こんなに有ると調べるのが大変だな…… 」
キノコン:O
「 マオ様、此方は、式鬼が衛っていた呪箱を集めてますエリ 」
キノコン:P
「 マオ様、此方の呪箱は── 」
キノコン達が呪物の入った木箱の説明をしてくれる。
春麗
「 フン、呪物の入った木箱だから “ 呪箱 ” とは考えたな。
上手いじゃないか 」
マオ
「 シュンシュン、式鬼って何だ?
初めて聞くんだけど? 」
春麗
「 式鬼は番犬みたいなもんだ。
陰陽師には “ 式鬼 ” とか “ 式鬼 ” とか “ 式鬼 ” と言う奴も居る。
主に衛らせたい代物を依り代にして、鬼を憑かせて、代物を衛らせるんだ。
呪箱を衛らせる為に憑けていた式鬼ならば、余程の呪物が入れられている筈だ。
キノコンに掛かれば、どんなに強力で強靭な式鬼でも瞬殺だろうがな。
キノコンが “ 持ち帰って来た ” って事はだ、呪箱を衛っていた式鬼を “ 消滅させた ” って事になる。
大した化け物だよ、キノコンはな 」
マオ
「 式鬼って強いのか? 」
春麗
「 そうだな。
術者の能力とは関係無く、犠牲にした魂の数で決まるんだ。
式鬼が強ければ強い程、犠牲になった魂の数が多いって事だな 」
マオ
「 魂の数…… 」
春麗
「 式鬼の餌は魂だからな。
魂なら何の魂でも構わないんだ。
態々人間を殺した魂である必要はない。
魂に違いは無いからな 」
マオ
「 へぇ、そうなんだ? 」
春麗
「 だが、人間には馬鹿が多いからな。
少しでも質の高い魂を使いたがる。
人間が霊長類の最強だと勘違いし、人間の魂が最も質が高く、尊く価値が有る──と勘違いし、同族殺しを厭わず平気で魂を使いたがる。
馬鹿過ぎるだろ。
質の高い魂なんて初めから無いのにだ。
人間の魂もダニの魂も入っている器が違うだけで、等しく同じ価値が有るんだ。
式鬼を強くしたいなら、群がる大量の蟻を殺して集めた魂を使えば良いんだが、馬鹿な人間はそれをしない 」
マオ
「 ………………じゃあ、此処に集められてる呪箱を衛っていた式鬼は──、犠牲になった大勢の人間の魂を餌にしていたかも知れないって事なのか? 」
春麗
「 有り得る話だな。
調べる優先順位を仕分けてもらえてるのは有り難い事だ。
幻夢が来たら始めるとしよう。
マオは寝てても良いが、此処に居ろよ。
マオに憑いてるソイツの様子を見て、当たり外れを区別するからな 」
マオ
「 分かったよ 」
キノコン:Q
「 マオ様、ベッドを準備しますエリ 」
マオ
「 有り難な。
助かるよ 」
キノコンが笠の中からソファーベッドを取り出して、ランチルームに置いてくれる。
重たい筈のソファーベッドを軽々と片手で持つんだから、キノコンの腕力を侮れない。
殴られたら確実に死ぬな~~。
キノコン
「 マオ様、夜食を用意致しまますエリ 」
何時から居たのか、エプロンを身に付けたキノコンが厨房へ入って行く。
マオ
「 有り難な 」
春麗
「 夜食か。
何を食べれるのか楽しみだな! 」
マオ
「 そうだな 」
キノコン:R
「 マオ様、ボク達は失礼致しますエリ 」
マオ
「 キノコン達、探して来てくれて有り難な! 」
キノコン:S
「 未々呪箱は存在してますエリ。
もっと回収して来ますエリ 」
マオ
「 脅すのも程々にな? 」
キノコン:T
「 心得てますエリ! 」
キノコン達はオレに向かってビシッと敬礼をしてくれる。
本当に心得てるのか怪しいけど、言わないでおく。
キノコン達はゾロゾロとランチルームから出て行くと、《 陰陽師4事務所 》から出て行った。
◎ 訂正しました。
性別転換 ─→ 性別反転
◎ 変更しました。
春舂霄囹:春麗 ─→ 春麗