表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
195/430

⭕ 禁じられた❌❌❌ 12


──*──*──*── 3月上旬


──*──*──*── 陰陽師4事務所


──*──*──*── 1階・ランチルーム


マオ

じゅぶつぅ??

  じゅなにが違うんだ? 」


霄囹

じゅは道具だ。

  じゅじつほどこした道具な。

  このスプーンにじゅじゅつを込めれば、じゅはやわりだ 」


マオ

「 へぇ?

  じゅってのは案外と簡単に作れちゃうもんなんだな 」


獅聖幻夢

「 マオ殿どの、それは違います。

  本来のじゅは1人では作れない危険物です。

  じゅじゅつなんじゅうにもかさね、慎重に作る物です。

  私達は1人で簡単に作れてしまいますけど、人間が作るには、大勢の()()が関わる事になります。

  目的に依ってはのろいの強さも異なりますから調整もむずかしいのです 」


マオ

げんさん、詳しいね。

  もしかして作った事が有るの? 」


獅聖幻夢

「 陰陽師なら誰でも1度は挑戦チャレンジしますね。

  陰陽師には好奇心の強い挑戦者チャレンジャーが多いですから 」


マオ

「 そうなんだ…… 」


霄囹

「 僕もじゅなら小遣い稼ぎに作って売ってたな。

  藁人形なんて、1番バカ売れしたよ。

  だいぶん稼がせてもらったんだぞ!

  僕の作る藁人形は効果覿面だったからねぇ!! 」


マオ

「 シュンシュン…… 」


獅聖幻夢

たしかに藁人形 は客受けがかったですね。

  私も資金集めに作っては売っていました 」


マオ

「 えぇ~~……げんさんも作ってたの?! 」


獅聖幻夢

「 藁人形は私が産まれる前から作られていました。

  陰陽師ならば誰でも作れます。

  藁を仕入れて人のかたちして作ればいだけですから簡単に作れます。

  最後に気持ちていの “ おまじない ” をして完成です 」


マオ

「 おまじない? 」


霄囹

「 “ おまじない ” の効果は()()ほうりきに依って異なるんだ。

  藁人形もピン ~ キリまで有ったんだぞ。

  僕は “ のろいが掛かり易い ” まじないを掛けていたんだ。

  僕の作った藁人形は高額だったが、出世に目がくらんでた馬鹿な貴族が喜んで買ってくれてたんだよなぁ~~ 」


マオ

「 ………………そうなんだ…。

  じゃあ、藁人形もじゅの一種なんだ? 」


獅聖幻夢

じゅじゅつを掛ければ、じゅとなりますね。

  “ おまじない ” はじゅじゅつとは違いますから、唯の藁人形として売買されていました。

  人気のある陰陽師が作った藁人形は、効果が無くても売れていましたね 」


マオ

「 そ、そうなんだ…… 」


霄囹

じゅは高額だが、欲しがるやからは多かったんだぞ。

  カネを持ってる貴族は御得意様だったって訳だ 」


マオ

「 …………………………じゅの事は大体かったけど、じゅぶつは? 」


獅聖幻夢

じゅぶつの中にはじゅはいります。

  じゅりょくを持った不可思議な物です。

  人体の一部にのろいを掛けて直接のろいに使う場合も有ります 」


マオ

「 人体にのろいを掛ける? 」


霄囹

ほうりきの高い()()の死体を調達して使うんだ。

  髪の毛や目玉,指や爪とかにのろいを掛ける。

  のろいの強さをく調整するのがむずかしいんだ。

  出来上がったじゅぶつわせたり、粉末にして飲ませたりすると姿をものに変える事だって出来るんだぞ 」


マオ

「 死体まで使うのかよ…… 」


獅聖幻夢

「 色んな陰陽師がましたからね。

  本格的にじゅぶつを専門にする陰陽師は、“ じゅぶつ ” と呼ばれて区別されていましたね 」


マオ

「 そうなんだ…… 」


マオ

ちなみにびとじゅぶつの一種だからな!

  僕がに凄くて偉大な陰陽師か分かるだろ! 」


マオ

「 そだな…… 」


霄囹

「 もしかしたら、暗殺されたあとげんの死体もじゅぶつの実験に使われたかも知れないな。

  たましいを碁盤に憑依させて放置してた理由は知らないが──、なにみかどの血を継いでいた次期みかどになっていたかも知れない男だった訳だろ。

  死体だけでも利用価値は十分に有りそうだ 」


マオ

「 自分を暗殺したヤツたましいが抜けた死体を切りきざまれてもてあそばれるなんて、最悪じゃんか…… 」


霄囹

「 可能性のはなしだ。

  絶対って訳じゃないぞ 」


獅聖幻夢

げん殿どのには黙っていた方がいでしょうね。

  気持ちのはなしではありませんから 」


マオ

「 うん…………そうだよな。

  げんさんがづるさんと外出しててかったよ 」


獅聖幻夢

「 キノコン殿どの達が “ とある心霊スポット ” から持ち帰ってた箱ですけど、じゅで間違いないと思います 」


霄囹

「 箱のなかにはじゅぶつれられてるかもな。

  一般的にはじゅなかじゅれたりはしないからな 」


マオ

「 ………………で、どうやって開けるんだ?

  特殊なかたでも有るのか? 」


獅聖幻夢

「 鍵穴が付いていますから、箱に合う鍵が必要なのでしょうね 」


霄囹

「 鍵なんか必要ないね!

  僕がけてやるよ! 」


獅聖幻夢

しょうれい──、じゅぶつはいっているかも知れないじゅです。

  慎重に進めるべきです。

  セロフィート殿どのないのですよ 」


霄囹

「 そんなのないセロフィートが悪いんだろ。

  大丈夫だって!

  マオの眷属になって不老不死になったんだぞ。

  なにが起きたって死にはしないさ! 」


獅聖幻夢

「 念の為に複製じゅれいを呼び出しておきます。

  マオ殿どのは私の背後に控えてください。

  マオ殿どのの後ろは複製じゅれいります 」


マオ

がとう、げんさん 」


霄囹

「 なら──、遠慮なくちからわざけるぞ!

  このじゅに掛けられてるじゅじゅつより邪悪で強力なじゅじゅつゴリゴリ押しだぁ!! 」


 シュンシュンは楽しそうに悪い顔をする。

 ガッチガチでかない箱──じゅをブッぶっこわす気なんじゃないか??

 オレはげんさんの後ろから顔を出して様子を見守る事しか出来ない。






霄囹

「 おっ──ヒビがはいったぞ!

  もう少しで壊せるな! 」


マオ

「 シュンシュン──、くれ(ぐれ)じゅの破片が飛び散らないようにしてくれよ! 」


霄囹

「 分かってるよ。

  まぁ、見てろって! 」


 心配だなぁ~~。

 シュンシュンだしなぁ~~。

 信用…………出来ない……。


獅聖幻夢

「 破片が飛び散ったとしても私が盾になります。

  安心してください、マオ殿どの


マオ

「 それだとげんさんが怪我しちゃうじゃんか。

  駄目だよ、そんなの! 」


獅聖幻夢

あるじは眷族を盾にして身を守ればいのです 」


マオ

「 えぇ~~…… 」


 げんさんも過保護な人だった!?

 オレ、げんさんより年長者だよ!!

 忘れてる??


マオ

「 シュンシュンが気を付けてくれたら済む事だし…… 」


 当のシュンシュンはと言うと、じゅじゅじゅついる最中な訳で──。

 じゅの箱に掛けられてるじゅじゅつって強いのかな?


マオ

「 シュンシュン、楽しそうだな……。

  げんさん、箱に掛けられてるじゅじゅつって、どんなのか分かる? 」


獅聖幻夢

なかいれているじゅぶつを封じる為のじゅじゅつと見付からないようにするじゅじゅつが掛けられていると思われます。

  見付けたキノコン殿どのは凄いと思います 」


マオ

じゅじゅつで隠されてたじゅを見付けて持ち帰ってるとか──、キノコンの能力ちからって恐い… 」


霄囹

「 ──よし、いたぞ! 」


マオ

いた──って言うより壊したんだろ~~ 」


霄囹

「 今からでも破片を飛び散らせてやろうか? 」


マオ

「 シュンシュン!

  冗談はいから! 」


獅聖幻夢

なにはいっていますか? 」


マオ

「 そうだよ、中身! 」


霄囹

「 慌てるなって!

  えぇと──、髪のたばだな。

  眼球もはいってるぞ。

  これは誰かをのろころすだけじゃないな。

  その一族が絶える事を願って作られたじゅぶつみたいだな 」


マオ

「 相当うらまれていたって事か? 」


霄囹

「 いや、そうとは限らない。

  のろいを掛けられる相手が必ずしも悪人とは限らないもんだ。

  善人が知らず知らずに勝手にねたまれてのろわれるケースだってある 」


マオ

「 そうなんだ…… 」


霄囹

「 折角だ、のろいを掛けた張本人へのろいを返してやろうぜ! 」


獅聖幻夢

じゅがえしですか。

  本人は既に亡くなっているのではないですか? 」


霄囹

「 関係無いねぇ!

  子孫がるなら子孫が受けるだけさ 」


マオ

「 無関係な子孫がを受けるなんて可哀想じゃないか? 」


霄囹

「 先祖がさまのろったら、子孫が償うようになってんだよ。

  子孫が多ければ、のろいは分散するからたいした被害には遭わないさ 」


マオ

「 子孫が1人だったら? 」


霄囹

「 分散はしない。

  これだけ強力なのろいだからな、死ぬかも知れないな 」


マオ

「 そんな…… 」


獅聖幻夢

ちなみに子孫がない場合は、兄姉弟妹きょうだいの子孫へ分散されます。

  兄姉弟妹きょうだいなければ、両親の兄姉弟妹きょうだいの子孫へ分散されます。

  じゅがえしをしたのろいは返る相手が見付かる迄さかのぼります 」


マオ

「 えっ?!

  のろいを掛けた本人の子孫だけじゃなくて、兄姉弟妹きょうだいの子孫や両親の兄姉弟妹きょうだいの子孫にまで返っちゃうのか?

  全然関わって無いのに…… 」


獅聖幻夢

「 本人が亡くなっていればのはなしです。

  こののろいは相当むかしのモノですから、誰に返るのか分かりません。

  子孫が生き残っていればいですけど…… 」


マオ

のろいってのは気軽に手を出すもんじゃないんだな…… 」


霄囹

「 当たり前だろ。

  ひとさまに迷惑を掛ける罰当たりなもんだからな 」


マオ

「 当時の陰陽師は、それを知ってるくせにカネを稼ぐ為に利用してたんだよな… 」


霄囹

「 商売ってのは罰当たりな事もするんだ。

  なにせ、儲けるのが目的なんだからな! 」


獅聖幻夢

「 “ 因果応報 ” とは口では言っていても、実際に信じている陰陽師はませんでしたね。

  私もいろ(いろ)としていましたし── 」


 シュンシュンとげんさんって、てないようてるんだな……。

 どっちも実験きみたいだし、セロとも気が合いそうだ……。


霄囹

「 よし──、じゅがえしは済んだぞ。

  この髪のたばと眼球は処分していぞ 」


マオ

「 えっ?!

  処分するのか?

  なんで!? 」


霄囹

なんでって──、用無しだからだよ。

  マオにいてる “ そいつ ” とは無関係だからだ。

  キノコン──、コイツを焼却炉で燃やしてくれ 」


キノコン:本体

べちゃ駄目ですエリ? 」


霄囹

「 さっき迄のろわれてたんだぞ。

  ……………………いたきゃえばいだろ 」


マオ

「 キノコン……取り敢えず、涎を拭こうな? 」


キノコン:本体

「 はいですエリ(////)」


 くしてもとじゅぶつだった髪のたばと眼球は、キノ()コン()の口にはいったのだった。


 オレにいてる奴に関わるじゅじゅぶつは見付かるのかな……。

 不安だぁ~~~~。

◎ 訂正しました。

  眷属 ─→ 眷族

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ