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弓弦

「 セロ、事務所の敷地内を供養する為に必要な物は有るのか?

  有るなら準備をするのを手伝うが 」


セロフィート

がとう御座います、づるさん。

  必要な物はすべて〈 (原質)(みなもと) 〉で構成します。

  出来上がりの写真をみなさんに渡します。

  設置してもらえます? 」


玄武

「 うむ、任せろ 」


獅聖幻夢

「 勿論です。

  御手伝いさせて頂きます 」


マオ

「 オレも手伝うよ 」


霄囹

「 マオ、お前なぁ!

  眷族のあるじだって自覚は無いのかよ。

  あるじってのは、椅子に座って眷族の働きっぷりを見守ってるもんだぞ 」


マオ

「 オレはだ〈 コウ 〉になってないっての!

  〈 コウ 〉になったオレの眷族なんだから、あるじづらなんて出来ないよ! 」


霄囹

「 駄目だ!

  お前はキノ()コン()と仲良く囲碁でも打ちながら待ってろ!

  準備が済んだら呼びにてやる! 」


マオ

「 ちょっ、シュンシュン! 」


セロフィート

「 ふふふ……。

  しょうれいさんは意外と過保護さんのようです。

  マオは供養ちゅううたをしてしまいますから、供養には参加しなくていです。

  キノ()コン()と遊んでいてください。

  キノ()コン()、マオの相手は任せます 」


キノコン:本体

かしこまりましたですエリ!

  お任せくださいませエリ! 」


 キノ()コン()は軍人みたいにビシッと敬礼をする。


セロフィート

「 宜しい。

  みなさん、そとに出ましょう 」


 セロの掛けごえが切っ掛けとなって、オレを残した全員がランチルームから出て行った。


マオ

「 ……………………仲間はずれにされるって、こんな感じなのかな…… 」


キノコン:本体

「 マオ様は供養ちゅうに涎を垂らしながらねむりしない自信が有りますエリ? 」


マオ

「 …………………………無いな~~。

  セロが、あの儀式用指針を読み始めたら無理だな!

  オレ、確実に睡魔に負ける自信なら有る! 」


キノコン:本体

「 参加しない方が恥を掻かなくて済みますエリ。

  からでも合掌すれば、マオ様のごころいのりはつうじますエリ 」


マオ

「 そうなか? 」


キノコン:本体

「 はいですエリ。

  ──マオ様、囲碁をしますエリ? 」


マオ

「 そうだな。

  ひさりにしてみるかな? 」


キノコン:本体

「 でしたらネット碁をしましょうエリ。

  タブレットで出来ますエリ~~ 」


マオ

「 ネット碁かぁ。

  どうせなら強い相手と対戦したいよな!

  ネットなら顔バレしないから、本気で打てるもんな♪ 」


キノコン:本体

「 はいですエリ。

  偽名は── “ まろんぷりんぐ ” にしますエリ 」


マオ

「 ま…まろんぷりんぐぅ??

  なんしそうな名前だな~~。

  ──っていうか、“ 偽名 ” はめてほしいな…… 」


キノコン:本体

「 画像は “ ボクが作ったマロンプリンの写メにしますエリ 」


マオ

「 うわ~~~~!

  そうなプリンだな!

  プリンの上に甘栗と生クリームが乗ってるじゃんか 」


キノコン:本体

「 市販のプ◯チンプリンの上に市販の生クリームを搾りましたエリ。

  市販の甘栗を乗せて、テカりを付けましたエリ 」


マオ

「 全部市販品なんだな…… 」


キノコン:本体

「 ──マオ様、準備が出来ましたエリ。

  気になる相手を選んで対局してくださいエリ 」


マオ

「 選ぶの面倒だな~~。

  “ 50人抜きに挑戦! ” って事にして挑戦者を50人限定でつのれないかな? 」


キノコン:本体

「 出来ますエリ。

  挑戦者の募集をしますエリ。

  早い者順に対局が出来るように変更しましたエリ 」


マオ

がとな、キノ()コン()

  ──よし、最初の対局者は “ テイシン ” って奴だな。

  実力はほどかな? 」


 という訳で、オレはキノ()コン()に進められて、ネット碁をする事にした。











マオ

「 ──これで終わり~~~~っと!

  ふぅ──、40人目にも勝てたぞ! 」


キノコン:本体

「 お見事ですエリ、マオ様!

  指導碁の腕が以前より上がってますエリ。

  絶好調ですエリ~~ 」


マオ

「 そうかな? 」


キノコン:本体

「 はいですエリ。

  美しく洗練された棋譜がえがけてますエリ。

  棋譜のデータは自動的に保存されますエリ。

  見たいときに見れますエリ 」


マオ

「 そうなんだ?

  まぁ、オレは棋譜なんて見てもサッパリだからな~~。

  41人目は “ びよんどパパさん ” か。

  びよんど…………なんだろうな?

  あとでコメントしてみようかな? 」


 オレは41人目の挑戦者と対局を始めた。


マオ

「 ──おっ、この “ びよんどパパさん ” だけど、強いぞ! 」


キノコン:本体

「 マオ様は安定の指導碁ですエリ。

  挑戦者は勝てませんエリ 」


マオ

「 だよな……。

  みんなから指導碁ばっかり打たれてたから、身体からだに染み付いちゃったんだよな~~。

  “ 負けられない ” ってのは案外、つらいもんだな。

  勝てない相手がてくれるって事は、がたいんだな…… 」


キノコン:本体

「 マオ様なら現在の本因坊にも楽勝ですエリ★ 」


マオ

「 あはは~~。

  もうづるさんじゃないんだから余裕だろうな──。

  あっ、“ びよんどパパさん ” が投了しちゃった。

  結構、粘ってくれたんだな~~。

  そうだ──、“ びよんど ” の意味を聞いてみよっと! 」


 オレは対局してくれた “ びよんどパパさん ” 宛にコメントを書いて送信してみた。

 “ びよんどパパさん ” からの返信がない。


マオ

なんで返信がないんだろう?? 」


キノコン:本体

「 マオ様、次の挑戦者と対局しながら待てばいですエリ 」


マオ

「 それもそうだな。

  えぇと次の挑戦者は── 」











キノコン:本体

「 マオ様、50人抜き達成しましたエリ!

  おめでとう御座いますエリ! 」


マオ

「 うん。

  がとな、キノ()コン()

  それにしても──、結局 “ びよんどパパさん ” からの返信はなかったな。

  もう1回だけ送信してみよっか? 」


 【 突然、コメントを送信して御免なさいでした。

   気にさわるコメントだったら御免なさいです。

   コメントは今回限りにしますので、安心してください。

   対局してくれて有り難う御座いましたです 】


マオ

キノ()コン()、こんな感じでいかな? 」


キノコン:本体

にっぽんが可笑しいですエリ~~。

  いと思いますエリ★ 」


マオ

「 可笑しいかなぁ~~?

  まぁ、いっか。

  にっぽんを勉強ちゅうって事にしとけばいもんな。

  嘘はいてないぞ! 」


 オレは頑張って打ったコメントを “ びよんどパパさん ” へ送信した。


マオ

キノ()コン()ほかのユーザーの対局とか見れたりするか? 」


キノコン:本体

「 はいですエリ。

  見れるようにしますエリ。

  ──どうぞですエリ、出来ましたエリ 」


マオ

がとな。

  結構、対局してる人が多いな~~。

  どの対局を見ようかな~~ 」


 オレはネット碁を楽しんでいるネットユーザー達の対局を見て一緒に楽しむ事にした。


マオ

「 この “ ジャンヌ・ダンク ” ってユーザーも強いな。

  プロ棋士かな? 」


キノコン:本体

「 大抵はアマチュアですエリ。

  プロ棋士は息抜きていにネット碁を利用しますエリ。

  ネット碁でプロ棋士と対局が出来たらラッキーですエリ 」


マオ

「 へぇ~~、そうなんだな。

  そうだ、折角だし【 少年陰陽師★平安幻想異聞録 ~ 碁会所 ~ 】の宣伝でもしとこうかな?

  【 少年陰陽師★平安幻想異聞録 ~ 碁会所 ~ 】を知ってるユーザーはるかな? 」


キノコン:本体

「 きっとますエリ 」


マオ

「 この “ ルルンシュ ” ってユーザーも強いな。

  オレが勝っちゃうだろうけどな~~ 」


キノコン:本体

「 マオ様、AIと対局が出来る囲碁アプリも有りますエリ。

  挑戦してみますエリ? 」


マオ

「 面白そうだな!

  ちなみにAIの強さって選べたりするのか?

  どうせなら弱いレベルのAIから倒して上がって行きたいんだよな 」


キノコン:本体

「 お任せくださいませエリ★

  早速、画面を切り替えますエリ。

  ──マオ様、これででも好きなレベルのAIと対局が出来ますエリ 」


マオ

がとな、キノ()コン()

  よぉ~~し、1番弱いレベルのAIから挑戦してやるぞ!! 」


 オレは意気よう(よう)とAIを相手に囲碁を打った。











マオ

「 ……………………………………えぇと…………AIってさ、こんなに弱いもんなのか??

  1番強いレベルで、このていだなんて……。

  試作段階のAI──とかじゃないのかな?? 」


キノコン:本体

「 マオ様なら現在の最高ほうの智能を持つAIにも余裕で勝てますエリ。

  AIも挑戦者から指導碁ばかり打たれるのは想定外だったと思いますエリ~~ 」


マオ

「 最高峰の智能を持ったAIにもらく(らく)と勝てちゃうなんて、オレって予想以上に強かったんだな~~。

  吃驚だよ 」


キノコン:本体

「 それでもマオ様はづる様には勝てませんエリ~~ 」


マオ

「 そうなんだよなぁ~~。

  づるさんに勝てないのにげんさんに勝てる分けないよな~~。

  づるさんですらげんさんには勝てた事がないんだもんな~~。

  くさ弱い人間相手に打てたよな 」


キノコン:本体

「 意識の差ですエリ。

  ──マオ様、供養が終わったみたいですエリ。

  ネット碁はまでで終わりですエリ 」


マオ

「 うん。

  ひさりのネット碁って案外と楽しいもんだな!

  裏野ハイツに帰ったら、またやろっと 」


 オレはネット碁を切り上げた。

 タブレットはキノ()コン()かさの中へ素早く仕舞った。


 キノ()コン()に御礼を言ったオレは、ランチルームを出て玄関ホールへ走った。

◎ 訂正しました。

  眷属 ─→ 眷族

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