⭕ 呪霊退治 5
──*──*──*── 裏野ハイツ
──*──*──*── 102号室
──*──*──*── 1階・リビング
マオ
「 ──まさかセロも協力してくれるなんて思わなかったよ!
セロはこうゆうのに興味無いと思ってたからさ 」
セロフィート
「 酷いです、マオ。
ワタシも心を痛めてます 」
マオ
「 嘘吐けよ。
痛める心なんて持ってないだろ… 」
セロフィート
「 マオ、何時にも況してワタシに刺々しいです。
一体誰の影響です? 」
マオ
「 誰の影響って、セロに決まってるだろ!
オレに内緒で友達なんか使ってさ!
死神が友達って何だよ!
オレに紹介もしてくれないしさ!
オレはセロの何なんだよ…… 」
セロフィート
「 マオ──、ワタシの友達に妬いてくれてます? 」
マオ
「 妬いてない!
嫉妬してるだけだよ! 」
セロフィート
「 ふふふ…(////)
嬉しいです♪
分かりました。
マオにも紹介します 」
マオ
「 本当か?
良いのか? 」
セロフィート
「 はい♪
確か彼も今回の呪詛師狩りに参加する様ですし、丁度良いです 」
マオ
「 そうなんだ。
じゃあ、近い内に会えるんだな! 」
セロフィート
「 人間が呪靈とやらに喰べらわれるのは構いませんけど、無関係な異形,怪異が被害に遭うのは放ってはおけません 」
マオ
「 人間にはブレずに塩対応だな~~。
──っていうか、情報が早いな 」
セロフィート
「 キノコンが居ますし。
事務所での会話もキノコン経由で知ってます 」
マオ
「 じゃあさ、マックンナルドで話してた作戦会議の内容も? 」
セロフィート
「 勿論です。
玄武さんの烏帽子の中にミニマムキノコンを忍ばせてます 」
マオ
「 何してんだよ……。
じゃあ、シュンシュンが刑務所に居る受刑者を死乃人にするって事もか? 」
セロフィート
「 はい♪
マックンナルドで放火が発生して大騒ぎになったのも知ってます 」
マオ
「 其処まで知ってるんだな。
大惨事にならなくて良かったよ。
空いてる時間帯で御客も少なかったから、怪我人も出なかったんだ。
放火犯を取っ捕まえて懲らしめてやらないとだよ! 」
セロフィート
「 “ 懲らしめる ” とは随分と生温いですね、マオ。
ワタシのマオを火達磨にした犯人を “ 懲らしめる ” だけで済ませる訳ないでしょうに 」
マオ
「 セロ…(////)
オレ、火達磨にはなってないぞ! 」
セロフィート
「 犯人の目星は付いてます。
特級呪靈と呼ばれる自我と知能を持つ呪靈の仕業です 」
マオ
「 は??
自我と知能を持つ呪靈がマックンナルドに放火したってのかよ?
呪靈が放火………………でも何でだよ?
マックンナルドが呪靈がに何したって言うんだよ!? 」
セロフィート
「 マックンナルドが放火されたのは、呪靈を捕獲しまくったマオ達が居たからに決まってます。
マオ達は既に呪詛師に目を付けられてます。
特級呪靈は呪詛師が放った刺客です 」
マオ
「 マジかよ……。
シュンシュンは知ってるのかな? 」
セロフィート
「 どうでも良いです。
玄武さん,弓弦さんはキノコンが衛ります 」
マオ
「 シュンシュンの扱いだけ酷いな… 」
セロフィート
「 霄囹さんは放っといても自分でどうにか出来ます 」
マオ
「 それもそうだな。
ああ見えてもシュンシュンは強いもんな。
セロは敵になる呪詛師の事を何処まで把握してるんだ? 」
セロフィート
「 把握です?
態々する必要あります? 」
マオ
「 えっ……把握してないのか?
何でだよ? 」
セロフィート
「 マオ、君は可笑しな事を言いますね。
転移魔法を使えば、呪詛師を特殊な結界の中へ転移させる事は容易です 」
マオ
「 特殊な結界?
セロ、特殊な結界ってどんな結界なんだ? 」
セロフィート
「 法力を封じ、法術の使用,呪靈召喚が出来ない結界です。
呪詛師は法力を “ 呪力 ” と呼び、法術を “ 呪術 ” と呼ぶそうです 」
マオ
「 鯔のつまり、セロは呪詛師を特殊な結界の中へ召喚して無抵抗にするつもりなのか? 」
セロフィート
「 はい♪
無抵抗にした方が死神さん達も呪詛師の魂を狩り易いでしょう?
『 これ以上呪靈の被害者を出したくない 』と死神の長さんから相談されましたし 」
マオ
「 そうなんだな。
無抵抗になった呪詛師に対して死神達が残虐非道な限りを尽くす訳か……。
そうなると、シュンシュンの死乃人は必要なさそうだな 」
セロフィート
「 そうでもないです。
呪詛師が生み出した全ての呪靈も特殊な結界の中へ転移させます。
その結果の中へ死乃人を転移させます。
死乃人に呪靈を始末させます 」
マオ
「 セロが協力してくれると苦労しないで済みそうだな 」
セロフィート
「 ふふふ(////)
これで≪ 日本国 ≫から目障りな呪詛師も呪靈も根絶出来ます♪ 」
マオ
「 そだな……。
根絶か……。
今回は呪詛師や呪靈を捕獲して実験台にしないのか? 」
セロフィート
「 彼等は自分達を “ 呪詛師 ” と名乗り悪事の限りを尽くしてますけど、陰陽師と同じです。
人の役に立つか、人に害を与えるかの違いです。
この≪ 日本国 ≫には “ 闇呪術 ” の様な特殊な呪術は存在してません 」
マオ
「 う~~~ん…………鯔つまり、呪詛師は呼び方を変えてるだけで、唯の “ 陰陽師 ” って事か。
態々呪詛師を捕獲しなくても、陰陽師なんて幾らでも居るから死神達に魂を狩られても問題ないって訳か? 」
セロフィート
「 そうです 」
マオ
「 じゃあ、呪靈は?
珍しくないのか? 」
セロフィート
「 凝縮した呪いを心臓に入れて姿を変貌させるのでしたね。
呪詛師の言う、“ 凝縮した呪い ” と言うのは呪力──法力の事です。
法力を凝縮する──という事は、1点に集中させた法力を確り練り込む事です。
法力の塊を心臓に入れる──と言うよりも “ 融合させる ” という表現が合います。
心臓に法力の塊を融合させ、激しい拒否反応を起こさせ、肉体をおぞましい容姿へ変貌させます。
どの様な容姿へ変貌するのかは誰にも分かりません 」
マオ
「 じゃあ、陰陽師なら修練さえすれば誰にでも呪靈を “ 作れる ” って事かよ? 」
セロフィート
「 仕組みさえ分かってしまえば可能です。
霄囹さんなら簡単に呪靈を作れます。
闇呪術を使えば、特級呪靈を超える呪靈を生み出す事も出来ます。
人間の陰陽師が生み出した弱い呪靈を態々捕獲する必要は無い──という事です 」
マオ
「 シュンシュンに闇呪術を使って作らせれば、特級呪靈なんかより遥かに強い化物──呪靈を幾らでも作れるから………… “ ザコは必要ない ” って事か 」
セロフィート
「 はい♪
セロ──シュンシュンに特級呪靈を超える呪靈を作らせる気満々なんだな?
一体何を企んでるんだよ? 」
セロフィート
「 マオ、ワタシは何も企んでません。
お友達になった死神さんを手助けするだけです♪ 」
マオ
「 …………………………怪しい…………至極怪しい…… 」
セロフィート
「 怪しまないでください、マオ。
偶には清掃活動に参加もします。
一緒に高見の見物しましょう♪ 」
マオ
「 ははは…………安全な場所で高見の見物か。
セロらしいな…… 」
セロの事だから、絶っっっ対に何かを企んでるに決まってる。
何かを起こそうとしてのかも知れない。
シュンシュンに特級呪靈以上の呪靈を作らせて、何をする気なんだろうな?
呪詛師も呪靈もセロから見れば、何時でも踏み潰せる毛虫みたいなもんなのかも知れない。
1番ヤバいのはセロだな。
うん、セロ以上のヤバい奴なんて地球上には居やしないんだ。
真の敵は、安全な場所で高見の見物か……。