✒ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 64
マオ
「 ──どゆことだよ?!
オレの知ってる内容じゃない!! 」
マオキノ
「 マオ様、ハードモードでは依頼の内容も変わりますエリ 」
マオ
「 それは知ってるよ!
だけど──、幾らなんでも変わり過ぎじゃないのか!? 」
マオキノ
「 ハードモードだからですエリ 」
マオ
「 そだな……。
それにしても沢山の犬を処分する依頼なんて、胸糞悪いよ…。
可哀想なんだけど… 」
マオキノ
「 マオ様、これはゲームですエリ。
サクッと殺っちゃいますエリ 」
マオ
「 いや──、サクッとは出来ないだろ!
こんなに沢山の犬を処分する依頼なんて、明らかに退魔師のする依頼じゃないだろ!
う~~ん……どうすりゃ良いんだ……。
幾らゲームでも犬を処分するなんて出来ないよ!
オレは犬派なんだぞ! 」
マオキノ
「 マオ様、心を鬼にして一思いにサクッと殺っちゃいますエリ 」
マオ
「 マオキノぉ~~ 」
主人公が受付人から受けたのは【 大量発生した野良犬や野犬を退治してほしい 】って内容の依頼だ。
人を襲う恐れがあるから──って事だけど、未だ “ 人が襲われた ” って情報はない。
被害者が出る前に纏めて始末してくれ──って事なんだろう。
犬派が激怒しそうな依頼だ。
良く良く見ると色んな犬種が居る。
平安時代には絶対に居ない犬種まで居るんだよな~~。
どうやら画面の中の主人公も犬達を処分する事に戸惑っているみたいだ。
依頼を達成させる為に、問答無用で犬達を始末しようとしたら、主人公を軽蔑していたかも知れない。
主人公は悩んだ末に式隷している犬族の総大将を召喚する事にしたみたいだ。
犬族の総大将を呼び出して丸投げでもする気か??
弓嘉さん,愿縲,挧氤さんが居る前で、式隷した犬族の総大将を召喚するって事はだ、色々と説明しないといけない事が出て来るって事だ。
折角、戦闘でも式隷した総大将達を召喚しないで戦っていたってのに──。
名前を奪って式隷にしてる事が、とうとうバレちゃう訳だな……。
ま、まぁな……犬達を始末するよりはマシな??
死体を片付けるのも大変だしな?
主人公は、式隷にしてる犬族の総大将を召喚すると、犬族の総大将に犬達について相談を始めた。
犬族の総大将は人の姿をしているけど、本体は巨大な化け犬だったりする。
好戦的ではなくて、話の通じる数少ない総大将だったりする。
どうやら犬族の総大将は処分され様としている犬達を自身の眷族にする事にしたらしい。
これからも野良犬や野犬を見付けたら、その場で殺さずに犬族の総大将の元へ送る事になった。
主人公は、飼い主の居ない犬を見付けたら犬族の総大将の元へ送る事を約束する。
犬族の総大将の元へ犬を送る為の道具として、主人公は “ 試練の洞窟 ” で入手した水晶玉を使う事にしたみたいだ。
主人公は黄水晶を取り出すと、半分に割って転移術を施す。
片方を犬族の総大将へ手渡し、黄水晶を使い見付けた犬を犬族の総大将の元へ送れる様にした。
犬族の総大将は嬉しそうに黄水晶の片割れを受け取ると犬達を眷族にして主人公の前から消えた。
犬を殺さずに事なきを得れたけど、依頼を達成させるには依頼者達を安心させないといけない。
大量の犬の死骸を用意しないといけないんだ。
主人公は隠蔽工作をする為に、愿縲さんと協力をして、犬の死骸を用意した。
地面に落ちてる石ころを依り代にした動かない式神だ。
これを1ヵ所に集めて、依頼者達の前で燃やしてしまえば、依頼は達成された事になるだろう。
弓嘉さんが依頼者達を呼びに行ってくれている間に主人公は愿縲さんと最終確認を始めた。
マオ
「 上手く騙されてくれると良いんだけどな~~。
ゲームの中でも隠蔽工作をする羽目になるとは思わなかったよ。
抑さ、水晶をあんな使い方をして良かったのかな? 」
マオキノ
「 マオ様、水晶玉を持っていなければ、主人公達は犬達を殺さなければいけない展開になってましたエリ。
毘周を助ける為に必要不可欠だった水晶玉も役目を終えたら、使い道のない唯の水晶玉ですエリ。
今回の依頼で水晶玉が役に立つアイテムに変わりましたエリ 」
マオ
「 そうなんだ?
じゃあ、良かったんだな! 」
マオキノ
「 因みに毘周を助けていない状態で水晶玉を割ってしまうと、毘周を助け出す事が出来ず、隠れキャラは仲間になりませんエリ 」
マオ
「 そ、そうなんだな…。
忘れずに毘周さんを助けといて良かったよ… 」
画面では弓嘉さんが連れて来た依頼者達の前で、主人公と愿縲さんが大量の犬の死骸に火を着けている。
山積みになっている犬の死骸は、メラメラと燃えている。
本物の犬の死骸じゃなくて良かった~~って思う。
燃えてる死骸が犬だったら立ち直れないからな!
と、まぁ──こんな感じで受付人からの御指名で受けた依頼は解決した。
戦闘になる様な事が無かったから、挧氤さんが活躍する場面は無かった。
これで甲評価を貰えたら、挧氤さんを仲間としてゲットが出来る!!
マオ
「 マオ様、おめでとう御座いますエリ。
毘周に続いて新たな性愛キャラが仲間になりますエリ。
妖魔王のダンジョンへ行く前に毘周,挧氤と性愛ルートに入ってくださいませエリ 」
マオ
「 え゛っ!?
一寸待てよ、マオキノ!
挧氤さんは未だしも毘周とまで性愛ルートに入る必要あるのかよ?
毘周には千颯が居るんだぞ!
主人公に夫婦仲を裂かせる気かよ? 」
マオキノ
「 マオ様、これはゲームですエリ。
“ 親睦を深める ” だけですエリ。
千颯とも性愛ルートに入れば、夫婦仲は裂かれませんエリ 」
マオ
「 ち…千颯とも?!
義妹みたいな千颯とも●●●●しろって言うのかよ!?
そんな事したら、主人公は完全にクズだろぉ!! 」
マオキノ
「 マオ様、主人公は元からクズですエリ。
気にする事ないですエリ 」
マオ
「 気にするだろぉ~~!! 」
退魔仲介所で依頼を解決させた手続きを済ませると、挧氤さんが本格的に仲間になってくれた!
どの退魔師も盲目の挧氤さんと組むのを嫌がっていて、ずっと依頼を受けれずに困っていたみたいだ。
礼儀正しい挧氤さんは、御説教モードに入り易い弓嘉さんと愿縲さんを宥めてくれる貴重な存在なんだ。
マオ
「 はぁ~~~~。
男性率が高いなぁ……。
女性キャラって、惠茜さんと千颯ぐらいしか居ないし…… 」
マオキノ
「 マオ様、天狗と美加が居ますエリ 」
マオ
「 あれ等は数に入れたくないんだけどな!! 」
何はともあれ、やる事が増えちゃった訳だな~~。
そう言えば、誰かを忘れてる気がするんだけど、誰だろう??
う~~ん…………まぁいいか。
4人になったんだ。
4人で受けれる依頼を受けて、解決させまくって妖魔王の情報をゲットしないとな!