✒ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 62
40ターンも頑張って、玄武のような妖怪(?)を何とか撃破して倒す事が出来た。
戦闘時間が長くて疲れる……。
玄武のような妖怪(?)を倒したら、篦棒な経験値を得る事が出来て、キャラのLVが上がる上がる!!
ウハウハぁ~~~♥️♥️
そして、使い道の分からない黄水晶もゲットした!
透明な棺に近付くと、中で誰かが眠っている様に見える。
透明な棺には丸い窪みが見える。
丸い窪みは左右の真ん中と前後の真ん中に有る。
画面に【 水晶を嵌め込みますか? 】と表示される。
マオ
「 水晶?
赤水晶,青水晶,紫水晶,黄水晶の事かな? 」
マオキノ
「 マオ様、隠しキャラを仲間に出来ますエリ 」
マオ
「 隠しキャラ?
[ 試練の洞窟 ]に隠しキャラなんて居たんだ?
よし、〔 はい 〕にするぞ。
苦労してゲットした水晶を使ってやろうじゃないか! 」
という訳で、主人公は4つの窪みに4種類の水晶を嵌め込んだ。
窪みに嵌め込んだ4つの水晶が眩く光り出す。
カチッて音がすると透明な棺の蓋が開いた。
スモークみたいな煙が消えると、棺の中で眠っていた人物が上半身を起こした。
「 …………私は…………此処は………… 」と美しい人の台詞。
「 ──毘周!! 」と千颯の台詞。
マオ
「 えっ!?
毘周??
千颯の知り合いって事か? 」
記憶を取り戻した千颯は、毘周に抱き付く。
千颯に抱き付かれた毘周は困惑しながらも泣いている千颯の背中を撫でている。
暫くして落ち着きを取り戻した千颯は、毘周の事、自分との関係を話してくれた。
どうやら毘周は長い間眠りに就いていた所為で記憶が曖昧になっているらしい。
千颯の話では、毘周は超古代人の生き残りらしい。
“ 超能力 ” を使える生粋の超古代人で、千颯とは夫婦だったそうだ。
鬼人族ってのは長生きなんだな。
千颯は毘周と深い山の奥に家を建てて、慎ましく暮らしていたらしい。
了敬と一心って名前の子供も居て幸せに暮らしていたらしいんだけど、千颯が留守にしていた時に毘周と子供達は “ 研究員 ” って奴等に連れ去られてしまったんだとか。
千颯は3人を助ける為に “ 研究所 ” って所へ向かったらしい。
研究所ってのは幾つも在ったらしくて、千颯は研究所を手当たり次第に訪れては3人を探していた。
3人が居なければ研究所を破壊して回ったらしい。
で──、何年か経って、とある研究所で子供を見付ける事が出来たんだけど、手遅れだったそう。
酷い実験や解剖をされていた後で、助け出す事は出来なかったみたいだ。
因みに研究所で見付けた子供は次男の一心だったらしい。
長男の了敬は別の研究所で見付けたけど、一心と同様に実験とか解剖とかされていて手遅れだった。
助け出す事は出来なくて、研究所で働いていた研究員達を皆殺しにしたんだとか。
夫の毘周を見付ける事が出来たけど、やっぱり手遅れで透明の棺の中に入れられて安置されてしまっていた。
──で、怒り狂った千颯は “ ゆめ ” になって研究員を皆殺しにしようとしたけど、妖力を奪われて、妖刀も奪われ、身動きが取れなくなってしまったらしい。
気を失ってから自分の身に何が起きたのか、研究員達に何をされたのか一切分からないみたいだ。
研究所と研究員か……。
だとしたら[ 試練の洞窟 ]って超古代文明時代の研究所って事になるのかな?
一体何れだけの長い時間を棺の中で眠っていたんだろう??
そんな事は兎も角、助け出した毘周さんも仲間に加わる事になった。
非戦闘キャラみたいだから、戦力にはならない。
隠しキャラって言われたから戦力になると思っていたのに残念だ。
勝手に期待してたオレが悪いけど、ガッカリだよぉ~~~~!!
用事の無くなった地下101階から階段を上がって地下100階へ戻る。
地下100階には美螽が居た。
「 赫の祠だけ 」って言われた訳じゃないけど、蒼の祠と紫の祠まで開けちゃって神器をゲットしちゃったから、バツが悪いって言うか……罪悪感が有るって言うか……。
「 …………目覚めたか 」と美螽の台詞。
「 …………貴方は……私──なのですか?? 」と更に困惑気味な毘周の台詞。
「 奉納されていた3種の神器は無くなった。
祠の守護番も消えた。
役目を終える時が来た。
我は、お前に還ろう…… 」と美螽の台詞。
「 ……貴方が私に還る?? 」と益々困惑と戸惑いを表しながら毘周の台詞。
美螽は困惑している毘周に向かって歩き出す。
毘周と “ ぶつかる ” って思ったけど、そうはならなかった。
美螽は毘周の中に溶け込む様に消えたからだ。
毘周はバランスを崩して倒れる。
弓嘉さんと愿縲さんが意識を失った毘周を支えてくれたから、床に頭を打たなくて済んだ。
「 眠っている様ですよ 」って彩志さんの台詞を聞いて、千颯はホッとしたみたいだ。
「 ──春、[ 試練の洞窟 ]を出ましょう。
千颯の妖刀は手に入れました。
此処での用事は済みました 」と彩志さんの台詞。
オレはステータス画面を出して[ セーブ ]をする。
転移陣の上に主人公を移動させて、[ キャンプ場 ]へ転移した。
[ キャンプ場 ]に転移したら、愿縲さんの提案に乗っかって、陰陽院内にある愿縲さんの部屋に転移した。
愿縲さんの部屋は、書物やら資料やらが散乱していて、御世辞にも綺麗とは言えない。
部屋の散らかり具合を見た彩志さんが呆れている。
暫く仲間内でほのぼのとした会話が続いた。
愿縲さんの部屋から獅東屋敷へ転移して、毘周の回復を待つ事になった。
獅東屋敷に残る彩志さん,惠茜さん,千颯が毘周の看病をする事になった。
主人公は弓嘉さんと愿縲さんの監視付きで退魔仲介所で依頼を受ける事になった。
主人公は転移陣を使って、獅東屋敷へ転移した。
獅東屋敷へ帰ると日が暮れる前だった。
彩志さんの案内で、毘周さんを空いている部屋まで運んで、畳の上に敷いた敷布団の上に仰向けで寝させる。
枕の上に頭を乗せて、身体の上に掛布団を掛ける。
千颯は眠っている毘周の傍に居たいみたいだ。
千颯と毘周を残して、主人公達は部屋を出る。
会話の流れで夕食前に入浴を済ませる事になった。
惠茜さんは入浴を済ませたら、千颯に入浴をさせて、夕食を食べさせる気でいるらしい。
主人公は夕鶴ちゃんに毘周の看病を任せて、千颯に惠茜さんと一緒に入浴をして、皆と一緒に夕食を済ませたら──と提案する。
夕鶴ちゃんは式神だから、入浴する必要も無いし、食事,睡眠も必要ない。
式隷にさせる訳にはいかないから、夕鶴ちゃんしか頼れる式神は居ないんだよな。
依り代にするアイテムを探す為にステータス画面を開く。
依り代の画面にする前に非消耗品のアイテム欄を見てみた。
中には “ 試練の洞窟 ” で入手した勾玉,鏡,赤水晶,青水晶,紫水晶,黄水晶が新たに加わっている。
勿論、黄金の鍵もある。
オレはアイテムの説明文を一通り読んだら、依り代のアイテム欄に切り替えた。
依り代に使えるアイテム欄の中から藁人形を選択したら、非消耗品の勾玉をアイテム欄から出して、藁人形の中へ入れる。
勾玉入りの藁人形に夕鶴ちゃんを召喚した。
勾玉を使う事で式神の夕鶴ちゃんを人間の様に実体化させる事が可能になったんだ!
これで一々戦闘が始まる度に夕鶴ちゃんを召喚する手間が解消される事になった。
有り難いよ。
藁人形と勾玉のコンビ、サイコー!!
そんな訳で、主人公は一時的に毘周の看病を夕鶴ちゃんに任せる事になった。
皆で浴場へ向かい歩き出した所で画面に【 [ セーブ ]しますか? 】と出たから、オレは〔 する 〕を選んだ。
画面が切り替わって、日付も変わった。