✒ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 61
ちょんぼマシーンでズルしたお蔭もあって、地下99階に到着した。
この階層に出現している妖怪を全部倒せば、地下100階へ下りられるんだ!!
長い道程だった。
データ改竄しなければ、もっと時間が掛かっていただろう。
有り難う、改造データ!!
そんな訳で──、主人公から逃げ回る妖怪達を倒し終わって、忘れずツヅラの中身もゲットして、地下100階へ通じる階段が出現したのを確認したら転移陣で[ キャンプ場 ]に戻る。
装備を整えて、最終決戦へ挑む気持ちで入念に準備を確りする。
[ セーブ ]もして、いよいよ地下100階に居るボスに挑む。
転移陣で地下99階へ戻ったら階段を下りる。
長い階段を下りて地下100階へ到着すると、水白色の髪を伸ばした男が立っていた。
侵入者の主人公達を紫色の瞳で見詰めている。
随分と綺麗な人だ。
この人が地下100階のボスなのか??
「 ──美螽様ですね… 」と彩志さんの台詞。
えっ、彩志さんの知り合いなのかよ!?
彩志さんも[ 試練の洞窟 ]の中に入った事があるって事かな?
「 如何にも──。
此処は聖域。
成人の儀を行う日は未だの筈。
何用で訪れたか 」と美螽さんの台詞。
名前の漢字から見ると、美しい冬の虫虫って事だから──、本体は虫だったりして??
今の人間の姿は仮の姿……??
「 祠に奉納されている3種の神器の1つ──、妖刀を持ち主に返したく、参上致しました 」と彩志さんの台詞。
「 持ち主…… 」と美螽さんの台詞。
「 彼女──千颯の妖刀です。
千颯は鬼人族の総大将なのです。
どうか持ち主へ返還する事を御許しください 」と彩志さんの台詞。
「 聞き入れる。
持ち主が訪れたのならば返すのが道理。
赫の祠へ行くが良い 」と美螽さんの台詞。
「 有り難う御座います。
感謝致します、美螽様── 」と彩志さんの台詞。
美螽さんが地下101階へ通じる階段を出してくれた。
意外に寸なりと順調に事が進むから、ボス戦は無いんだ?──って思いながら、主人公を階段へ移動させる。
マオキノ
「 マオ様、念の為に[ セーブ ]しときますエリ。
何が起こるか分かりませんエリ 」
マオ
「 マオキノ──。
そうだな。
また会話から始まると面倒だもんな 」
オレはステータス画面を出して[ セーブ ]をしてから階段を下りた。
長い階段の後、道が3又に分かれている。
赫い道,蒼い道,紫の道だ。
主人公達は全員で赫い道を歩いて祠へ向かう。
祠の前には朱雀みたいな姿をした妖怪(?)が居座っている。
もしかしたら侵入者から祠を衛っているのかも知れない。
朱雀みたいな妖怪(?)は左右の翼を広げると、鳥とは思えない様なけたたましい鳴き声で一鳴きすると、襲い掛かって来た!!
朱雀みたいな妖怪(?)との戦闘が始まる。
マオ
「 結局、戦闘シーンに入るんだな~ 」
オレは依り代を選んで、夕鶴ちゃんと式神を召喚する。
夕鶴ちゃんに関しては、戦闘が始まったら自動的に出て来てほしいと思ってるけど、式神だから無理なんだろうな…。
便利アイテムが欲しいな~~。
夕鶴ちゃんと式神を召喚すると式神のターンが主人公のターンは終わるけど、素早さの高い式神達のリンチターンが始まる。
先ずは風属性の式神の単体攻撃が炸裂!!
次に水属性の式神の単体攻撃が炸裂!!
続いて雷属性の式神の単体攻撃が炸裂!!
最終に光属性の夕鶴ちゃんの単体攻撃が炸裂!!
ステータスの数値だけMAXの式神達とLVとステータス数値MAXの夕鶴ちゃんの法術攻撃は朱雀みたいな妖怪(?)に大ダメージを与えてくれた。
ボスだからなのか防御力が高い所為で、6000 ~ 7000止まりだけど、かなりの体力を削れたと思う。
LVは低いけどステータス数値だけMAXの弓嘉さん,愿縲さん,彩志さんも続いて攻撃をしてくれる。
人間だからか敵に与えられるダメージは低い。
それでも3000 ~ 4000は与えてくれる。
最後に主人公のターンにはならない。
主人公よりも敵の素早さの方が高いからだ。
敵は炎属性みたいで、燃えるような赤くて大きな翼を左右に広げると、大量の羽根を飛ばして来る。
燃える羽根を飛ばす全体攻撃は、鳥じゃないと出来ない定番の技だ。
どんなに素早く動けても避ける事は不可能みたいだ。
夕鶴ちゃんと主人公以外がダメージを受ける。
それだけじゃなくて、口から炎の塊を飛ばして来た!
どうやら全体攻撃ではなくて、複数攻撃みたいだ。
最前列の式神達がダメージを受けた。
主人公の後ろに居る3人が狙われなくて良かった~~。
漸く主人公のターン。
主人公は強力回復霊符を6枚使って、3体の式神と弓嘉さん,愿縲さん,彩志さんに使う。
体力が全快して一安心だ。
強力防御霊符や強力隠行霊符を使いたいけど、回復に徹する事になりそうな予感がする。
で──、20ターン近く繰り返して漸く、朱雀みたいな妖怪(?)を撃破して倒す事が出来た。
長かったな~~。
敵を倒したら、経験値をガッポリと貰えて、ツヅラも出て来た。
ツヅラを開けると、赤水晶を入手した。
何に使う水晶なのか分からないけど、兎に角[ セーブ ]をしとく。
祠の前に立った主人公は祠の扉を開けようとするけど、開かないみたいだ。
どうやら鍵が掛かっているらしい。
マオ
「 マオキノ、祠の扉を開けれないんだけど、どうしたら良いんだ? 」
マオキノ
「 黄金の鍵を使ってみてくださいませエリ。
隠し扉ではなく階段で下りたのが気になりますエリ…… 」
マオ
「 そう言えば──、隠し扉の窪みに黄金の鍵を嵌め込むんだったよな?
何で階段だったんだろう?? 」
腑に落ちない部分は有るけど、今は横に置いとくとして──、ステータス画面を開いて、アイテム欄から “ 黄金の鍵 ” を選んで使う。
祠の扉が開くと中に入れた。
祠の中は8角になっていて、真ん中に祭壇がある。
祭壇の上には妖刀が奉納されている。
彩志さんが祭壇から妖刀を手に取り、千颯へ手渡す。
千颯は風の渦に呑み込まれた!!
激しい風が治まると、千颯の姿が変わっていた。
5歳程の少女だった千颯の容姿は、12歳ぐらいに成長していた。
服装も変わっているし、額に生えてる角も少しだけ伸びている気がする。
まんま矢薙だった。
矢薙をモデルにしている千颯は妖刀を手にして、膨大な妖力と封じられていた記憶を取り戻せた様だ。
皆の会話が済んだら、ステータス画面を出して[ セーブ ]をする。
その序でに覚醒した千颯のステータスを確認してみると、非戦闘要員だった千颯のステータス画面にLVや必要経験値,ステータス数字も表示されている。
千颯を選べる様になってる!!
戦力ゲットだ!
LVを1上げれば、千颯のステータスはMAXになる!!
マオキノ
「 マオ様、折角ですし、残りの祠を衛る妖怪も倒して、神器を手に入れますエリ 」
マオ
「 そうだったな。
よ~し、千颯のLVを上げるか! 」
という訳で、オレは “ やってはいけない事 ” を実行する。
蒼い道を歩いて祠を衛る青龍みたいな妖怪(?)を撃破した後、青水晶をゲット!
奉納されていた勾玉もゲットした。
続いて紫の道を歩いて祠を衛る白虎みたいな妖怪(?)を撃破して、紫水晶をゲット!
奉納されていた鏡もゲットした!
3つの祠を制覇すると分かれ道の前に扉が現れた。
どうやって現れたのか気にはなるけど、御都合主義の塊みたいなゲームって事でスルーする。
空気の読める大人の対応ってヤツだな!
扉には窪みが有る。
主人公が持っていた黄金の鍵を窪みに嵌め込むと、扉が開いて中へ入れる様になった。
オレは主人公を動かして扉の中へ入る。
扉の中は部屋になっていて、何か近代的な雰囲気が醸し出されている。
平安時代には似合わない。
マオ
「 マオキノが教えてくれた扉ってコレの事だったのか? 」
マオキノ
「 セロ様が、お帰りになられたら攻略本を確認してみますエリ 」
マオ
「 透明な棺みたいなのが有るぞ。
誰か入ってるのかな? 」
主人公を動かして透明な棺に近付いてみると、玄武のような妖怪(?)が現れた。
問答無用で戦闘シーンに突入した。
千颯が戦力になったお蔭で、戦闘中に仲間を交代させる事が可能になった!
愿縲さんと千颯を交代させて、千颯に “ 転身 ” を使わせる。
転身前の千颯は風属性を使える。
転身後は名前が “ 矢薙 ” に変わって、服装も変わる。
瞳の色が青色に変わって、水属性と氷属性の2種類を使えて、ノーマルの千颯よりパワーアップして強くなっている。
矢薙も転身が出来て、名前が “ ゆめ ” に変わる。
服装も変わるし、髪と瞳の色が燃える様な赤色に変わる。
背丈も延びて、年齢も上がるのか16歳ぐらいに変わるんだ。
使える属性は火と炎の2種類だ。
矢薙よりもパワーアップしていて強いんだ!!
千早と矢薙の時は妖刀として使うけど、“ ゆめ ” になると長い大剣に姿を変える。
火や炎を纏わせて使う強力な武器だ。
矢薙の時は水や氷を妖刀に纏わせて使っている。
千颯が矢薙に転身を出来る様になるのはLV30になってからで、矢薙が “ ゆめ ” に転身を出来る様になるのはLV50になってからだ。
今の千颯はLV53だ。
青龍みたいな妖怪(?)と白虎みたいな妖怪(?)を倒したから、一気にLVが上がってくれたんだ。
LVUPの音って何度聞いても気分が良いよな~~♥️
この玄武のような妖怪(?)を倒したら、幾つLVが上がってくれるんだろうな?
楽しみだ~~!!