⭕ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 59
画面が切り替わって、日付も変わる。
皆で朝食を済ませて、支度を終えたら牛車に乗り込んで、陰陽院へ向かった。
陰陽院に到着すると彩志さんを先頭にして、陰陽院の中へ入る。
彩志さんは陰陽院の奥にある “ 試練の洞窟 ” の場所を知ってるのか迷う事なく陰陽院の中を進む。
陰陽師達は彩志さん,愿縲さんの突然の訪問に驚いている。
愿縲さんの後ろに主人公,弓嘉さんと続いて、陰陽師達には見えていない千颯と惠茜さんが続く。
退魔師が陰陽院の中を歩いている事に対して、陰陽師達がザワ付いている。
それを涼しい顔で一瞥しながら一切気にしてない様子の弓嘉さんって、神経が図太いのかも知れない。
陰陽院の奥へ進んでいるのに誰も彩志さんと愿縲さんに声を掛けて止めようとすらしない。
本当にどういう立場の人なんだよ??
誰にも邪魔されなかったから、“ 試練の洞窟 ” の手前まで来る事が出来た。
現代の時と同じ赤馬と青馬が門番をしている。
背が高くて、体格も良くて、強面なのは変わらないな~~。
あの面をしてるのに、こっ恥ずかしいラブレターと同人誌で買収する事が出来たんだよな。
今回は現代の赤馬と青馬から貰った入場板を持ってるから買収する必要はない。
主人公は門番の赤馬と青馬の前に入場板を出して見せる。
赤馬と青馬は不思議そうな顔をしながら、主人公が出した入場板を確認している。
セロとマオキノから「 平安時代の “ 試練の洞窟 ” に入れる 」なんて言われたけど、本当に大丈夫なのかな?
赤馬と青馬は入場板の確認を終えると、主人公に返してくれる。
赤馬と青馬が、“ 試練の洞窟 ” の門を開けてくれる。
「 通って良し! 」と赤馬の台詞。
「 入場を許可する! 」と青馬の台詞。
画面に[ 試練の洞窟 ]〔 入場 〕〔 陰陽院へ戻る 〕の2択が出る。
選ぶのは勿論〔 入場 〕だ。
ギギィィ~~と重たくも不気味な音が聞こえる。
奥で “ 試練の洞窟 ” の扉が開いたんだろう。
画面に映っていた “ 試練の洞窟 ” の門前の絵が内部を思わせる絵と切り替わる。
主人公達が “ 試練の洞窟 ” の中に入ると、[ キャンプ場 ]〔 キャンプ 〕〔 作戦会議 〕〔 退場 〕[ ダンジョン ]の4択が出る。
マオ
「 〔 退場 〕は “ 門から外に出る ” って事で、〔 キャンプ 〕は寝泊まりするって事だったよな?
〔 作戦会議 〕って何だ?
現代の選択肢には無かったよな? 」
マオキノ
「 [ キャンプ場 ]で〔 キャンプ 〕を選ぶと調理が出来ますエリ。
〔 作戦会議 〕を選ぶとステータス画面が開かれますエリ。
仲間のステータスを見れたり、パーティ編成,陣形を決めれますエリ 」
マオ
「 へぇ……仲間が居るから新しい選択肢が追加されたんだな 」
確か〔 キャンプ 〕を選ぶと〔 炊事 〕〔 洗濯 〕〔 入浴 〕〔 睡眠 〕の4択が出るんだったよな。
マオ
「 そう言えばさ、〔 炊事 〕で使った食材の補充は何処でしたら良いんだ?
平安時代の陰陽院には食堂なんて無いんじゃないか? 」
マオキノ
「 出現する妖魔が落としますエリ。
地下に降りると拾える食材が豪華になりますエリ。
現代では入手の出来ない稀少な食材もゲット出来ますエリ 」
マオ
「 拾って使うのか~~。
万引きするよりはマシだよな! 」
オレは〔 作戦会議 〕を選ぶ。
パッとステータス画面が開かれる。
パーティ編成かぁ……。
限られた人数で陣形も考えないといけないんだよな。
戦力になる順番で並べると──、主人公,弓嘉,愿縲さん,彩志さんになる。
愿縲さん,彩志さんのLVは1だ。
ひっくぅ~~~~。
こ、これは……頑張って上げないと大変だぞ~~。
マオ
「 あれ、惠茜さんと千颯はLVが無いんだ? 」
マオキノ
「 非戦闘要員にはLVが表示されませんエリ。
経験値も表示されませんエリ。
戦闘に勝っても経験値を得られませんエリ 」
マオ
「 マジかよ…。
じゃあ、妖刀を取り戻してた千颯が戦闘要員になった時のLVは── 」
マオキノ
「 勿論、LV1ですエリ 」
マオ
「 ぬ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛~~~~~~!!
やっぱりぃ~~~~!!
1から上げないと駄目なのかよ… 」
マオキノ
「 心配ないですエリ。
LVは直ぐ上がりますエリ 」
マオキノに相談をして、陣形を決めた。
装備品を装備する欄が有るけど、装備する武器や防具が無い。
マオ
「 マオキノ、装備品欄が有るけど、装備品が無いじゃんか。
装備品は何処で買えるんだ? 」
マオキノ
「 装備品は買えませんエリ。
ダンジョン内に有るツヅラの中に入ってますエリ 」
マオ
「 ツヅラの中?
随分と御都合主義だな… 」
マオキノ
「 マオ様、ゲームは御都合主義の塊ですエリ。
気にせず楽しみましょうエリ 」
マオ
「 そうだな。
買わないで手に入るなら有り難いよな!
パーティ編成も陣形決めも済んだし、[ ダンジョン ]を選んでLV上げするぞ! 」
[ ダンジョン ]を選ぶと〔 探索 〕〔 調査 〕〔 攻略 〕の3択が出ない。
代わりに地図が出ている。
マオ
「 この地図って、現代の時に作成した地図かな? 」
マオキノ
「 現代で〔 探索 〕〔 調査 〕をして、地図を作成していれば平安時代でそのまま使う事が出来ますエリ。
平安時代で〔 探索 〕〔 調査 〕をして地図を作成する作業は難儀です。
現代で地図を作成しといて正解ですエリ 」
マオ
「 セロの言う通りにして良かった──って事だな!
[ セーブ ]をしてから、LV上げだな! 」
オレはステータス画面で[ セーブ ]をする。
画面がリアルな3DCG映像に切り替わる。
Rボタンを押すと画面が左右に動いて360度を見れる様になっているし、Lボタンを押すと天井を見る事が出来る。
現代の時と操作は同じみたいだ。
ドット絵じゃない主人公を動かして、地図を頼りに[ ダンジョン ]の中を移動させる。
マオ
「 ………………一向に妖怪が出現しないな…。
そう言えば、勾玉の力の所為で妖怪が主人公を避けてるから遭遇しないんだっけ… 」
マオキノ
「 マオ様、逃げ惑う妖魔を襲い倒せば良いですエリ 」
マオ
「 鬼畜のススメぇ!!
確か、陰陽師らしく法術を使うんだったよな?
妖見の術──だっけ??
見えない妖怪の姿を見る事が出来るとか、セロが言ってたな。
面倒だけど、ステータス画面で法術を開いて──。
法術を選んで、妖見の術を探して──。
妖見の術を発動させる──っと! 」
画面に見えてなかった妖怪の姿が現れた。
地図にも黄色い丸が出ている。
マオ
「 赤い三角が主人公で、黄色い丸が妖怪だったよな。
画面に現れて、めっちゃ逃げてる滑らかな3Dポリゴンの妖怪を背後から狙って── 」
壁にぶつかって進めないのに未だ逃げ様としている妖怪のバックを取って、戦闘シーンが始まる!!
マオ
「 どゆことだよ!?
主人公から逃げてるのに、滅茶苦茶強いじゃんかよ!!
主人公は夕鶴ちゃんのお蔭でノーダメージだけど、LV上げた弓嘉さんまで倒されちゃうって、どんだけ強いんだよ!!
愿縲さんと彩志さんなんて、瞬殺じゃんかよ!! 」
マオキノ
「 どうやらハードモードの[ 試練の洞窟 ]に出現する妖魔は、1番LVの高いキャラクターに合わせて、強さを調整されるみたいですエリ。
1番LVの高いキャラクターは夕鶴ですエリ。
夕鶴に合わせた強さの妖魔が出現するみたいですエリ 」
マオ
「 聞いてないけど!? 」
マオキノ
「 ボクも知りませんでしたエリ。
うっかりんりん丸ですエリ★ 」
マオ
「 ~~~~っ、可愛いけどぉ~~、今回は許せない!! 」
主人公が頼れる仲間は、召喚した式神達,夕鶴ちゃん,式隷にして呼び出せる総大将達だけだ。
人間キャラは使えない!!
LV上げが前途多難過ぎるぅ~~~~!!
◎ 訂正しました。
にげてるのに、─→ 逃げてるのに、