表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
139/432

✒ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 54


 《 西地区 》の退魔仲介所で依頼を受けて、鵺のすみへ行けるようになった。

 3分クッキング並みに依頼をパパッと解決させたら、鵺のすみへを向かう。


 鵺に支配されている≪ 里 ≫がある。

 その≪ 里 ≫で暮らす住人の殆んどは老人だ。


マオ

「 老衰のそうか…。

  マオキノ、老衰って年寄りに起こる事だよな。

  主人公シュンシュンは若いから老衰なんかしないと思うんだけど、なんで占い師さんは “ 老衰のそう ” なんて言ったんだろうな? 」


マオキノ

「 先ずは里人にはなしを聞いてみますエリ。

  ヒントが隠されてるかも知れませんエリ 」


マオ

「 ヨボヨボで今にも死にそうなジジババにはなしが聞けるかな? 」


マオキノ

「 マオ様、偏見で人を見るのはくないですエリ 」


マオ

「 人じゃなくてキャラクターだろ? 」


マオキノ

「 マオ様、世間では “ 屁理屈 ” と言われますエリ 」


マオ

「 理不尽だな!! 」


 兎に角、オレは主人公シュンシュンを動かして、今にも他界しそうなヨボヨボのジジババ──じゃなくて里人達からはなしを聞く事にした。






 ジジババ達との会話シーンは割愛したい。

 聞いたはなしを纏めて整理してみると、里人達は元からジジババではなかったみたいだ。

 夜な夜な美しい女性が訪ねてては、唇を重ねてるらしい。

 美しい女性は豊満な胸を当ててては、積極的に口の中へ舌をれてる。

 口の中で舌を絡められているあいだせいを吸い取られてしまうらしい。


 美しい女性は男性の場合で、女性の場合は美丈夫な男性の姿で夜な夜な訪ねてるらしい。

 甘い言葉を耳元で囁かれて、逞しい手で太股を撫でられるんだとか。

 気持ちく感じていると唇を重ねられて、舌をれられるらしい。

 舌を絡められているあいだせいを吸い取られてしまうんだとか。


 朝起きると布団ふとんの中でヨボヨボのジジイ,ババアの姿になっているそうだ。

 夕方になるとせいが戻って身体からだもとどおりになるけど、夜な夜な美しい女性や美丈夫な男性が訪ねてるらしい。


 ヨボヨボなジジババの姿になるのはいやらしいが、美しい女性や美丈夫な男性と毎晩のように口付けが出来るから楽しみにしている里人も多いみたいだ。

 占い師さんの言っていた “ 老衰のそう ” ってコレの事かな?

 水難のそうでは “ 河童かっぱなりきりセット ” を使って湖の中へ入ったし、女難のそうでは “ てんなりきりセット ” を使って、てんすみへ潜入したしな…。

 あながち間違いじゃないかも知れない。


 だけど、老衰って死ぬ事だろ?

 笑えないよな……。


マオ

「 マオキノ、どうしたらいんだ?

  鵺の話しなんて1つも無かったぞ 」 


マオキノ

「 マオ様、さとおさと会いましょうエリ。

  を借りて泊まりますエリ 」


マオ

を借りる?

  泊まったら鵺に会えるのか? 」


マオキノ

「 主人公は身代わりになってくれる御守りを持ってますエリ。

  せいを吸い取られても老人にはなりませんエリ 」


マオ

「 …………え゛っ!?

  まさか、主人公シュンシュンに里人と同じように被害に遭えって言うのか?! 」


マオキノ

「 はいですエリ。

  男女の帰るあとを付ければ、鵺のすみへ行けますエリ 」


マオ

「 そうなのか?

  マジかよ。

  占い師さんが “ 御守り ” をくれなかったら、主人公シュンシュンは老衰死してたかも──って事かな?

  帰ったら占い師さんに御礼をしないと!! 」


マオキノ

「 夕方になるとせいが戻りますエリ。

  老衰はしませんエリ。

  老衰のそうより、老人のそうが合ってますエリ。

  所詮は占いですエリ 」


マオ

「 こら、マオキノ!

  占い師さんを悪く言うなよ!

  占い師さんは主人公シュンシュンの恩人になるんだからな! 」


マオキノ

「 マオ様……。

  めちゃんこゲームにますエリ~~ 」


 マオキノのアドバイスを素直に聞いて、さとおさに会い、を借りる事が出来た。

 は旅人が訪れたとき宿やどわりに貸し出しているみたいで、1組の布団ふとんが置かれている。

 布団ふとんは日に干されていて、お日様の匂いがしているのかは、画面しじゃ分からない。


 主人公シュンシュンに入ってから、ぐに日が暮れた。

 ゲームだから待ち時間はショートカットされるんだな。

 ドット絵からアニメーションムービーに切り替わる。

 主人公シュンシュンしき布団ぶとんの上に寝転がってスヤスヤと眠っている。


 の戸が勝手にひらく。

 真っ白い着物を着ている美女が物音も立てずに中へはいってた。

 スヤスヤと眠っている主人公シュンシュンの近くに美女がちかくと、静かに唇を重ねる。

 ほんに美女だ。

 セロにはかなわないけどな~~。


 美女は眠っている主人公シュンシュンの口の中へ舌をれて絡めてた。

 美女は眠っている主人公シュンシュンの口からせいを吸い取られる。

 若い主人公シュンシュンの顔がけていく。

 主人公シュンシュンの顔が──、身体からだが──、シワシワになって、骨と皮だけに変わっていく。

 ハイクオリティーなアニメーションムービーだから、老化していくさまがリアル過ぎてトラウマになりそうだ。


 主人公シュンシュンからせいを吸い取った美女は物音を立てずに戸から出て行く。

 どうやら足が無くてちゅうに浮いてるみたいだ。

 どおりで物音を立てずに移動が出来る訳だな。


 主人公シュンシュンは占い師さんから貰っていた “ 御守り ” のお蔭でぐに14歳のわか(わか)しい顔に戻った。

 せいが戻ってたのかな?

 目を覚ました主人公シュンシュンは上半身を起こして立ち上がると、おんぎょうじゅつを使いを出た。


 アニメーションムービーからドット絵に切り替わる。

 そとに出た主人公シュンシュンは1ヵ所へ向かって移動する白い着物を着ている男女のあとを追って走る。

 結構なかずの白い男女が1ヵ所を目指して暗闇の中へつぎ(つぎ)と消えて行く。

 主人公シュンシュンは迷う事なく白い男女に続いて暗闇の中へはいった。


 暗闇の中へはいると白い男女はまだ(まだ)先へ向かって移動している。

 遠くの方に明かりが見えていて、が暗闇の出口みたいだ。

 明かりにちかいた主人公シュンシュンは出口に飛び込んだ。

 明かりの先にったのはひとの一切無い不気味な寺だった。


 白い男女は寺の中へ消えて行く。

 主人公シュンシュンも寺の中へる。

 寺の中には1体の妖怪がた。

 ジジイの顔をして獣の身体からだをしている。


マオ

「 もしかして、この妖怪が鵺なのか?? 」


マオキノ

「 はいですエリ。

  アレが鵺ですエリ 」


マオ

「 顔は人間で、たてがみは馬で、胴体は狸で、翼はにわとりで、手足が虎で、尻尾が蛇…………まるで合成獣キメイラじゃないかよ。

  なんで鵺は人間のせいを吸い取ってるんだ? 」


マオキノ

「 より強い子供を産む為に必要ですエリ。

  人間も出産前,出産後の妊婦は英気をやしないますエリ。

  人間のせいを吸収する事が英気をやしなう事になりますエリ 」


マオ

「 ふ、ふぅん…。

  子供を産む為に……。

  じゃあ、あの鵺は “ お母さん ” なんだな… 」


マオキノ

「 鵺に性別はないですエリ。

  交尾をしなくても子供を産みますエリ。

  鵺の子供が産まれたとしは “ 災厄に見舞われる ” と言い伝えられてますエリ 」


マオ

「 そうなんだ? 」


マオキノ

「 鵺に話し掛けて囲碁勝負を挑んでくださいませエリ 」


マオ

「 そだな 」


 オレは主人公シュンシュンを動かして、鵺にちかかせる。

 主人公シュンシュンは鵺に話し掛けて、囲碁勝負を挑む。

 負けたら主人公シュンシュンしんめいを教える条件を了承してくれたけど、物凄い上から目線だ。

 人間の主人公シュンシュンに負ける筈ないと自信まん(まん)だ。


 鵺を相手にした囲碁勝負が始まる。

 てんになってる長い鼻を、へし折ってやる!!






 オレは指導碁で鵺を負かしてやった。

 鵺は人間の主人公シュンシュンに囲碁勝負で負けた事を認めたく無いのか、襲い掛かってた!!

 往生際の悪い鵺と戦闘になる。

 囲碁勝負のあとに戦闘に突入するなんて初耳だけどな!!


 鵺は白い男女を壁にするスタイルのフォーメーションで挑んでる。

 主人公シュンシュンつるちゃんとLVレベルの高い3体の式神を召喚した。

 鵺や白い男女よりも式神の方が素早さは上だ。

 式神には全体攻撃をさせる。

 つるちゃんにもこう属性で鵺と白い男女を容赦なく攻撃する。


 白い男女が倒されて消えると鵺のターン。

 鵺は鳴き声を上げる。

 敵をひるませる効果があるんだろうけど、式神には効果が無い。

 虎の鋭い爪で引っ掻いてたり、突進して体当たりをしたり、にわとりの翼で打ってたり、尻尾の蛇の口から毒をいたりと、5回攻撃をしてやがった!


 鵺のターンが終わると主人公シュンシュンのターン。

 式隷した妖怪のそうだいしょうを召喚して、鵺を攻撃する。

 3体の式神とつるちゃんに全体をさせる──の繰り返しだ。

 鵺は意外と防御力が高くて、なか(なか)倒せなかったけど、30ターン目前で倒す事が出来た。

 鵺との戦闘に勝利すると、鵺も諦めた様子で主人公シュンシュンあるじと認めてくれたのか、しんめいを教えてくれた。


 鵺の名前を奪って、鵺を式隷にした主人公シュンシュンは、“ ときわたりの妖怪 ” に関する情報を聞き出す。

 最後の情報を入手した主人公シュンシュンの前に鍵が出現した。

 鵺いわく、妖魔王ダンジョンの門を開く為に必要な鍵らしい。


マオ

「 マオキノ、ハードモード(性愛ルート)は物語の内容が変わってるよな。

  ミカトさんはてんにょとして登場しないし、退魔仲介所でウーインさんとも出逢ってないし、“ ときわたりの妖怪 ” の情報の中にも心臓の事なんて出てなかったし……。

  妖魔王ダンジョンの扉を開ける鍵なんて出現しなかったじゃん? 」


マオキノ

ハードモード(性愛ルート)むずかしくなってますエリ。

  進めていれば分かりますエリ 」


マオ

「 そうかもだけど……。

  “ ときわたりの妖怪 ” の心臓が必要なのになぁ…… 」


マオキノ

「 占い師に頼ればいですエリ。

  その為の占い師ですエリ。

  陰陽院の中にある “ 試練の洞窟 ” にはいれるイベントも発生しますエリ 」


マオ

「 あっ!

  そう言えば、そうだったな。

  すっかり忘れてたけど、“ 試練の洞窟 ” でもLVレベル上げが出来るんだったな! 」


マオキノ

「 どのみち、妖魔王と囲碁勝負をして勝たないと “ ときわたりの妖怪 ” の心臓を入手する事は出来ませんエリ。

  先ずは妖魔王ダンジョンへ挑む前に仲間のLVレベルを50以上に上げる事ですエリ 」


マオ

「 そだったな~~。

  鵺イベントが終わったら妖怪が一気に強くなるんだよな?

  パーティを組んでからじゃないと、依頼を受けれないんだっけ。

  先はまだ(まだ)長いな 」


マオキノ

「 《 西地区 》の退魔仲介所で依頼完了の手続きを済ませる迄は1人で戦闘が出来ますエリ。

  式神のLVレベル上げに専念が出来る最後のチャンスですエリ 」


マオ

「 最後のチャンス……。

  よし、強い妖怪の出る場所で式神達のLVレベル上げに専念してみるか! 」


マオキノ

「 マオ様、応援しますエリ 」


 という訳で──、主人公シュンシュンを動かして寺から出たら、≪ 平安京 ≫へ戻る前に式神のLVレベルを上げる為に妖怪の強い場所へ主人公シュンシュンを移動させた。

◎ 訂正しました。

  隠行術を使うと ─→ 隠行術を使い

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ