✒ 少年陰陽師★平安幻想異聞録 42
河童の総大将に囲碁勝負を挑み、完全勝利を決めた主人公が目当てだった “ 時渡りの妖怪 ” の情報を入手した日から早数ヵ月。
ゲームの時間の流れは早いんだ。
退魔仲介所で依頼を受けながら──、夫になる弓嘉さんには内緒で、養父の彩志さんとパオパオし合って性愛度を上げたり──、師弟関係になった愿縲さんともパオパオし合って性愛度を上げたり──、占い師さんの助言で各妖怪の総大将に囲碁勝負を挑んだりと何かと忙しい数ヵ月間だった。
当然の事だけど、各妖怪の総大将に挑んだ囲碁勝負では、負けなしの連勝を決めている。
対局に勝利する度に総大将の真名を奪い、式隷にしては妖術を奪っている。
普段は住処で妖怪達が人間に悪さをしない様に牽制を任せている。
主人公が妖術を奪ったからって、奪われた側が妖術を使えなくなる訳じゃないらしい。
“ 時渡りの妖怪 ” に関する情報も大分、集まって来ているし、妖魔王に囲碁勝負を挑む日も近いかも知れない。
その為には各妖怪の代表者である総大将達に囲碁勝負を挑んで全勝する必要がある。
妖魔王との対面は未々先になりそうだ。
彩志さんと愿縲さんとの性愛度も順調に上がっている。
食事をしたり、デートをしたり、囲碁をしたり、偶には主人公から誘ったり、贈り物をしたり、抱擁し合ったり、パオパオしたり、チ●ウしたりしては恋人らしい事を繰り返しながら頑張っている。
勿論、弓嘉さんとの時間も大事にしている。
彩志さんからの貢ぎ物は高価な物が多くてエグい。
権力と財力を持ってるだけはある。
奥さんや子供達にも同様に高価な贈り物をしてるんだろうな……って思う。
彩志さん、パネェよ!!
弓嘉さんや愿縲さんからも貢ぎ物は有るけど期待はしてない。
彩志さんの貢ぎ物が凄過ぎてなぁ……。
弓嘉さんは主人公の護衛だから、受けた依頼を一緒に解決させてくれるから助かっている。
貢いでくれなくて良いぐらい御世話になっている。
愿縲さんは現在で例えれば引き隠りしているニート的な存在だ。
自宅警備員ってヤツ??
引きニートやらヒッキーと呼ばれる人種だけど、適度に稼いで不自由のない悠々自適なスローライフを満喫している勝ち組ヒッキーに分類されると思う。
愿縲さんからの貢ぎ物は何を隠そう、お手製の御札だ。
囲碁の腕だけじゃなく陰陽師としても有名だった愿縲さんが作る御札は、ガチマジに高額で売れる。
陰陽師も退魔師も喉から手を出しそうな程に欲しがられて、金銭面で困る事はない。
退魔仲介所で買い取ってもらえるのが有り難い。
弓嘉さんと結婚して夫婦になってしまえば、主人公が獅東屋敷の所有者になる。
祝言を挙げた後も彩志さんには獅東屋敷で暮らしてもらえるみたいだし、退魔師を続けらるのは有り難い。
周りを男に囲まれてるけど、権力と財力と情報力が一緒に付いて来る。
主人公は男だけど、一種のシンデレラストーリーじゃないのか??
めっちゃ玉の輿だよ!!
性別反転したら完全にウッハウハな逆ハーレム生活じゃん??
凄い事は凄いけど……、生憎とオレは女じゃないから嬉しくもないし、複雑な心境だ。
オレは男キャラとイチャイチャするより、可愛い女キャラとイチャイチャしたいぃ~~~~!!
ゲームなんだから、女キャラとイチャイチャしたって文句を言われる筋合いは無いよな?
マオキノ
「 マオ様、おめでとう御座いますエリ。
獅東彩志と愿縲から『 子作りしたい 』と言わせれましたエリ。
これで両者共に性愛度がMAXになりましたエリ 」
マオ
「 お、おぅ…… 」
弓弦
「 作る子供の数まで要求されたな 」
マオ
「 弓弦さん!
笑い過ぎだよ…… 」
弓弦
「 いや……すまない……。
3人の男から熱烈な求愛をされている主人公の立場が、あまりにも可笑しくてな…… 」
マオ
「 ゲームだって分かってるけど、複雑だなぁ……。
3人の男と別々に子作りかぁ…… 」
マオキノ
「 マオ様、子作りするのは主人公ですエリ。
マオ様ではないですエリ。
子作りする前に妖魔王に囲碁勝負を挑んで勝ちましょうエリ 」
マオ
「 そうだな!
子作りは妖魔王を倒して式隷にした後でも構わないよな!! 」
という訳で、未だ手付かずで残っている各妖怪の総大将狩りをメインに進めて行く事にした。
午前8時までに愿縲さんの屋敷へ行けば、愿縲さんの師匠──占い師さんに会える。
オレの唯一の楽しみでもある、占い師さんとの対面~~♥️♥️
占い師さんと親睦を深めて親密度を上げてパオパオしたい……。
だけど、占い師さんはガードが固い。
未成年の子供に興味が無いのかな??
マオ
「 今回は東か。
女難の相って何だろうな?? 」
弓弦
「 検討も付かないな。
今迄と同様、行ってみれば判明するだろう 」
マオ
「 そだね。
よし、《 東地区 》の退魔仲介所で依頼を受けよう! 」
オレは主人公を動かして愿縲さんの屋敷を出ようとした時、占い師さんが声を掛けて来た。
占い師さんから声を掛けられるなんて、久し振りじゃないか??
嬉しい!!
どうやら占い師さんも《 東地区 》に用事があるらしく、一緒に向かう事になった。
こ、これは……久々に新しいイベントの始まる予感がするかも──。
主人公は占い師さんと一緒に愿縲さんの屋敷を出ると《 東地区 》を目指して歩き出した。
マオ
「 うわぁ~~~~!!
まさか占い師さんと行動が出来るなんてぇ!! 」
マオキノ
「 愿縲の性愛度がMAXになったからですエリ 」
マオ
「 もしかしたら、頑張れば占い師さんとも性愛ルートに入れるかも? 」
マオキノ
「 それはボクにも分かりませんエリ 」
弓弦
「 夕鶴に邪魔されるのではないか? 」
マオ
「 あ…………そうだ…。
夕鶴ちゃんっていう1番の天敵が居たんだった!! 」
占い師さんとの──異性との初めての性愛ルートは諦めるしかないのかな……。
夕鶴ちゃんさえ居なければ…………。
ガックシだよ……。