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第一章 1-1 「目を覚ますとそこは森の中」
目を開けると、森の中に居た。
周りは高い木々。かなり高い。杉の木の10倍高い。
100mくらいありそうな木の葉の隙間から光が漏れている。まだ明るい。
超巨大森にポツンと自分だけがいる。
さっきまでTDLで遊んでいて、そのまま京葉線で帰路に着き、家の近所を歩いていた筈だ。
なんで?
顔をつねってみる。夢ではない。
スマホを見てみると、圏外だった。
周りを見回す。
人影はない。鳥や虫の音しかしない。静かだ。
徐々に不安が込み上げる。
こんな時はどうすればいいのか?
答えは出ない。分からん。
そんな時、1mほどの影が大音を立てながら急速に近づいてきた。巨大クワガタのようなGのような魔物だった。
魔物?!
そんなことは今の時点では知らないが、第一印象はそれだ!
興味本位で見てしまったが、まじキモい!!
昆虫とかそんな生やさしいものではない。
え、もしかして捕食されようとしてる?!
逃げるしか無い!
俺は走り出した。
続く