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「手掛かり無くなったなぁ……」

 俺達は、近くのキャンプ場で、盛大に燃えてるキャンプファイヤーを眺めながら、虚しい気分になっていた。

「ええ……。あ、でも、高校ん時の後輩に、この手の事に詳しいヤツが居ますから……調べさせてみます」

 仲間の1人である堤がそう言った。

「ハッカーか何か?」

「いえ……Fランですけど……大学の工学部の情報を卒業したヤツです」

「Fランじゃ頼りにならねぇだろ……」

「そうっすねえ……。ま、ダメ元で一応……」

「でも……中々焼けないなぁ……」

「やっぱり……焼く前にバラした方が良く無かったですか?」

「道具無いし……そもそも……誰がやるんだよ?」

「そうっすね……」

「にしても臭うな……」

「火も消えかけてますし……」

「燃料と臭い消しを追加だな……」

「はい……」

「同じ肉を焼くにしても……何で、普通のステーキとか焼肉って、いい匂いなのに……この肉って、焼くと、こんなに臭いんだろうなぁ?」

「さぁ……でも、臭い消しを用意してて良かったですよね……」

「でも……あと2本しか無いぞ……」

 堤は、ドラム缶で燃やしているキャンプファイヤーに燃料の灯油を追加し……更に臭い消しの醤油を1・8ℓ入りのペットボトルごと投げ込んだ。

「焼かずに、そのままダムに捨てた方が良かったっすかね?」

「どうだろ?」

「ところで灰は、このダムに捨てるんすか?」

「それがどうかしたか?」

「ここって、鳥栖の水道の水源じゃなかったっすか?」

「あ〜、やっぱり灰にして良かった。焼かずに捨てるよりは少しぐらいはマシだ。……でも、今後、鳥栖に来た時には、絶対に水道の水は飲まねえけどな……」

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