表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/69

(8)

「おい、山下、すぐに選挙事務所まで車で来い。あと、クリムゾン・サンシャインのコスチュームと『道具』も、ありったけ持って来い」

『あの……何をやるつもり何ですか?』

「お前が余計なことを考える必要は無い。つべこべ言わずに、来いッ‼」

『お……お願いです。もう、俺達……緒方さんと……』

「うるさい、来い。判ったな?『正義の味方』どもが俺を犯罪者に仕立て上げるのに成功したら……お前らも共犯だぞ。判ってるよな?」

『は……はい……』

 何としても……副市長の古賀と穏当で理性的で現実的な大人の男同士の話をして、「正義の味方」どもの情報を知ってる限り自白(ゲロ)させる必要が有る。

 幸いにも……警官がストライキをやってる最中……その間に全てを解決する必要が有る。

 やがて、やって来た山下が選挙事務所のドアを開け……。

 ……。

 …………。

 ……………………。

 じょぼじょぼじょぼじょぼじょぼ〜っ……。

「な……なんすかッ⁉ なんなんすか、これッ⁉」

「お前こそ、何、いい齢して小便漏らしてるっ⁉」

「い……いや、これ、死んでる、死んでる、死んでる、猿渡さんが死んでる……」

「人間、いつかは死ぬ。大事なのは『死ぬまでに何をやり遂げるか?』だ。そして、俺にはやらねばならない使命が有る。その為に、まずは、俺が着替えたら、さっさと俺を市役所まで連れて行けっ‼」

「あ……あのその……」

「何だ?」

「あの……っ‼ もう何でも言う事ききますっ‼ ウチの姉貴を差し出せと言われたら……差し出しますッ‼」

「あんなブス、要らねえよッ‼」

「……じゃあ、ウチの姉貴の娘だって差し出しますッ‼」

「俺はロリコンじゃねえッ‼ 酒井の阿呆と一緒にすんなッ‼」

「ウチの姉貴の娘が、十何年か後に、いい女になってたら、緒方さんに献上しますッ‼」

「気の長い話だが、悪くないな……。で、そもそも何の話だったっけ?」

「……ですからッ‼ 俺だけは殺さないで下さいッ‼ 何なら、堤と野口と酒井を殺せ、って言うんなら殺しますッ‼ でもッ‼ 俺だけは助けて下さいッ‼」

「わかった、わかった、落ち着け。俺が、お前を殺す訳なんてねぇ〜に決ってるだろ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ