表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/69

(8)

 古川のおっちゃんが一戦終えて寝室から出て来たのは3〜4時間後だった。

「一郎君、シャワー貸してもらっていいかな?」

「ああ、どうぞ。もう夜も遅いんで、俺の友達(ダチ)に車で送らせますよ」

「ああ……すまないね。あの()だけどね……いい子だね。学費に困ってるなら、私が今後も援助してやるよ」

「いや、あいつ、結構いい家の子供ですよ」

「へっ? 家が貧乏で、高校の受験料や入学費が足りなくて、あんな事をやった……って、そう言ってたよね?」

「言ってましたっけ?」

「言ってたよ……」

「そうでしたっけ?」

「おい……ま……待て……あの女の子は、一体全体……」

「ああ云う事して金を稼がないといけない子ですよ。そんな子の個人情報を言える訳……」

「おい、このクソガキ、何をやった? 一体全体、俺にどこの誰を……」

 おいおい、古川のおっちゃん……いい大人の男が、何、女みたいにヒスを起してんだ?

()()()()()()()()()()()()

「ま……待て……それって……()()()()()()()()?」

 さっきまで、俺の胸倉を掴んでいた、古川のおっちゃんは、一瞬にして顔面蒼白になり……そして、床にへたり込んだ。

「や……やったのは……君か……? 俺も共犯者か?」

 ん?

 おっちゃん、どうしたんだ?

 いや、俺は……その……古川のおっちゃんと絆を深めようとして、おっちゃんが好きなモノをプレゼントしただけだぞ……。

 とは言え……。

「あ……俺がやったのが犯罪だとしたら……古川さんも共犯者っすね。俺が、もし警察に捕まったら、古川さんも手錠に腰縄で県警の取調べ室に御案内……」

「うわああああっ‼」

 おっちゃんさあ……俺の親父より齢上の、れっきとした大人の男が……何、メスガキみたいに泣き喚いてんの?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ